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政治
【歴史戦 第1部(5)前半】元政府高官 慰安婦調査について「質は低い」
慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の河野洋平官房長官談話の根拠となった韓国での元慰安婦16人の聞き取り調査報告書は現在、「非開示」とされており、国民の目から隠されている。とはいえ当然のことながら、政府内の関係者はその内容を知っている。
そのうちの一人、平成6~8年に内閣外政審議室審議官として戦後50周年記念事業などを担当した美根慶樹は元慰安婦への聞き取り調査報告書を初めて読んだときのことをこう振り返る。
「非常にもどかしい思いだった。(事実関係が)もっとはっきりできるのではないかと思っていたが、いまひとつはっきりしない」
美根の記憶によると、調査では元慰安婦とされる女性の証言への反証もなく、話を詰めるプロセスもなかった。「強制」を感じていた女性はいたが、肝心要の誰に強制されたかは判然としない。
「『あなたが言っている根拠は』『誰が強制したのか』と詰めていけば、立ち往生するような話だった。ものごとをはっきりさせる裁判などに耐えうる証拠ではない。質は低い」
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