2014年4月4日から、Yahoo!が通販サイトやWebサービス提供者向けに、格安のクレジットカード決済を提供しはじめました(こちらの記事)。その加盟店手数料は従来のものよりも圧倒的に安い3.25%。これ、現状では他社がなかなか追随できないくらいに低い手数料率です。*1
また、ソフトバンクが2012年より販売を開始しているPayPal Here(ペイパルヒア)は、中小小売店やレストランなどで導入可能なモバイル型のクレジットカード決済機。こちらの決済手数料も3.24%と、従来の手数料率よりも圧倒的に低いものに設定されています。
これら2つをまとめるとこんな感じ。
- ネット:Yahoo!ウォレットFastPayで3.25%
- リアル:PayPal Hereで3.24%
このままこの2つのサービスが普及していけば、ネットとリアルのクレジットカード決済を、Yahoo!とソフトバンクの2社が抑えていくことになります(既存のクレジットカード決済契約を変えるだけで、大幅な経費削減に繋げられる)。
クレジットカード会社は減益要因:
この状況って、クレジットカード会社(アクワイアラー)としてみれば溜まったものじゃありません。
なにせ、今まで5~7%といった高い手数料を払ってくれていた中小加盟店が、ソフトバンクとYahoo!にごそっと持っていかれてしまうわけです。仮にどうにか契約を乗り換えられなかったとしても、手数料の引き下げは避けられないでしょう。
- カード会社の利益→乗り換えや手数料引き下げで減少
これはまるで、過去、ドコモがソフトバンクに対して抱えた苦悩に、近い感覚なのかもしれません(苦笑)。
クレジットカード業界の未来のために:
こういった価格破壊ってカード業界外の企業にしか出来なかったことだと思うので、もっともっと、良い意味でソフトバンクやYahoo!には業界を荒らして欲しいですね。たぶん、この記事が広まれば広まるほど、クレディセゾンや三菱UFJニコスといったカード会社の利益を圧迫することになります(個人的にはやや葛藤アリ)。
それでも結果的にカード支払いが出来るお店が増え、お店にとってもカード支払い大歓迎な状況が出来上がれば業界全体が盛り上がります。私たち、クレジットカードを使う側としても大歓迎な状態が出来るはずなので、それに期待していきましょう!*2
以上、Yahoo!とソフトバンクが、日本のクレジットカード業界に価格競争を巻き起こす2014年…という話でした。