小保方氏、心身不安定も9日会見へ STAP論文の真実ついに語る

2014年4月8日6時0分  スポーツ報知

 STAP細胞の論文捏造(ねつぞう)疑惑に揺れる理化学研究所(理研)の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)が、9日に大阪市内のホテルで記者会見を開くことが7日、分かった。小保方氏はこの日、心身の状態が不安定として大阪府内の病院に入院。代理人弁護士は「ドクターストップがかかった場合は会見は流れる」と予断を許さない状況であることを説明した。一方、理研は都内で会見を行い、STAP細胞の作製を再現できるか検証する実験を、小保方氏抜きで行うことを明らかにした。

 小保方氏が、自らの口で論文の正否について説明する。取材に応じた代理人の三木秀夫弁護士は、「論文は捏造・改ざん」と断じた理研側に対し、8日に不服申し立てを行うと発表。9日午後1時から大阪市内のホテルで小保方氏本人が会見することを明言した。小保方氏は「私のミスで大きな問題になり、申し訳ないが、改ざんや捏造とされるのは納得できない」と話しており「私の口からきちんと説明する」という。

 小保方氏は7日に大阪府内の病院に入院した。3日夜に、三木弁護士に向けて「入院してもいいですか?」との内容のメールを送付していたが、同弁護士によると「心身の状況が不安定になった」ことが理由という。9日の会見は、病院から一時外出の許可をもらった上で出席する予定。同弁護士は「ドクターストップがかかった場合は(会見は)流れるかもしれない」と付け加えた。

 この日、理研が、小保方氏の雇用契約を4月1日付で更新したことが分かった。理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)によると、小保方氏が調査結果に不服を申し立てる意向を示しているため調査結果が確定せず、懲戒委員会が開かれていないことから3月末に契約の更新が決まった。三木弁護士によると、小保方氏は理研で研究を続けたい意向を示している。

 一方、STAP細胞の作製を再現できるかどうか検証する理研のチームが7日、東京都内で会見し、STAP細胞論文の筆頭著者である小保方氏を、検証チームに加えないことを明言。実験責任者の相沢慎一特別顧問は「(小保方氏から)協力を得られるものなら得たい」としながら「具体的にどう協力を仰ぐかかは決めていない」と話し、事実上の“小保方外し”で再現を進める意向を示した。

 共著者の1人で再現実験を担う丹羽仁史プロジェクトリーダーは会見で「このような事態になったことを心よりおわびします」と謝罪。改めて論文は撤回すべきだという考えを示した。STAP細胞自体については「あるかどうか分からず、知りたいという立場から実験に参加する」。丹羽氏はSTAP細胞はビデオを見て存在を確認したが、実験などには直接は参加していなかったという。

社会