15年がかりで進められている九州大の伊都キャンパス(福岡市西区)への移転が、佳境を迎えている。最先端の研究施設が続々と完成。箱崎キャンパス(同市東区)にあった大学本部も1日に伊都に移り、7日には完成したばかりの椎木講堂で入学式があった。ただ、交通手段や周辺の街づくりには課題もある。

 「建物の配置がなかなかいい。苦労して考えただけのことはありますね」

 3月16日、有川節夫総長は完成したての伊都キャンパスの東西を結ぶ連絡橋(高さ12・5メートル)から周辺を眺め、満足そうに話した。