コラム:米株に垣間見える「バブル」の兆候
Rob Cox
[ニューヨーク 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米国株の一部、とりわけインターネット企業株がバブルの領域に入ったことを知らせる危険信号は、最近の相場下落を経てもなお驚異的に高いバリュエーションだけではない。
沸騰する新規株式公開(IPO)市場において、内部関係者を利する議決権の薄い株式や企業統治を投資家が喜んで受け入れているという事実は、資本を出す側と使う側のバランスが崩れていることを示唆している。
歪曲化された計算方法に基づく株式時価総額を併せて考えれば、いずれ避けられない逆風が訪れた際、問題を大きくする原因が蓄積されている恐れがある。
最近のような形で公開される株式を最も適格に言い表す言葉は「追従株」だ。
この株式は、ウォール街やシリコンバレー、中国の起業家の後をぞろぞろとついて歩く機会以上のものは与えてくれない。ボックス、グラブハブ(GRUB.N: 株価, 企業情報, レポート)、モーリス、バーチュ・ファイナンシャル、微博(ウェイボー)(WB.O: 株価, 企業情報, レポート)、そして恐らくは時価総額1000億ドル超の巨大企業アリババ・グループ・ホールディングス(IPO-ALIB.N: 株価, 企業情報, レポート)などのIPO株を買う投資家は、伝統的に普通株保有者に与えられてきた議決権を返上せねばならない。
これは株式保有におけるパラダイムシフトであり、次の株価下落局面を2000年代初頭のハイテク株バブル崩壊に比べてもさらに厄介なものにしかねない。企業統治上の最も顕著な問題が、複数のクラスに分かれる株式構造だ。中国の新浪(SINA.O: 株価, 企業情報, レポート)の子会社である微博はニューヨークでクラスA株を公開する。これはIPO後も新浪が保有を続けるB株に比べ、議決権が3分の1にとどまる。
ボックスに比べればそれでも可愛いものだ。ボックスはアーロン・レビー氏が創設したオンライン・ストレージサービス企業で、クラスA株の議決権はB株のわずか10分の1。これではレビー氏とその支援者らは、自らの経済的利益が縮小してかなり経ってから意思決定を下すことが可能になるはずだ。 続く...