愛知県豊橋市で2012年1月、コンサルティング会社の男性社長(当時40)=同市=が遺体で見つかる事件があり、県警は、男性の知人で元中京学院大学准教授の久野輝夫被告(54)=名古屋市天白区、逮捕監禁致傷罪などで公判中=を殺人の疑いで再逮捕した。

 男性は自殺したとみられるが、県警は男性が久野被告と生前にやりとりした経緯などを調べた結果、久野被告が男性を自殺に追い込んだと判断し、殺人容疑での立件に踏み切った。

 県警によると、男性は12年1月、同県豊橋市の路上に駐車したレンタカーの中で、死亡しているのが見つかった。目立った外傷はなく、死因は硫化水素による中毒死だったことから、自殺とみられていた。男性の死亡後、久野被告から遺族に対し、男性が久野被告に負っていた借金数千万円を支払うよう催促する請求書が届いた。さらに久野被告は12年8月に、男性の遺産を管理する弁護士に約2400万円を返還するよう求めたという。