3月下旬から本格的に暖かくなってきたと思ったら、4月最初の週末は寒波が襲ってきた。そのせいもあるのか巷を見渡してもまだ冬物を着ている人もチラホラいる。完全に春ファッションに切り替わるのはこれからということになりそうだ。
筆者が気になっていることの1つに、今春はセーターやカーディガンの「プロデューサー巻き」が復活するのかということがある。これは80年代後半〜90年代前半のいわゆる「バブル期」に流行ったファッションで、セーターやカーディガンを背中に羽織って、袖を前で結ぶ着こなしである。長らく「バブルの象徴」的なファッションとして認知され、「ダサい」着こなしの代名詞の1つとなっていた。
これが何故か突如、2012年秋ごろからトレンドに浮上し、昨年春夏は関西でも多数のプロデューサー巻きをした男女を見かけるようになり、その後、晩秋まで続いた。
12月に入って本格的な寒さが到来するとその姿は消えたがそれは当然で、真冬はダウンジャケットや厚手のコートを着用する。それら防寒着の上からわざわざセーターを背中に羽織る人はいない。春になって気温が上昇すれば再びプロデューサー巻きが復活するのかどうかというのが冬の間の筆者の興味の対象だった。
すでにファッショントレンドに詳しい方々は、昨年秋ごろには「プロデューサー巻きは今秋で終わる」というコメントを発表されていたので、その通りになるかどうかが気になっていた。
3月中旬から都心を歩く際には自然とプロデューサー巻きをした人がいないかを気にしていたが、関西ではまったくと言っていいほど見かけなかった。3月末に偶然、プロデューサー巻きをした女性を1人見かけたが、その後は今に至るまで見かけない。今後、高気温で安定した5月くらいからはある程度は復活するかもしれないが、やはり各識者が指摘していた通り、昨年の秋いっぱいで流行のピークは過ぎたと考えるべきだろう。
さて、プロデューサー巻きはピークアウトしたといえるが、バブル期ファッションがトレンドという風潮はまだまだ続いている。それを顕著に感じたのは、3月上旬のあべのハルカスのレディースブランド専門店街「ソラハ」の内覧会である。「ソラハ」は105店舗が出店するが、衣料品と非衣料品の割合は6対4である。ということは衣料品を扱う店舗数は60店内外である。内覧会でざっと見て回った感想でいうと、そのうちの6割くらいは「バブル期」が感じられるカジュアルファッションをトレンドとして前面に打ち出していた。
筆者が「ああ、バブルっぽいな」と感じるのは、身幅のゆったりしていて丈の短いスエットにハイウエストのタイトスカートを合わせたカジュアルファッションである。それで口紅の色が真っ赤だったら完璧だ。
このスタイルはすでに昨秋から人気が出ており、タイトスカートは各種素材のものが販売されている。デニム素材のタイトスカートも昨秋のレディース売れ筋アイテムの1つである。現在のファッション業界では「ペンシルスカート」と呼ばれている。