トンイ(56)「王子の婚礼」 2014.04.06

(テーマ音楽)王妃様そのお言葉はつまりヨニン君が…。
そうだ。
私はヨニン君が婚礼を挙げ宮殿から出ていく時が来たとそう言っているのだ。
王妃様。
(粛宗)なに…ヨニン君の婚礼だと?
(ハン内官)はい王様さようです。
もうすぐ王妃様がヨニン君様の婚礼について相談にお見えになるそうです。
ヨニン君の婚礼…どうしてまたそのような…。
もしや宮廷で騒がれている噂を気にされているのですか?ヨニン君が世子の座を狙っているというあの噂の事です。
そなた自ら持ち出すとは。
恐ろしい事を簡単に言えるのは王様のご寵愛を信じての事か?王妃様。
そうだ噂のせいだ。
王様のご寵愛をかさに着てそなたが自分の息子を世子の座につけるなど私がいる限り決して見過ごしはしない。
お言葉ですが王妃様。
私からひと言申し上げてよろしいでしょうか。
宮廷は無数の噂が飛び交う所です。
女官たちの上に立つ王妃様が何が真実で何が偽りか見極められぬのなら女官たちはもちろん王室と国までもが揺らいでしまいます。
それを忘れないで下さい。
何だと…そなた私に説教しようというのか!?はい私の務めですから。
おそれながら内命婦の一員王室の先達として王妃様のために私がすべき事です。
淑嬪!淑嬪様。
(ムヨル)いかがですか?後悔なさいましたか?新しいよりどころは王妃様ですか。
気を付けるのですね。
根が弱い木はわずかな風でも倒れてしまうものです。
はいそうかもしれません。
ですがその風は私に向かっては吹きません。
違いますか?王妃。
王妃の考えも分からぬではない。
だがヨニン君はまだ幼すぎる。
いいえそのような事はありません。
王様もあの年頃に婚礼を挙げられたとか。
だがそれは…。
王様。
王室の婚礼は王妃が決めるしきたりです。
それを王様がお止めになるような事があれば私の威信は地に落ちそうなれば内命婦をまとめられません。
これは宮廷に広がる要らぬ噂を静め世子の座を確かにするためです。
どうかご理解ください王様。
(ユ尚宮)ならば本当に婚礼を進めるのですか?
(チョン尚宮)王妃様の権限ゆえ王様も止められぬ。
(チョンイム)そうは言っても婚礼によって宮殿をお出になったらまたヨニン君様が危険にさらされるのでは?淑嬪様にお会いしてくる。
お供します尚宮様。
(ウングム)思ったとおりよ。
淑嬪様を取って食うつもりだわ。
気を付けろ聞かれたらどうする。
だって悔しいじゃありませんか。
もとはといえばあの方が王妃の座につけたのは淑嬪様が固辞されたからなのに…恩知らずです。
(シビ)ウングムの言うとおりです。
私だって腹が立ちます!なんで!?やっと禧嬪様がいなくなったと思ったら今度はあのきつい目の女が現れて…あ〜もう悔しい!
(エジョン)尚宮様王子様は?このまま宮殿を出ていかれるのですか?知らないわよ!こっちが聞きたいわ!全くもう!
(ウンテク)お待ちを。
あっシム様。
淑嬪様は?おいでです。
お入り下さい皆さんお見えです。
王妃様はヨニン君様を追い出す魂胆なのです。
あんまりではないですか。
(ヨンギ)だがこちらにはそれを防ぐ口実が無い。
淑嬪様。
王様に話されてはいかがです?王様なら…。
いやそれはならぬ。
王様がヨニン君をかばえば噂を肯定する事になりかねない。
ですがこのままヨニン君様を宮殿から出すわけには…。
そのとおりです。
禧嬪様が消えても終わりではありません。
ヨニン君様の存在を恐れる連中はお命を狙ってくるでしょう。
幸い王妃様が率先して動かれています。
(サンヒョン)そうか。
そなたが王妃様をうまく導いてくれているようだな。
やるべき事をしているにすぎません。
今回は少論と南人が力を合わせねばならぬ。
たとえ世子様が駄目だったとしてもその後を継ぐ者はいくらでもいる。
王をつくるのは結局は我々だ。
はい。
阻止すべきは賤民から生まれた王の擁立です。
必要なら刀を使ってでも。
そなたとは気が合う。
多くを語らずとも心が通じるようだ。
(笑い声)
(ミン武官)捕らえろ!
