【4月7日 AFP】雨がよく降り水不足とは縁遠い英国で6日、「水が足りない」との理由でハーフマラソン大会が土壇場で中止になる騒動があった。
ペットボトル入り飲料水の数が足りないとしてレース開始直前に中止が決まったのは、イングランド(England)中部シェフィールド(Sheffield)で毎年開催されているハーフマラソン大会。主催者が「水の供給に問題が発生したため、今年のレースは中止せざるを得ない」と発表すると、スタートライン付近は大混乱に陥った。
約6000人の参加者の多くがスタートを強行し、報道によれば、走り出した参加者を警察が制止しようとしたという。
サウスヨークシャー州警察(South Yorkshire Police)のニール・マッチ(Neil Mutch)巡査は英国放送協会(BBC)に対し、「走らないよう参加者の説得を試みたが、むしろそのまま走らせたほうが危険は少ないと判断した」と説明した。
地元紙シェフィールド・スター(Sheffield Star)によると、参加者たちは主催者が大会中止を発表するまで、寒さの中で1時間も待たされたという。
雨に濡れたコース沿道では、走り続ける参加者たちに観客の多くが手持ちの水を差し出す姿が見られ、これでは足りないとスーパーマーケットまで水を買いに行った人たちもいたという。
BBCによると、1位でゴールしたトビー・スペンサー(Toby Spencer)さんは、このマラソン大会に参加するのは「これが最初で最後」と話したそうだ。(c)AFP