NNNドキュメント「千年後のあなたへ 15歳…いのちの石碑」 2014.04.07

多くの命が奪われた東日本大震災
(鈴木智博君)迎えに来た父に母と祖父母の行方不明を伝えられました。
震災の直後私達は中学生になりました
ふるさとの未来のために今私達にできることは何か?
悲しみを繰り返さないため津波の教訓を伝えたい
みんなで「いのちの石碑」をつくることにしました
(生徒達)千年後の命を守るために石碑を建てようと考えています。
(男性)「千年後の命」。
「地震が来たらこの石碑より上に逃げてください」
千年後に生きる人達へのメッセージです
宮城県女川町
東日本大震災で私達の町では人口の1割近くが犠牲となりました
高台にある中学校はぎりぎりの所で津波を免れました
制服も鉛筆もそろわずに中学校に入学
1年生の秋私達は津波対策について考えました
千年に1度の大震災
「女川はどうしたら次の被害を防げるだろう」
「幅広い道路を造る」です。
(阿部先生)それは全国?女川?女川町だけです。
津波を直接受けない強い建物を造ってその中に必要最低限な食料や水などを置いておけば…。
もたない?もたせるためにどうすればいいの?はい?何かに書く?本に書く。
(阿部先生)「言い伝える」「歌を作る」。
それから?あっ「石碑を建てる」。
(阿部先生)その石碑どういう石碑なの?もうちょっと詳しく教えて。
(阿部先生)最後はどこに置くの?
(生徒)えっと最後は地区ごとに置くんですけど最後は…。
避難の目印となる石碑を造ることにしました
町内21の浜の津波より高い所に建てます
友達の多くが家を流され仮設住宅からスクールバスで通っています
2年生の夏「親子で防災を考える会」
「午後2時46分あの時が来ました。
大きな地鳴りとともに縦揺れ横揺れが襲いました」。
津波対策実行委員会のリーダー…
この日初めてみんなの前で震災の体験を話します
「みんなが避難していたお寺に連れて行ってもらいました。
そこでお父さんから母祖父祖母が行方不明ということを聞かされました。
僕はどこかに逃げてほしいと何度も何度も祈っていました」。
智博君の自宅があった…
津波でほとんどの家が流され多くの人が亡くなりました
野球場に建てられた3階建ての…
智博君はお父さんと2人の妹と4人で暮らしています
あの日お母さんとおじいさんおばあさんは家にいました
毎朝見送ってくれたお母さん
「いってらっしゃい」はもう聞けません
セーターのさボタンが1個取れた。
(鈴木高利さん)はぁ?こいつな?カーディガンな?どこさ行ったの?それ。
引っ張ったべな。
違います引っ張ってないです。
何か取れました。
(智博君)ひもです。
引っ張ったからこうなった…。
(智博君)引っ張ってないです。
引っ張ってないです…。
はぁ…。
引っ張ってないです。
あ〜ここだ…ハハハ。
(智博君)1個ぐらいいいかな。
バランス良くなったかなっと思って下の…。
下がバランス良くなったかな…。
忙しいお父さんに迷惑をかけたくない智博君です
あっやめて!自分と同じあの…家族が亡くなった人とかもクラスにいるんで…。
その…また今回みたいな震災が次あった時にこういうやつが少しでもなくなればいいなと思っています。
私達は津波対策の3つの柱をまとめました
そして次に千年後まで伝える方法を考えました
「今回の震災で亡くなった犠牲者の方達の追悼の意味が込められています」。
これは1年生の授業で震災の体験を詠んだ句
それを石碑に刻むのです
未来に向けて希望のある句をみんなで選びました
その句を石碑のど真ん中に
「夢だけは壊せなかった大震災」
段ボールで模型を作ってみました
2年生の秋
私達の津波対策を町長に提案しました
町づくりに生かしてほしい
私達のチームはこの女川町の津波の到達地点の資料を切り取って地図を作りました。
67人の夢を訴えます
津波の教訓を千年後まで残したい
そのために町内全ての浜に石碑を建てたい
君達にはいろんな未来がいっぱい我々よりもずっと長い未来があるんですよね。
その未来を奪うようなことがあってはならないしその未来にみんなが1人でも多くが前に進んで行けるようにそれをつくって行くのが大人の役目なんだ。
それをすごく思わせていただきました。
発表は何とかうまく行きました
でも実現するのは簡単じゃない
石碑を建てるには1基当たり45万円
21基全部建てるには1000万円も掛かる
できるかな?
どうやったらこんな大金を集められるのか?
かんかんがくがく作戦を練ります
2年生の3月
まずは町内のお店や会社を回って募金を呼び掛けます
1000万円は1人100円で10万人分
募金のイラストも手作り
七海さんがデザインしました
小さい頃から一緒に遊んでくれた大好きなおじいさんは震災で亡くなりました
地区の区長を務めていたおじいさんは1度は津波から避難したのに避難しようとしない近所のお年寄りを助けようとして津波にさらわれたのです
じゃあ決めていいですか?あと置く場所。
七海さんはおじいさんの話を石碑に刻みたいと考えています
(七海さん)資料をまとめたものなのでよかったら…。
街頭でも募金活動開始
アハハハ…いいから何て言うの?何て言うの?
(生徒達)アハハハ…。
(生徒達)すいませんありがとうございます。
ありがとうございます。