(3人)はい。
チャン様大丈夫ですか?捕らえたか?逃げ足の速い奴で…。
なに!?婚礼に反対するよう老論を説得しろ。
はい。
猶予は無い急ぐのだ。
分かりました。
どうした。
何を考え込んでいる?
(チョンス)ソ・ヨンギ様。
皆のためを思って王妃の座を固辞されたのにどうして淑嬪様が追い詰められるのです?連中にはヨニン君様の存在が脅威だ。
やらねばやられるそれが宮廷だ。
そのような事だけではありません。
淑嬪様が賤民の出だからでしょう。
ヨニン君様はその血を引いています。
連中はそれを嫌っているのです。
賤民から生まれた王それが想像すらできない事だから芽を摘もうとしているのです。
今宮殿を出たらヨニン君様は生き残れません。
だから私は何としても行かせるつもりはありません。
淑嬪様。
ヨニン君は今どこだ?では私は婚礼を挙げるのか?いつだ?明日には妃選びの命令が下るかと。
えっ?では私はどうなるのだエジョン。
また宮殿から出されるのか?婚礼を挙げた王子はそうするのであろう?なら私は母上とも離れて一人で暮らすのか?王子様。
母上。
母上婚礼など挙げたくありません。
宮殿を離れるなんて…。
私は母上のそばにいたいのです。
父上や世子様から離れたくありません。
ああ何も心配する事はない。
宮殿から出される事はない。
この母が決してそうはさせない。
母上。
腹立たしい!しきたりに縛られ幼い我が子を救う事もできぬとは!王様。
王様。
淑嬪様がお見えです。
トンイ。
案ずる事はない余が何とかする。
ゆえに…。
いいえ王様おやめ下さい。
動かれると思い王様をお止めに来たのです。
トンイ。
王様が動けばあらぬ噂の火種に油を注ぐ事に。
何といっても王様がヨニン君の肩を持つ事で世子様がまた傷つく事になるでしょう。
今は世子様をいたわって差し上げてください。
落ち着いてきた心をまた苦しめてはなりません。
ここはお任せ下さい。
何とか円満に解決してみせます。
しかし一体どうするのだ?私ももう宮廷では古株です。
私が「豊山」なのをお忘れですか?トンイ。
ヨニン君を宮殿から出すような事はしません。
あの子は私が守ってみせます。
ポン尚宮。
今すぐ監察府のチョン尚宮を呼べ。
書庫にある王室行事の記録が欲しい。
承知しました。
でしたら淑嬪様妃選びで…。
はいそのつもりです。
これまで王室で誰も試みた事のない勝負に出ます。
淑嬪様。
ですが淑嬪様それは…。
実はこれは以前から考えていた事です。
ですからそうさせて下さい。
もちろんこれでヨニン君を守れるかどうか断言はできません。
ですが今はこれが最善の方法です。
ヨニン君の妃選びの命令だ。
急いで進めろ。
はい。
淑嬪様。
少し待ちなさい。
なに…妃選びを任せてくれだと?はい王妃様。
王妃様の仰せのとおり婚礼は挙げます。
ただヨニン君の相手は私に選ばせて下さい。
あきれたものだ。
黙って聞いていればなんと無礼な。
王室の婚礼は王妃の権限だ。
それを奪おうというのか?それは違います。
なに?これは監察府に残された王室の婚礼に関する記録です。
これによれば側室が産んだ世子様以外の王子は母親が相手を選ぶのに関与した例がいくつもございます。
慣例を盾に取り婚礼を挙げろとおっしゃるならはいそれに従います。
ですがそれならば王妃様も古くからの王室の慣例に従って下さい。
それで王妃様は許可なさったのか?記録を突きつけられ反論できなかったようです。
少しでも大きな後ろ盾を得ようと考えているのでしょう。
ですが心配は要りません。
ヨニン君を宮殿から追い出せればそれでいいのです。

(男A)一体何のお触れなんだ?
