以前に書いた内容で、「思考のクセを知る」と書いたが、自分が思考のクセを知るために実際行った方法を書く。
認知療法でも簡単に書いたが、忘れないよう、より具体的に。
自分の思考のクセを知るためには、自分の思考を振り返る必要がある。具体的に、どのように自分の思考を振り返るかというと、過去のストレス経験から振り返る。
自動思考をとらえる
過去のストレス体験を状況として、その時の自分の認知を振り返る。
ストレスを感じて、認知から自然に出てきた思考を「自動思考」としてとらえる。
例えばこんな感じで・・・・
状況を「会議で発言した際に、上司と目が合った」だとすると
自動思考は「上司に睨まれた。自分の発言がいけなかったのかな?」だったりする。
自動思考は、最初に浮かんでくるため、簡単にとらえる事ができる浅い思考である。
そのため、振り返りは簡単である。思いついた気持ちを素直に出すだけである。
この振り返りは、必ず書き出して行うこと。
書き出すことにより、思考を自分からの切り出し、客観的にとらえるためである。
自分も体験してみて分かったが、頭で考えるのと、書き出すのには明らかに差がある。
自動思考が書き出せたら、次にスキーマを探る。
スキーマを探る
スキーマとは、自動思考を生み出す素や思考のクセみたいなもの。
そのため、自動思考より深いところにスキーマが潜んでいる。
例えば・・・
状況を「会議で発言した際に、上司と目が合った」
自動思考「上司に睨まれた。自分の発言がいけなかったのかな?」
スキーマは「上司が怖い」や「自分に自信がない」等であろう。
「上司が怖い」や「自分に自信がない」というスキーマの基に、「睨まれた」や「自分の発言を疑う」思考が発生する。
スキーマは、大抵の場合複数あると思う。
その複数あるスキーマの中でも、傾向がある。
自分はダメだと思い「自己批判」の傾向にある人。
考えすぎて「深読み、先読み」する傾向にある人。
自分の考えがはっきりしすぎた「べき思考」の傾向にある人。
人によって傾向はさまざまなようである。
自分は、過去のいくつかのストレス体験を振り返り、自動思考からスキーマを探った。
その場の気持ちに任せて、ブログ、Twitter、はてブで批判した経験がある場合は、それから振り返るのもよいと思う。その時のストレスからでた認知がそのまま文字になっているので、分かりやすい材料になると思う。
まとめ
ここまで、自動思考からスキーマを探り、自分の思考のクセを知った。
「こんなに回りくどいやり方しなくても、自分の思考のクセは理解している」という人もいるだろう。もちろんそれができる人もいるかもしれない。
しかし、自分が体験を通して感じのは「自動思考を見つけるのは簡単だが、スキーマを見つけ、それを素直に受けれるのは難しい。」ということだ。
実際、自分はスキーマを認めるのが難しかった。
自分の思考はべき思考に支配されており、「技術力のない上司は、部下に対して強く批判すべきではない」というスキーマをもっていた。それに対して自分は「そんなに心が狭くないだろう」と、スキーマをなかなか認めたくなかった。これは書き出して、客観的に見なかったら、導きだせていないし、認めることはできなかったと思う。
次にこのスキーマを、変える必要がある。
スキーマを変えることで、同じ環境に立たされても、認知がストレスと捉えないようにするためである。
今は自分のスキーマを理解できて、それを柔軟にしようとしている段階。上手く柔軟にできたら、また書けるといいと思う。
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