(阿部先生)はい作戦タイム。
どうですか?実際やってみて。
いや何か無理くり感があるなと。
(阿部先生)そうだよね。
何だか分かんないけど立ってるから「はい」って。
そうそんな感じです。
「何で?」っていうことやっぱ伝わってないよね。
何で?「いのちの石碑」。
自分達分かるいのちの…あれだって。
でも来た人は「何か…」ってなるのでちょっとそこらへんを考えながら少しやってみてください。
次の日大勢の人が集まるお祭りの会場
今度は大きな声で
千年後の命を守るために津波の最高到達地点に石碑を建てようと考えていてそれを建てるためには約1000万円が掛かるのでそれを募金して集めようと考えていました。
(男性)偉いねぇ。
ご協力ありがとうございました。
頑張ってね。
皆さんの気持ちを一つ一つ受け取って行きます
この日集まったのは10万円
それでも石碑1基分になりません
・いってきます・・はいいってらっしゃい・
3年生になりました
楽しみにしていた東京への修学旅行
でも遊びに行くためじゃない
修学旅行は募金旅行にします
・千年後の命を守るための大事なお金になりますので皆さんご協力よろしくお願いします・・よろしくお願いします・
最初に向かったのは…
大臣が女川を視察に来た時にお願いしてありました
もちろん大臣にも募金していただきます
(生徒達)よろしくお願いします。
碑を建ててそれを募金によって多くの人達にお願いをして集めて自ら行動をする。
素晴らしいことだと思いますね。
なかなか大人もまねできない。
ここに募金するの?あっそうです。
(下村大臣)はい。
復興を支援してくれたたくさんの企業や大学を手分けして回りました
その状況の中でたくさんの辛く悲しい出来事が私達の周りに起こりました。
私達が頑張る意味それは…。
これが私達の濁ることがない思いです。
私達が募金以外で何かサポートとかできることがあれば教えていただきたい。
対策を理解してくれる人がまだ少ないということですね。
世の中行動も起こさずに批判ばっかりしてる人ばっかりなんでもうそんな人気にせずにどんどん前に進んで行って自分達がいいと思うことをですねやり遂げてくださいはい。
発表の後はロビーで募金活動
千年後の命を守るために石碑を建てようと考えています。
ご協力お願いします。
・お〜!・・すご〜い・
この会社で集めた募金を集計してみます
・すご〜い!・・63万円・
(拍手)
七海さんのグループは一日で石碑1基分以上の募金を集めることができました
女川から車で3時間
福島との県境にある石材店
今日は石碑のデザインの打ち合わせです
多分俳句だと思います。
・俳句?・はい。
・うん・
「石の代金は要らないよ」と言ってくれました
3年生の夏休み
石碑を建てるため津波が届かなかった場所を探し歩きます
ここなら大丈夫という所に石碑の写真を持って立ってみます
地主さんも快諾
ありがとうございます。
(男性)いえいえいえ。
かえっていろいろねご苦労さんですよホントになぁ。
鎮魂もあるだろうし今後生きて生きて…。
…いうのにもちょっとびっくりしたんだけど。
あぁ素晴らしい考え方だなっては思いましたね。
全国から支援を受けて予想より早く半年で目標の1000万円が集まりました
彫る前に碑文を貼ってみます
過去何度も津波の被害を受けて来た女川町
…の後にも石碑は建てられていました
でもその石碑は造成工事のため動かされていました
80年前の津波の教訓
町の片隅に追いやられいつしか忘れ去られていたのです
私達は21の浜の石碑一つ一つに違う俳句を刻むことにしました
1基目はもちろんみんなで決めたあの俳句です
私達の思いを彫り込んで行く
11月いよいよ夢が形になります
1基目の場所に選んだのは津波が届かなかった私達の中学校
土台に石碑を差し込むと設置完了です
除幕式の司会も自分達で
リハーサルにも熱が入ります
3・2・1バ〜ン。
それで行こう。
みんなの思いを詰め込んだ碑文は智博君が読むことになりました
バイオリンだか何だかって言われなかったっけ?…と思います。
(生徒)ハハハ…!いいいい!ウケる!
待ちに待った除幕式当日は爽やかな秋晴れとなりました
1年生の頃からコツコツつくり上げた「いのちの石碑」
2年半かかりました
・2・
(一同)2。
・1・
(一同)1。
・お願いします・
(拍手)
考え抜いた末石碑の真ん中をこの言葉にしました
「千年後の命を守るために」
それぞれの思いが花を咲かせました
「『女川いのちの石碑』碑文」。
「東日本大震災で多くの人々の尊い命が失われました。
地震後に起きた大津波によってふるさとはのみ込まれ掛け替えのないたくさんの宝物が奪われました」。
「『逃げようと言っても逃げない人がいるんだよその人はどうするの?』同級生が涙ながらに訴えました。
その人のおじいさんは津波からの避難を呼び掛け多くの人の命を救いました。
しかし逃げようとしなかったお年寄りの家に3度目に立ち寄ったために亡くなってしまったのです」。
英語で何書いてあるんですか?同じこと書いてある。
おじいさんのような悲劇を決して繰り返したくない
七海さんの願いはこれで千年先まで届きます
・よろしいでしょうかね?・
自分達がいるうちに何とか1基建てたい…という夢を形にできました
・1足す1は?・
(一同)2。

