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できごと
【大阪から世界を読む】障害者ら100人「奴隷」に強制労働…韓国「塩田奴隷事件」“差別の現実”
また、目が不自由な男性に対しては、作業を怠けているとして、角材や鉄パイプで殴打するなど日常的に暴行。知的障害のある男性は作業中に足を骨折したが、治療を受けられずに放置され、足を切断する状態にまで追いやられたという。
しかし、視覚障害のある男性が母親あての手紙を、近くの集落の理髪店に託して助けを求めた。母親からの通報を受けたソウルの警察が、塩の取引業者を装って聞き込み捜査などを行い、2人は1年半から5年2カ月ぶりに奴隷生活から解放された。
100人以上をただ働き 1億2千万円儲けた悪徳業者
2人が働かされていた島嶼(とうしょ)地域や沿岸部は、ミネラル分が豊富で、ブランド品にもなっている天日塩の韓国有数の生産地。事件の背景には、塩田での人手不足に加えて閉鎖的な地域性があるとみられている。
事件を受けて、朴大統領は「21世紀にはあってはならない現実」として、ほかの離島や沿岸部を含めて、塩田やノリ養殖場などの徹底的な調査と同様の事件の根絶を指示した。
現地メディアなどによると、韓国警察庁は事件発覚後に塩田やノリ養殖場、畜舎などに対する一斉捜索を実施、失踪・家出人100人以上を発見・保護した。事業者19人が監禁や暴行、賃金未払いをしていたとして立件するなどした。働かされていた多くが知的障害者らで、未払い賃金の総額は12億ウォン(約1億2千万円)に達した。
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