福島県のニュース
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バイパス用井戸で汚染濃度上昇
東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策の柱とされる「地下水バイパス」計画で、地下水をくみ上げる一部の井戸の水からこれまででもっとも高い放射性物質が検出されました。
東京電力は、今後、海への放出を判断する目標の値を上回った場合、9日から始まった井戸からのくみ上げを停止する措置も検討するとしています。
福島第一原発では、地下水が原子炉建屋に流れ込んで汚染水が増え続けていて、建屋に入る前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」が計画され、東京電力が、9日から地下水のくみ上げを始めています。
水のくみ上げは、原子炉建屋の山側に設置された12か所の井戸で行いますが、このうち、一番南側にある井戸で8日にサンプルとして採取した地下水から、放射性物質のトリチウムが1リットルあたり1300ベクレルと、これまででもっとも高い値で検出されました。
国と東京電力は、12か所の井戸からくみ上げた地下水を一度、タンクに集めて放射性物質の濃度を測定し、目標とする値を下回れば海に放出する方針で、トリチウムについては、1リットルあたり1500ベクレル以下としています。
東京電力は、今後、井戸から採取した地下水が目標とする値を上回った場合には、採取した井戸からのくみ上げを停止する措置も検討するとしています。
04月10日 12時38分