中学卒業までに5基の石碑が完成
成人式までに21全てをやり遂げたいと思っています
(男性)頑張ってよ。
ありがとうございます。
(男性)ありがとう。
ありがとうございます。
頑張ってよなはいありがとう。
ありがとうございます。
(男性)素晴らしい大したもんだ。
お母さんおじいさんおばあさんを亡くした智博君
自宅近くの高台に石碑を建てました
「とりもどそう笑顔あふれる女川町」
石碑があっても人の絆とかそういう覚えて行くみたいなそういう気持ちがないとダメだと思うので…。
千年後のあなたへ
(男性)「千年後の命」。
・「再審開始」・・拘置所の中から男性が出て来ました・
死刑囚が釈放された
証拠がねつ造された疑いも
48年に及ぶ拘禁の果てに見えて来たものは
2014/04/07(月) 01:20〜01:50
読売テレビ1
NNNドキュメント「千年後のあなたへ 15歳…いのちの石碑」[字]

「地震がきたらこの石碑よりも上に逃げてください」こう刻まれた“命の石碑”が津波の最大到達地点に建った。建てたのは宮城県女川町の中学生たち。千年後の命を守りたい。

詳細情報
番組内容
千年後の命を守りたい…「地震がきたらこの石碑よりも上に逃げてください」と刻まれた“命の石碑”が津波の最大到達地点に建った。建てたのは宮城県女川町の中学生だ。今後、女川の21の浜のそれぞれの最大到達地点に21基建てる計画だ。必要な資金も自分たちで集めよう。修学旅行先や、企業へ出向いて募金を呼びかけた。1千万円を超える資金を彼らは集めきった。一基目の石碑にこう刻んだ。「夢だけは 壊せなかった 大震災」
出演者
【ナレーター】
沢城みゆき
制作
宮城テレビ

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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ステレオ
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