(男B)驚いたな。
(男A)何だ?
(男B)ヨニン君様の妃選びだとさ。
(テプン)何事だ?騒がしいな。
(ホヤン)父上。
ヨニン君様の妃選びですよ。
そうか!どけどけどけ。
通せ通せ通せ。
早くして下さいよ!何をやってるんですか父上!全く…うるさい奴だなお前は。
(パク氏)という事はうちからもヨニン君様のお相手の候補を?そうとも。
我が一門にとって最後の起死回生の機会だ。
だけどうちには娘がいないじゃありませんか。
いるとも。
遠い親戚に娘の1人や2人。
お前はその娘を養女にする手だてでも考えておくがいい。
それでお二人は何しに行くんです?そりゃあ…ツテをつかみにだツテを。
えっツテをですか?いいから父上早く行きましょう。
分かった分かった。
全くこいつは…せっかちなところは私に似たな。
行ってらっしゃい。
しっかりツテをつかんで下さいよ。
しっかりやってるか?いや〜掌楽院も昔とはすっかり変わってしまったな。
ええええ妓生たちも質が落ちましたね。
ああ全くだ。
私たちがいる時が掌楽院は全盛期だったんだ。
なのにクビにするから…。
(楽師)副署長様。
ああそうとも私が前の…。
(ヨンダル)あれは…あいつらでは?
(チュシク)あいつらが今更何の用だ?随分ご無沙汰ではないか。
ヨンダルも久しぶりだな。
おそろいで掌楽院に何か用ですか?何の用かというとだな今日はお前たちに大事な命令を下しに来たのだ。
命令ですか?今も淑嬪様とは格別の仲なのだろう?それはまあもちろんですよ。
なにせ側近ですから。
だけどそれが何ですか?淑嬪様に伝えてくれぬか?我が家からもヨニン君様のお相手の候補を立てるからぜひとも前向きによろしく頼むとな。
えっ?アハハハハ!お宅がヨニン君様のご姻戚になろうと?何だうちの一門なら十分ではないか。
心配するな。
申し分ない娘をちゃんと用意してある。
バカバカしいとっとと帰れ!なに…バカ?バカ!?あきれた…たわ言ぬかしやがって!たわ言?誰かろくでなしどもを追い出せ!なに…ろくでなし!?よくも言ったな!誰に向かってそのような…。
誰なんだ!?言ってみろ!職も無い遊び人が!何だと!?これでも私は掌楽院の副署長だったんだぞ!それがどうした。
今の副署長はこの私だ。
いい加減にしないかお前ら!父上。
そうですとも!お二人が掌楽院にいたのは昔の事。
いつまで威張る気ですか!いや…まあそう怒るな。
高い官職にばかり就いていたから癖でつい…。
そんな癖は犬にくれてやれ。
さあくだらない事を言っていないで忙しいんだから帰れ!何をしている早くこいつらを追い出せ!暴れたら遠慮は要らん。
殴ってもいいから追い出せ。
承知しました。
ちょっと待てやめろ!離せ!やめろ!出ていくもんか!よせ!離せ!お願いだファン殿!今回だけ頼みを聞いてくれ!おい離せ!・
(ホヤン)おい副署長様!どこまで情けないんだか!ほんとに…行くぞ。
(イングク)そこにあるチャ・デウンやク・ミノの家は名門で文句のつけようが無くその娘もまた人一倍気品があるとか。
老論はこれが最善とお考えですか?えっ?老論の重臣はヨニン君に命をかけたと聞きました。
ですが私の勘違いだったようです。
あの…淑嬪様。
家柄がお気に召さないのでしょうか?はいそうですそのとおりです。
気に入りません。
私は皆がヨニン君に完璧な家を推薦してくれるかと思っていたのですが正直失望しました。
そんな…本当ですか?あのような名門の家でも駄目だと?そうなのだ。
ひどくお叱りを受けてしまった。
ヨニン君様のためもっと確かな後ろ盾が欲しいのだろう。
ですがヨニン君様には申し分ない相手です。
これより格が上ではかえって問題を引き起こしかねません。
そのとおりだ。
淑嬪様由緒ある家柄ばかりではありませんか。
本当に断ってしまうのですか?そうだ。
このような家にヨニン君は支えられない。
私は「政治をする」と言ったのだ。
ヨニン君の将来を守るにはどの家を姻戚にするかが大事だ。
私は誰よりも強い味方となってくれる者をヨニン君のそばに置きたい。
先生ここはどこですか?
