http://www.webstock.org.nz/talks/how-designers-destroyed-the-world/
1 comment | 0 points | by WazanovaNews 約2時間前 edited
net awards 2014のConference Talk of the YearにノミネートされているMike Monteiro (Mule Design Studio) のWebstock 2013での講演 "How designers destroyed the world." です。デザイナーの責任というテーマなのですが、どの仕事をする上にも共通するちょっと重たい話しです。
まず取り上げているのは、2012年10月にWall Street Journalに掲載された記事。
ある大学生が、Facebookのプライバシー設定を工夫して、自分がゲイであることがわかる情報を、Facebookでもつながっている父親から閲覧できない状態にしていた。ところが、その大学生が所属していたコーラスグループのFacebookページの管理者が、グループのステータスをオープンに設定していたので、大学生がこのコーラスのFacebookグループに参加したことが、その大学生とつながっている父親に通知されてしまう。父親が「グループに参加する。」というボタンを押すと、その大学生の承認なしでもグループに参加できてしまい、かつ問題になったのは、個人でのプライバシー設定がグループでの設定で上書きされる仕様になっていたので、その大学生が隠していた情報が父親から閲覧可能になってしまったという事件。
Mikeは、これを「(このようなプライバシー設定の実装を許した)デザイナーの責任の欠如。」と主張しています。
きっかけは、ビジネスデシジョンだったかもしれない。しかし、インターフェースをつくり、ユーザが操作できるようにした時点で、それはデザインである。デザイナーが、誤ったビジネスデシジョンだったとしてもそれに従って実装してしたときは、それはデザイナーのデシジョンになる。
さすがに、言い過ぎでないかと思いましたが、その責任のボーダーラインはけっこう難しい問題かと。
Mikeは続けます。
問題に気づかないか、気づいても発言をしない or できないという問題。… 開発メンバは、「このプライバシー設定の仕様では複雑すぎてユーザが理解できないのでは。」「プライバシーの侵害につながるかも。」「倫理的に間違ってる。」と思わなかったのか...もしくは、問題を提起しても、改めようとしない組織だったのか。…これがダメなデザインを世の中にだしてしまうパターン。悪意がなかったとしても、よく考えていないという事例。…悪いデザインは、現実の世界を驚くほどに映し出す。
また、先送りの危険性にも触れています。
「技術的にすごく可能性がありそうなので、まずは前に進めて、テクニカルな成果物ができたら、その後にそれをどうするか議論しよう。」
としたのが、
「それが、原爆ができた経緯である。」by J. Robert Oppenheimer
そして、デザイナーには、世に出るべきでないものをださないという責任があるとし、会社/クライアントのためにならないアイデアに対しては、そうだと声をあげ、
デザイナーは、注文を取る人ではなく、ゲートキーパーであるべき。
と結んでいます。
独立したデザイン事務所を経営するMikeの主張としてはまったくもって正論ですが、会社勤めをしているデザイナーにとっては心の中で賛成でも、実践できるかどうかは微妙な問題。デザイナーでなくても、程度の差こそあれ、同じようなことには、どの仕事をしていても出くわすと思います。
Facebook内でこの仕様を決めるときに、実際に何が起こったのか、もしくは起きなかったのかは知りませんが、ありうるパターンとしては、
リスクの大きさに気づいていたら4.の気概を持ちたいと言う人も多いかと思いますが、では、他人の行動の場合、それをどう評価するか?
「いやあ、あれはやるべきでないと自分も思ったんだけど、言える雰囲気じゃなかったしね。」「言ったんだけど、却下されてね。だから仕方なかったよね。」という発言をする人は尊敬できませんが、声をあげた場合 or あげなかった場合のいずれも、「やるべきでないと思ったけど、意思決定をひっくり返せなかったことに自分も責任を感じている。」と発言するか、もしくはそのように心の中で思ってる人を批判をすることは、自分はしないと思います。
また、人間は都合がいいもので、自分のミスは山ほどあっただろうにそれはすっかり忘れて、自分の意思に反したアクションで、結果失敗したことだけは本当によく覚えてます。けど、それを他人のせいにしないようにせねば。責任範囲のボーダーラインは、狭いことが評価されることはなく、グレーなところをどこまで飲み込むかの選択かと。
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