東京電力は7日、事故を起こした福島第一原発から出る廃棄物が、2027年度に東京ドーム半分程度に当たる約56万立方メートルになるとの試算を示した。放射性物質による汚染が軽いものは再利用を進めるが、約16万立方メートル分は保管施設をつくる必要があるという。

 福島県いわき市内で開かれた、政府の廃炉と汚染水の対策会議で報告した。国と東電によると、13年度ですでに固体の廃棄物は25万立方メートル程度ある。建屋の爆発で出たコンクリートなどのガレキの残りや、タンクを設置するために伐採した樹木などを回収していくと、溶け落ちた核燃料の取り出しが始まった後の27年度には倍以上になると見積もった。撤去したタンクや低線量の金属、コンクリート片などは粉砕し、敷地内で道路の路盤材に使うなどする考え。保管が必要な約16万立方メートルの廃棄物は、25メートルプールで200杯以上に相当するという。(木村俊介)