2014年04月06日

とにかく守備の再構築を

 ベガルタはレッズに0対4で完敗。結果も悲しかったし、内容も乏しいものだった。しかし、それ以上にこの難敵と闘うべきゲームプランに失望した。

 レッズと敵地で戦う。難しい試合になるのはわかっている事。ただ幸い、ペトロビッチ氏は相手によって極端にやり方は変えてこない。だから、相手のよさを消す試合をするのが定石と言うもの。ところが、ベガルタは思うように勝ち点を上げられていないためだろうか、あまりに自分本位のゲームプランで試合に臨んでしまった。
 レッズの攻撃は3シャドーの連係と、両翼が張り出す所に特徴がある。中でも脅威は言うまでもなく原口。昨季終盤よりすっかり安定感を増し、長いドリブルの後の細工が絶妙になってきている。どんなチームでも、原口を加速させないように注意して試合に臨んでいる。そのためには、柏木なり興梠を厳しくマークし、原口にボールを出させない工夫が必要。って、どこのクラブで心がけている事だよな。それでも、最近の原口は止め切れない事が再三あるのだけれども。
 レッズの守備ラインの選手の個人能力は非常に高い。相対するチームとしては、中盤を抜け出そうとする際に、DFラインの前に位置取る阿部をいかに外すかが最大の問題。また、しっかりと守備ラインに引かれると3DFの単純な強さは中々で、安易なクロスはボールを失うだけになる。
 と言った当たり前の事を考えずに、「勝ち点3が欲しい、欲しい。」と漫然と攻めに行ったら、そりゃやられるわ。2点目の柏木も原口も見事だったけれど、レッズの注文通りに安易なクロスを入れてしまっては。
 アルディージャ戦の0対4の敗戦とは意味が違う。あの完敗は、ベガルタ守備陣がミスを連発したが故の完敗だった。しかし、このレッズ戦は、当初から無謀な戦いを挑み、理論通りにしっかりと敗れた試合だった。実に理に叶った完敗だったのだ。

 それにしても、原口は本当に素晴らしい選手になってきた。くそぅ。齋藤学と原口、ザッケローニ氏はどちらを選ぶのだろうか。両方とも選ぶかもしれないが。

 アーノルド氏が監督として有能か無能かどうかは、まだ結論を出すのは早いと思う。しかし、この人がかなりナイーブな人な事は間違いないようだ。そりゃ、ベガルタ関係者は皆勝ち点3が喉から手が出るほど欲しいさ。でも、だからと言って、敵地のレッズ戦であそこまで正直に戦ってはいけない。また、2点差とされた後に凍ったような表情になってしまうのには困ったものだ。勝ち点3を目指すのは大事だが、思うように試合が進まない時も、諦めずしたたかに戦い続けてもらわなければ。
 さらに、氏は現実をまだ理解していないようだ。確かに我々は一昨シーズン2位となり、昨シーズンはACLに出場した。ACLでも相応の戦いを演じる事ができた。けれども、我々はJの中でも決して経済的に潤沢なクラブではないのだ。そして、一連の好成績により、我が軍の英雄たちに早々のサラリーを提供する必要があり、思うような補強ができていないクラブなのだ。勝てない事だってあるさ。
 アーノルド氏の更迭云々の話も出てきてもおかしくない。しかしながら、悔しい事に、我々は監督更迭を自在にできるような経済的潤沢なクラブではない。まずは丹下強化部長が、アーノルド氏に「Jの現実」をレクチャする事を期待したい。

 そして、アーノルド氏が今やるべき事ははっきりしている。守備の再整備だ。確かに攻撃の連携損失は苦しい。けれども、このレッズ戦のように無理やり勝ち点3を目指すのは愚の骨頂なのだ。極論すれば、当面ホームだろうがアウェイだろうが、すべての試合で無失点を目指すべき。得点できなくても、いずれの試合でも勝ち点1を確保し続けるくらいの気持ちで戦えばよいのだ。いや、先に失点しても0-1の負けを覚悟するくらいの度胸で戦うべきだろう。守備が安定してくれば、いくらでも活路は開ける。我々にはウィルソンも梁もいるのだから、チーム全体の調子が揃えば、相応に得点はできるはずだ。まずは、その機を待つのだ。
 中盤での激しさとバランス、左右のスライド、こぼれ球への意識、悪い取られ方をしない攻撃、昨シーズンまでの好調時にできていた守備面の連係をまず再確認すればよい。もちろん、攻撃で手を加えたい事も多々ある。しかし、今は我慢すべき時。セットプレイの工夫と、ウィルソンを裏抜けさせる事くらいに絞り、他は捨てるくらいの覚悟があってよい。
 
 J1はシビアなリーグだ。連敗しているクラブは、徹底して狙われる。強引に勝ち点3を狙って前に出てくるところを、皆が冷徹に待っているのだ。だからこそ、不振を極めているクラブは、守備を固める必要があるのだ。
 幾度でも繰り返す。まずは守備の整備だ。
posted by 武藤文雄 at 23:21| Comment(1) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
開幕戦を見た限りでは出し手と受け手が上手くかみ合い相手のサイドバック裏を良いタイミングでつくシーンが何度もあったように思えました。だからこそやりたいことを優先してしまいリスクのケアが疎かになってしまっているのかなと講釈を読んでいて感じました
Posted by at 2014年04月07日 00:40
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