伊藤唯行
2014年4月9日08時00分
千葉、埼玉両県を走る東武野田線が今月、その名も「アーバンパークライン」に生まれ変わった。正式な路線名は残しつつ、今後は新愛称を前面に押し出すというが、「らしくない」という声も出ている。
東武鉄道(東京都墨田区)が昨年末、野田線の新愛称を発表すると、鉄道ファンらが集うネットの掲示板は騒然となった。「野田線のイメージに合わない」「4月1日導入、エープリルフールか」――。ほとんどが否定的な意見だった。
導入から1週間。さいたま市の大宮駅では看板などの表記が新愛称に変わり、変更を祝うポスターが掲示され、「野田線」の面影がすっかり消えていたが、利用客の反応は微妙だった。
通学で利用するさいたま市の男子高校生(17)は「車内アナウンスで何度も名前が変わると言っていたけど、なぜアーバンパークラインなのか、理由がよく分からない」と首をかしげる。同市の70代の女性は新愛称を知らず「えっ、変わったの」と驚いた様子。新しい表記の看板を見て、「難しい名前ね」と話した。
戸惑いの背景には、野田線の持つイメージがある。同社は新愛称を「都市(アーバン)近郊を走り、沿線に公園(パーク)が数多くある」と説明する。確かにここ数年、沿線は宅地化が進み、大宮公園(さいたま市)や清水公園(千葉県野田市)など有名な公園も多い。
ただ埼玉・大宮と千葉・船橋を結ぶ野田線沿いには今も田畑や雑木林が目立つ。路線名になっている野田市も、しょうゆ工場から漂う香りに包まれたのどかな街だ。1911(明治44)年の開業から長く野田線で親しまれており、新名称への違和感に結びついているようだ。
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朝日新聞社会部
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