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コラム:構造的失業率に接近した日本、物価上昇で新フェーズに

2014年 04月 8日 19:26 JST
 
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田巻 一彦

[東京 8日 ロイター] -日銀の黒田東彦総裁は8日の会見で、3.6%という失業率は構造的失業率にほぼ等しいか近づいているとの見解を表明した。これは2つの意味で重要なメッセージだ。

1つは労働需給のタイト化による物価上昇の公算が大きくなっている点であり、もう1つは生産性上昇の必要性が高まっている点だ。日本経済は新しいフェーズに入りつつある。

この日の黒田総裁の会見は、2%の物価目標に向けて、これまでよりも自信を深めていることを素直に表現した印象が強い。「物価安定目標への道筋をたどっているので、今追加緩和のようなことを検討しているわけではない」と言い切り、マーケットに明確な意思を表明した。

その背景には、デフレの大きな原因とみられてきた需給ギャップが、日銀の試算ではほぼゼロになったことや、失業率がほぼ構造的失業率に近づいてきたことがある。

ここまでの物価上昇には円安の影響が大きかったが、需給ギャップがほぼゼロになり、労働需給もタイトになれば、賃金を押し上げるメカニズムが働く。物価上昇の背後にある力に関し、円安の力が一服しても、需給や労働環境のタイト化へとバトンタッチできるメドが立ちつつあるということだ。

その点を認識したからこそ、2%の物価目標達成に黒田総裁が自信を示してきたのではないかと思う。

ただ、手放しで喜べない側面もある。構造的失業率に接近しているということは、労働力の不足が、成長のボトルネックになりそうだということも示しているからだ。   続く...

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4月8日、日銀の黒田東彦総裁は8日の会見で、3.6%という失業率は構造的失業率にほぼ等しいか近づいているとの見解を表明したが、これは2つの意味で重要なメッセージだ。写真は都内で昨年4月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

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