今大手電力会社が相次いで
石炭火力発電所の建設に乗り出している
世界の電力の4割は石炭から作られている
安くて埋蔵量が豊富
安定して確保できるためだ
しかし避けて通れないのが地球温暖化の要因COの排出
その難題に挑む一人の女性がいる
彼女が開発したのはこのツブツブ
これが二酸化炭素の排出量を減らす鍵だという
少しでも人のためになる世界のためになって自分の子どもが幸せになれるようなホントに少しでもいいんで…
鈴木がその開発を始めたのは母になって間もない頃
それでも出張のたびに月の半分家を空けた
幼いわが子を気に掛けながら仕事に追われ
がむしゃらに走り続けた7年間
いくぞー!
鈴木には子どものために実現したい夢がある
いつまでもちゃんと四季が感じられる日本でいたらいいなと思います何とかこのまま食い止めなきゃって感じですよね
地球温暖化を防ぎ豊かな自然を守りたい
夢への挑戦を追った
Ihaveadream
世界最高峰の技術を持つ石炭火力発電所が日本にある
海外からの視察団が引きも切らない
少ない石炭で大量に発電できれば
排出するCOを減らせる
こちら石炭バーナーになります太い管の中を細かく砕かれた石炭が流れていきます
硬い石炭をパウダー状に砕いて燃やしている
様々な技術を組み合わせ
その熱で作った水蒸気でタービンを回し発電する
発電効率が上がり
従来より…
この技術をアメリカ中国インドでも使えば…
年間…
日本の技術が世界最高レベルにありますのでそれをさらに推し進めることによって日本の技術をさらに普及させることを後押しできるかと思っております
そして今CO排出量をさらに13パーセント減らす
次世代型石炭火力発電の技術開発が進んでいる
鈴木はそれに欠かせないものを作っている
それがこのツブツブ
えッ?触媒って何でしたっけ?
実は私たちの身近な所にも
いろいろな触媒が使われているそうなんです
触媒とは仲人のような存在
それだけでは変化が起きにくい物質AとBの仲を
触媒が取り持ちくっつけてくれるんです
つまり化学反応を促進させるもの
例えば蛍光ペンのインクも触媒のおかげ
2つの物質に触媒となる濃硫酸を入れると
それらがくっつき化学反応によって光を発します
そしてこんなところにも
排気ガスに含まれる有害物質は
内側に触媒の微粒子を塗った筒を通り抜けます
その間にほとんどを無害な物質に変化させ排気
乾杯!
そんな触媒を開発している鈴木さんたち研究所の面々
悩みは知名度の低さ
社内の発表会でも触媒って何?っていうところから説明しないといけない頑張ろうね
鈴木さんたちはまさに縁の下の力持ち
平均すると249
鈴木が開発中の触媒は
COを削減する次世代型石炭火力発電に欠かせないもの
その仕組みはこうだ
石炭を熱して出るガス
これに水蒸気を混ぜて触媒に通す
するとCOと水素に分離
COは回収し水素を燃やして1つ目のタービンを回す
さらにそのはい熱で水蒸気を作り
2つ目のタービンを回す
鈴木はこの触媒を進化させようとしている
従来の触媒は反応が鈍く
大量の水蒸気を必要とした
もし少ない水蒸気でも反応しやすい触媒があれば
より多くの水蒸気がタービンを回すことに使えるため
効率よく電気が作れる
鈴木をリーダーとする開発チームが動き出した
どんな構造の触媒がいいのか?
…に及ぶシミュレーションを繰り返した
これがもう一個入ってくるってこと?このセットが
セラミック粉末など何種類もの物質を混ぜ触媒を作る
混ぜる割合などわずかな条件の違いで
ガラリと性質が変わってしまう
作ってみてああいうふうになるとは限んないんですよ大体はならないんですけど
この開発が始まった頃
出産して間もなかった鈴木
生後10ヵ月で子どもを保育園に預け
研究者と母二足のわらじを履く日々が始まった
仕事が遅い日は夫が早めに帰る
(スタッフ)お母さんは普通の日は何時ぐらいに帰ってくる?うーん…8時って言ったら嘘ついて9時で9時って言ったら10時で10時って言ったら11時で11時って言ったら12時で1時間ずれる
(スタッフ)遅刻するの?うん朝早く子どもが起きるより前に早く起きてうちで仕事してたりすることもあるんでできるだけ時間は作っているんだとは思うので頑張っているとは思います
鈴木は来る日も来る日も目指す触媒を追い求めた
作った触媒の数は…
そしてついに理想とする触媒へたどりついた
これが今回開発した触媒になります
触媒…
だがそれで終わりではなかった
茨城から北九州にやって来た鈴木
実は本番はこれからだ
鈴木はこれまで何度もはるばる茨城から出張に来ている
おはようございます
開発途中の触媒の完成度はまだ2割
実際の石炭ガスを使って性能を確かめなければならない
気の抜けない命の危険と隣り合わせの現場
パイプの周りでは高温にさらされる
あつい…あついです
出張は1週間続くこともあり
自宅に帰れるのは月の半分ほどだという
やるからにはしっかりやりたいという…でもやっぱりせめぎ合いですね1週間も子どもを置いてくるので常に後ろ髪を引かれながらやる感じこっちに来てるときは
出張中に子どもの学芸会があったときには
北九州から茨城の保育園に駆けつけすぐにとんぼ返り
息子の姿を見られたのは1時間だけだった
お昼ごはんを外で食べている暇などない
朝来るときに買っておいたコンビニ弁当
基本的にカロリーが低くて野菜がいっぱい入っているものを買ってきて食べるっていう一応気を使ってるんです
鈴木が家を離れている間
茨城の自宅にいる夫と息子が通う場所がある
(空冴)ただいま
鈴木の母の家だ
娘家族を支えようと8年前
東京から茨城に引っ越してきた
自分で志したんだから頑張らなければしょうがないとは思ってますだからそれに対しては協力は惜しまないという気持ちですね
茨城の家族が夕飯を食べ終える頃
お疲れさまです
夜は資料作りに追われる
最初の頃はもう12時…引き継ぎ終わって12時ぐらいでしたね
(スタッフ)結構ハードなんですね?ハードですね次の日8時に引き継ぎなんで7時ぐらいにはホテルを出るじゃないですかそれなりに何時間か前に起きなきゃいけないというとあんま寝る時間なくて…
子どもたちの未来のために
地球温暖化を防ぎ四季のある日本を守りたい
鈴木が励みにしているのが
保育園に通っていた息子からの手紙だ
どんなに疲れていてもその手紙を読むと笑顔になれた
北九州の実験施設から駆けつけた空冴君の卒園式
鈴木は卒園児の保護者代表として挨拶に立った
このようなすばらしい卒園式を催していただき誠にありがとうございます思い起こせば10ヵ月で…すいません…
なぜそこまで仕事に打ち込むのか?