(クソン)私の師匠の位牌が祭られているお寺です。
先生の先生ですか?はい。
王子様の気分転換になればと思いまして。
私が祈る間存分に気晴らしなさって下さい。

(チョンジェ)それは苦いであろう。
両班の子ではないのか?なぜそのような物を?あ〜これの事か。
この苦さを忘れずにおくためだ。
腹をすかせた民の涙の味だから。
なに?
(クソン)ハハッここで会うとは奇遇だな。
(クム)先生。
先生。
何だ失望したか?朝廷に背を向けろと教えた私がそれに反するような事をして。
とんでもない。
王子様を見て先生がなぜそうなさったか分かりました。
ハハハ見る目があるな。
婚礼の件で騒がしいという噂ですが先生もご心配でしょう。
ああ。
宮殿を離れれば間違いなく危険にさらされる。
この貴い方を失うかと思うとそれが怖いのだ。
では相手が決まり婚礼を挙げればヨニン君は宮殿を出ると?そうだ。
それゆえ世子は何も心配するな。
私は世子の味方だ。
私がそなたを守るゆえ信じなさい。
ところで今も時々食事を拒むとか。
それだけはならぬ世子。
分かったな?はい王妃様。
東宮殿から下げた膳か?はい淑嬪様。
これも口に合わぬようだな。
淑嬪様。
ヨニン君様の事で気苦労が絶えないのに世子様の事まで気遣われなくても…。
何がかわいくて…。
ポン尚宮。
世子様。
疲れている。
誰も入るなと言ったはずだ。
それが…。
何事だ?わかめ粥と梅の実です。
体にいいですから召し上がってください。
梅の実は食欲を増し弱った体を回復させます。
ですから少しだけでも。
なぜ私を気遣うのです?淑嬪様にとって私は邪魔な存在では?なのにヨニン君も淑嬪様もなぜ私に構うのです?世子様。
お引き取りを。
そしてヨニン君にも来るなと伝えて下さい。
隠れていますが毎日来ているのは知っています。
ですが正直迷惑です。
私はヨニン君など見たくありません。
世子様。
ご本心でないのは分かっています。
つらいからヨニン君を遠ざけているだけで心ではヨニン君の事を案じ不憫に思われています。
ヨニン君も思いは同じなのです。
心の声世子様。
私は宮殿を去らなくてはなりません。
もう世子様と一緒に過ごす事はできないのです。
回想
(世子)私は兄ではない。
そなたは私が倒すべき敵で私はそなたが倒すべき敵だ。
兄さんが好きなのに。
母上くらい父上くらい大好きなのに…。
これが最後の候補です淑嬪様。
淑嬪も宮廷を知っています。
そう無理はできないでしょう。
適当な相手なら許可しすぐに婚礼を行うべきです。
ええ私もそう思っていました。
今はヨニン君を追い出す事が大事ですから。
この中にはいません。
えっ?この中にはヨニン君にふさわしい者はいません。
でしたら再度お触れを出し…。
いいのです私が直接選びます。
え?よいと思った相手がいたが名簿に名前が無かった。
ですから直接出向き私が頼んでみるとしよう。
なに…それで淑嬪が自ら出向くというのか?はいさようです王様。
その淑嬪が言う相手とは誰なのだ?それが…。
淑嬪様はパク・トンジュ様のお宅に行かれるそうです。
なに…パク・トンジュ!?何だと…パク・トンジュ?淑嬪め正気とは思えぬな。
全くです。
あのお宅は都でも名門中の名門です。
あの方は儒学界でも影響力を持っていますし亡きお父上は少論の長のような方でした。
高望みするにも程というものがあろう。
淑嬪の思いどおりにはさせぬ。
全く!参ろう。
(2人)はい淑嬪様。
淑嬪。
待て話がある。
王妃様。
自分で選ぶと言ったのはこのためか?名門を後ろ盾にするためか?私がこの婚礼を許すと思うか?王妃様。
ヨニン君の婚礼は私に一任されたはずです。
論じるのは相手が決まってからにしましょう。
それでよろしいですね?黙れ淑嬪!申し訳ありません。
