はしか(麻疹)の患者数が増加している。国立感染症研究所が8日公表した調査によると、今年の患者数は3月30日までで231人にのぼり、昨年1年間の患者数(232人)にほぼ並んだ。患者数は昨年の同時期までと比べて3倍以上。春から夏にかけてが流行期のため、さらに患者が増える恐れがある。厚生労働省は注意を呼びかけている。

 東京41人、千葉22人、埼玉21人など首都圏のほか、静岡27人、京都22人、大阪16人などで多い。愛知は14人、福岡は4人。検出されたウイルスの多くはフィリピンを中心に流行しているタイプ。海外で感染した人が帰国後に発症し、渡航歴のない人にも広がりつつある。予防にはワクチンが有効だが、今年の患者の多くは接種歴が1回もない、または不明という。