私もそれ自分自身よくわからないんですけれども夢を実現したいという思いも子どもが大事なのと同じようにあってそれを…がむしゃらにやってるっていう感じ
夢も子育てもがむしゃらにやれば両立できる
その信念が鈴木を支えてきた
鈴木が開発を進めてきた石炭火力発電の新たな触媒
その最終試験を迎えた
目指す触媒は従来のものに比べて
少ない水蒸気で反応するため
2つ目のタービンに
より多くの水蒸気を送ることができる
結果発電の効率を上げようという狙いだ
同じ容器を2つ用意し
一方に…
もう一方にこれを入れ
性能を比べる
非常にキーの試験というかここを乗り越えればという試験になります
夢の実現に近づくことができるのか?
期待と不安が交錯する
容器に石炭ガスが送られ始めた
遮断弁開けます
水蒸気の量や温度など条件を変えて
石炭ガスと水蒸気の反応具合を確かめる
試験の結果が出た
鈴木が開発した触媒は
10分の1の分量にもかかわらず
従来の触媒とほぼ同じ反応を示した
つまり10倍の性能があることが実証されたのだ
この触媒を使えば従来に比べ
…できる計算になるという
狙っていたとおりの結果が出て…よかったなと思ってます
この日これまでの試験結果を国に報告する
実はこの開発国家的プロジェクト
実用化に向けて次のステップへ進めるかそれともやり直しか
評価によって今後が決まる
会議は非公開で行われた
鈴木が開発した触媒の試験結果を国に報告する日
この評価が国家的プロジェクトの今後を左右する
会議は非公開で行われた
結果上々ということで
(スタッフ)心境は?もう…ホッとしました疲れた〜意外にこういうときは疲れた顔になんないんだよね
子どもたちの未来のために地球環境を守りたい
鈴木は夢に一歩近づいた
そしてその夢を応援し支えてくれる家族の思い…
いただきますこちら2人に大変心配とか迷惑がかかってるんじゃないかなとは思うんですけど頑張ってるしくうちゃんも
(千代)頑張ってますねわかるようになりましたのでくうちゃんがお父さんの協力もあると思いますがみんなで協力するので最後まで頑張ってやってほしいと思います空冴もさみしがらずに頑張ってますのではい!自然環境のために思いっきり仕事してくださいはいわかりましたあんまりこういう話を普段しないでホントに黙って支えてくれてる家族なので改めてこういう言葉を聞いたのは初めてなんでうれしいような申し訳ないような頑張らなきゃなっていう気持ちに改めてなりました地球環境とかそういうもののために将来の子どもたちのために何か役に立つことをするものをつくるというのが夢ですかねいくぞせーの
2月鈴木は空冴君と約束していた初めての雪遊びへ
やりがいをまた再確認しますね
現在さらに大きな
次世代型石炭火力発電の建設が進んでいる
鈴木の触媒も次なるステージへと進む
四季のある豊かな自然を未来の子どもたちに残すために
次回は…
夢の…
その原料はなんと…
最強の植物素材であらゆる工業製品を作りたい
自然の力で日本を資源大国にする研究者の挑戦
ナレーターは彼にバトンタッチ
2014/04/06(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【研究&育児CO2削減と闘うママ】
“次世代の石炭火力発電”で、CO2排出量を削減!〜子どもたちの未来のために、地球環境を守りたい〜 ナレーター/中井貴一
詳細情報
お知らせ
世界中の電気の約40%は、“石炭”で発電していることをご存知だろうか。
日本でも、電気の3割近くは石炭火力で作られ、発電所の増設も発表された。
重要なエネルギー資源である一方で、燃料が燃える際に避けられないのが、地球温暖化の原因の一つとされる「二酸化炭素(CO2)」の排出。
その排出を減らそうと、新たな技術開発に挑むのが、日立研究所の鈴木朋子。
番組内容
石炭火力発電で、“世界最高レベル”の技術を誇る日本では、発電効率を高める、“次世代”の石炭火力発電所のプロジェクトが進む。
その中で、CO2削減のカギを握るのが、化学反応を促進させる鈴木が開発した画期的な“ツブツブの物質”だ。
それにより、CO2の分離・回収に伴う技術が大きな一歩を踏み出し、より少ない石炭で効率よく発電することを可能にしようとしている。
出演者
【ドリーム・メーカー】 日立製作所 日立研究所 /工学博士 鈴木朋子
【ナレーター】中井貴一
音楽
【テーマソング】
「やさしい雨」
唄 小田和正(アリオラジャパン)
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
福祉 – 文字(字幕)
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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