先方にすでに訪ねると伝えてありますので。
よくも私を…!旦那様。
淑嬪様がお見えです。
(トンジュ)おおそうか。
淑嬪様。
パン・ドゥホンに頼みに行け。
パク・トンジュ様とは親しいからこの話を止めてくれよう。
急げ。
承知しました。
窮地に立たされ淑嬪も手が打てなかったか。
あれほど拒んだ権勢にすがろうとは。
だが何も得られぬであろうな。
望ましい婚礼もヨニン君様を宮殿に残す事も。
いいえ淑嬪様はどちらもかなえられる事でしょう。
しかもそれにチャン・ムヨル様が手を貸す事に。
何だと?チャン様大変です!何事だ?どういう事だ?これが。
大丈夫か?しっかりしろ立てるか?同じ者の仕業だ。
私に警告している。
えっ?何者だ?一体誰がこのようなまねを…。
急にお訪ねして申し訳ありません。
何をおっしゃいますか淑嬪様。
わざわざお越し頂き光栄この上ない事です。
実は我が一門からも候補を出したいと思ってはおりましたが娘が至らぬため断念しました。
なのにこうしてお越し頂き全く恐悦至極に存じます。
申し訳ありませんが誤解されているようです。
誤解と言いますと?私はお宅におられる別の方に会いたくてここに来たのです。
えっ?お待ちを。
これは今月の謝礼です。
5両も多い。
旦那様がご子息をしっかり教えてほしいと増やされました。
いやいや約束した分だけ頂く。
自ら熱心に学ぶ事が大事だと伝えろ。
ですが…。
(クソン)これ。
ありがたく頂戴したらどうだ?堅い奴め。
先生。
なぜこちらへ?
(笑い声)
(トンジュ)えっソ・ジョンジェ先生に会いにですか?はい。
あの方がこちらのご子息を教えていると伺いました。
あの…でしたら淑嬪様まさかあの方の…。
はいソ・ジョンジェの娘をヨニン君の相手にと思っております。
えっ!?ソ・ジョンジェだと?そのような名は初めて聞くが。
それも当然です。
まだ仕官もした事はありませんから。
なに…そうなのか?丁卯の年に試験に受かりそれでも朝廷に興味が無く子どもたちを教えています。
そのような者を…本当に淑嬪が決めた事か?はい。
今回の件と関係なく淑嬪様は前から決めておられました。
どういう事だ…。
このようなむさ苦しい所で申し訳ありません。
いいのです。
私の方こそ突然押しかけまして。
今日私が来たのは…。
先生に聞いて存じております。
私のような者を訪ねて下さり誠に光栄ですが我が家は王室の姻戚になれるような一門ではありません。
ヨニン君様の後ろ盾となる政治的な力のある名家は他にいくらでもあります。
私は政治に関心がありませんし経験もありません。
だからこそ先生がいいのです。
淑嬪様。
力のある名家ですか。
確かにヨニン君には後ろ盾が必要だと思います。
ですがそれは世間の言う力ではありません。
奪う力ではなく分け合う力恥じる事を知る力そして何より己が手にしたものが取るに足らぬと知る力。
そんな真の力をヨニン君に与えてやりたいのです。
真の力が勝つ世の中…ヨニン君にはそのような世の中を夢みてほしい。
そしてさらには夢みるだけでは終わらぬよう先生のような方にそばにいて見守ってやってほしいのです。

(ヘイン)どうぞ。
ヘインと言ったな?はい。
そうか。
聞いたとおり清らかで聡明な目をしているな。
素直にお受けしろ。
この私が負けたのだ。
お前など歯が立たぬ。
先生。
(笑い声)一体何をお考えなのか。
全く理解できません。
何だ…ではそなた知っていながら淑嬪様をお止めしなかったのか?事前にお話しできずすみません。
しかし分からぬ。
一体どういうつもりだ?それは…。
おかしかろう。
名門でも不足というのに仕官をした事もないとは。
それでヨニン君様をどうやって守るのだ?宮殿から出されてしまうのにどうやって守る?それは回避できるかもしれません。
なに?ソ・ジョンジェならば守る事ができるかもしれません。
なに?どういう事だ?ソ・ジョンジェがヨニン君様を守る?先生の話を伺ってここに来た事がこのような形で功を奏するとは。
はい。
あの時淑嬪様は話を聞きただ笑っておられました。
この木がヨニン君を守ってくれればいいのですが。
まことか?ハハハハ。
賤民の出の側室には実に似合いの縁組みではないか。
そうであろう?全く要らぬ心配を致しました。
これであとは婚礼が終わるのを待つだけですな。
わきまえているのか抜けているのか。
とにかくそうと決まれば我々は一安心だ。
なあ?・
(執事)旦那様。
失礼します。
庭にパク・トンジュ様がお見えです。
そうか。
(執事)はい。
パク殿。
こちらからお訪ねしようかと。
イム殿。
ソ・ジョンジェが一体どのような者だか知らぬのか?なに…いきなり何の話だ?やはり知らぬな。
悠長に構えている場合ではないぞ!行くぞ。
はい。
それにしてもどうしたものでしょうか?イム様問題が生じたとはどういう事ですか?淑嬪にまんまといっぱい食わされたようだ。
えっ?ソ・ジョンジェの事だ。
あの者が住んでいる所には「王気」王となる気が流れている。
何ですと…王気ですか?
(男C)ヨニン君様のご姻戚になるらしいぞ。
どけどけどけ邪魔だ!どうなっている?このような家と姻戚になるために我が家を蹴ったというのか!?父上。
淑嬪様はとうとうおかしくなってしまわれたようです。
そんな事はないでしょう。
見た目はこうだがここは王気が流れている。
お前は何だ!?余計な口を出すな!待てよ…今何と言った?「王気」だと?そうですとも。
この場所はその昔成宗大王のお父上義敬世子様が一時住んでおられたんです。
それだけじゃありません。
宣祖大王もここにあった塾で学ばれたそうです。
成宗大王と宣祖大王が!?そうなんですよ。
この木を見て下さい。
ねえ。
この木は義敬世子様が自ら植えて樹齢250年になるんですよ。
(どよめき)それは本当か?待てよ…父上。
そのお二方は王位を継げない立場から王になったのではありませんか?あ〜そうだそうだとも。
うん?おいおいおいだったらヨニン君様もここに居れば王になりうるという事か?そうなりますよ。
ばかげています。
そのような迷信に惑わされるのですか?心配なのは民がどう思うかだ。
そんな…。
理解できぬのが民の心。
だからこそ警戒せねばならぬ。
過去の王の迷信とヨニン君を結びつけたらどういう事になるか。
民はヨニン君を王となる存在と信じるであろう。
だからヨニン君を宮殿に残すのですか?たかが民の事です。
チャン様の言うとおりです。
このままヨニン君を宮殿には置けません。
だがその家にやれば民は一層信じる事に。
民を侮ると痛い目に遭うぞ。
そのような…ありえません!いや大いにありうる。
困った事だ。
まあ待て。
皆落ち着くのだ。
淑嬪様。
どうなりましたか?予想どおり事実を知って少論たちが慌てています。
ですが今のところヨニン君様を追い出すのを断念するかは分かりません。
これで駄目ならもう他に策はありません。
チャン様。
夜通し議論を交わしたところでどうにもならぬ。
やっと手にしたこの機会を逃すものか。
行くぞ。
木など倒してしまえば済む。
お逃げ下さい。
貴様…。
このような事になる前に私の警告を聞いておけばよかったものを。
ならばすべてお前か。
無事でいられると思うなよ。
チャン様の命は私の手中にあるも同然。
それは何だ?あなたのような人の過去がきれいであるわけがない。
さすが抜かりない探し出すのに苦労した。
剛直で清廉潔白な方が陰で商人たちと結託し誰にも分からぬような手口で不正を働いていたとは。
肝に銘じておくがいい。
これまで三度も襲ったのはこちらがその気になればいつでもあなたの裏の顔と不正を暴けるという意味だ。
そしてその気なら命も簡単に奪えるという忠告だ。
だが今日ではない。
だから心配するな。
まだやってもらわねばならぬ事がある。
それが何なのか今から話してやろう。
淑嬪様。
どうであった?ヨニン君様の件を論じるためにこれから重臣たちが集まるそうです。
(ナム副官)事がうまく運べばいいのですが。
(ファン武官)全くですな。
これはこれは…やっといらした。
どこに行っていたのですか?宮廷はそりゃもう大騒ぎなのですから。
(ヨンギ)どうした?重臣たちが議論のため集まるそうです。
ああ。
少論がどう出るかそれが肝心だ。
(ファン武官)全く…困ったもんだ。
なぜこうも問題ばかり…。
一体どうされるのですか?ここは伏せるのが何よりだ。
民を刺激してはならぬ。
しかし南人はどうするのですか?チャン・ムヨルが粘れば説得は難しいのでは?こしゃくな…あんな奴に脅されようとは。
王様。
ヨニン君様はまだ幼すぎます。
婚礼だけ挙げ宮殿を出るのは数年延ばしては?ですがそれは法に反する事です。
王子は婚礼後宮殿を出るものと決まっております。
それは余も分かっている。
だが宮殿の外に居てヨニン君は命を狙われた。
それを知りながら幼い子を外に送り出せと申すか!?王様。
このような法がある理由をお考え下さい。
それは何よりお世継ぎたる世子様のためです。
さようでございます王様。
どうかその事をお考え下さい。
王様例外を作るのはよくありません。
どうか我々の意をお受け入れ下さい。
王様。
必ずしもそうとは限りません。
(ざわめき)その昔中宗大王の王子福城君様が婚礼の2年後に宮殿を出られた例があります。
それゆえに決して例が無いわけではありません。
一体どうしたのだ?王様。
王様のお言葉どおり宮殿の外での暮らしはまだ危険です。
ゆえにヨニン君様を守るため宮殿にとどめるべきではないでしょうか。
一体これはなぜ…。
何なのだ?それは本当ですか?本当にチャン・ムヨル殿の発言で宮殿に残る事に?さようです。
やはり名誉と命ほど大事なものは無いようですね。
違いますか?ああ。
貴様に握られた2つは気になるからな。
だが早く私を消した方がいいぞ。
私は決して黙ってやられてはいない。
ならば私は出ていかなくてよいのか?婚礼を挙げても宮殿に居るのだな?はい王子様そうですよ。
本当だな?からかってはいまいな?イヤだ王子様。
こんな事でからかうものですか!そうか。
話し合いの結果そのように決まったのか。
はい世子様。
王様。
淑嬪様がお見えになっています。
通すがよい。
はい王様。
トンイ。
王様。
今日の決定の事は聞きました。
ハハハ全く驚いた。
どうやって皆の心を変えた?その話でしたら折を見てゆっくりと。
そなたには驚かされるな。
とにかくよかった。
何もできずに歯がゆく思っていたがこれで喜んでヨニン君の婚礼を挙げられる。
王様。
ハハハハこうと決まったら盛大な式にするぞ。
今度は駄目だと言っても聞かぬからな。
分かったな?はい王様。
今度は私の方がお譲り致します。
(笑い声)できた。
座って。
にいさん。
これもすべてチョンスにいさんのおかげです。
とんでもない淑嬪様。
いかがですか?明日婚礼を挙げる実感が湧きましたか?それは…まだよく分かりません。
本当に婚礼を挙げるのですか?はいそうです。
先に婚礼を挙げるのですから私より大人ですね。
えっ?私が伯父上より大人ですか?ええ。
ハハハハ。
クム。
はい母上。
婚礼を挙げる意味は分かっているな?真の大人になりより深く考え行動するという事です。
そうだ。
これからはより堂々と立派にならねば。
お前には守るべき人もできるしより多くの人をいたわる務めができる。
はい母上。
淑嬪様。
ヨニン君は眠ったか?はい。
エジョンをてこずらせたようです。
ヘイン様が母上のように美しいと話し込んでなかなか寝つかなかったとか。
そうか。
ヨニン君様が15歳になられるのが待ち遠しいです。
そうしたら初夜を迎え…私の希望は淑嬪様によく似た女の子に生まれてほしいです。
なに?何年も先の事ではないか。
少し気が早すぎましたか?そうだ。
そんなに早くおばあ様にはなりたくない。
え〜?一番喜ばれるんじゃないですか。
(2人の笑い声)そうかそのような経緯があったか。
ソ・ジョンジェの娘に決めた当初は面白い話だと思っただけですが少論の重臣たちはその話を恐れたのです。
それはそうだ。
民の心ほど恐ろしいものは無い。
約束を守って下さり感謝します。
ヨニン君の婚礼も思うとおりに運びました。
黙って見守って下さったおかげです。
男の約束だ。
王の言葉に二言があってはならぬ。
しかしやはりヨニン君には力のある後ろ盾が必要だ。
王様。
そなたの考えは分かる。
しかしヨニン君が進むべき道を思うと重臣たちを掌握できねばならぬ。
ヨニン君が進むべき道ですか?トンイ。
今回はうまく収まったが少論の重臣たちはヨニン君をこのままほうってはおかぬだろう。
余にとってはどちらも大事な我が子だがあの者らには世子とヨニン君は権力を得るための道具にすぎぬ。
少論は世子を老論はヨニン君を盾に取って争いをやめる事はない。
そしてそなたも理解しているはずだ。
ヨニン君の進む道…あの子の運命がどうなるのかをだ。
王様。
今から余はそなたに大事なことを聞きたい。
王としてではなく一人の父として我が子の母であるそなたに聞く。
ヨニン君は王位につくべきだとそう考えているか?それが宮廷であの子を救える唯一の道だと思わぬか?王様の跡を継ぎこの国の王となるべきは世子様しかいません。
これは断じて変えてはならぬ事です。
ですが…。
ですがヨニン君を救える道それはヨニン君もまた王になる事だと思っております。
そのとおりです王様。
これがあの子の母として私が心に決めた答えです。
2014/04/06(日) 23:00〜00:00
NHK総合1・神戸
トンイ(56)「王子の婚礼」[二][字]

韓国超大作歴史ドラマ。貧しい境遇から王の側室となり後の名君を育てたトンイの劇的な生涯を描く。新王妃がトンイと対立!クムに婚礼を命じ宮廷から追い出そうとするが…。

詳細情報
番組内容
新たな王妃・仁元(イヌォン)はいきなり、「クムは婚礼を挙げて宮廷から出て行く時が来た」とトンイに告げる。クムが世継ぎの座を狙っているというウワサを信じ、追い出そうというのだ。粛宗(スクチョン)も突然の話に驚くが、王妃が婚礼を決めるのはしきたりで、安易に反対はできない。トンイは粛宗に「すべて自分に任せてほしい」と頼む。そして王妃のもとへ行き、婚礼の命令には従うが、相手は自分に選ばせてほしいと告げる。
出演者
【出演】ハン・ヒョジュ…加藤忍,チ・ジニ…井上倫宏,ペ・スビン…佐久田脩,チョン・ジニョン…東地宏樹,オ・ヨンソ…甲斐田裕子,キム・ドンユン…村治学,チェ・ジョンファン…谷昌樹ほか
原作・脚本
【脚本】キム・イヨン
監督・演出
【演出】イ・ビョンフン,キム・サンヒョプ
音楽
【音楽】イム・セヒョン
制作
〜韓国 MBC/Lydus Content Company制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ
ドラマ – 時代劇
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
韓国語
サンプリングレート : 48kHz

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