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朴槿恵前ハンナラ党代表の自伝「絶望は私を鍛錬させ、希望は私を動かす」出版記念会が16日に国会議員会館で開かれたが、3000余の人で大盛況だった。
ハンナラ党大統領候補予備選に向けて弾みをつけた形だが、次期有力大統領候補としてスポットを浴びるにつれ、「隠遁の時代」の影の部分が浮かび上がってきた。
日本では閣僚スキャンダルが続出し、安倍首相の任命責任が問題視されているが、韓国では事前に公開の聴聞会で徹底的に検証される。
朴槿恵(パク・クネ)前代表に対してもソウル市内の白凡(ベクボム)記念館で19日、「ハンナラ党・大統領候補検証聴聞会」が開かれ、テレビで生中継される中、巷間ささやかれていたいくつかの疑惑が質された。
韓国マスコミが最も注目したのは、1979年10月26日の父親・朴正煕大統領暗殺を受けて後継者に収まった全斗煥大統領との関係である。
「全氏から9億ウォンの支援を受けた後、暗殺犯の金載圭中央情報部長への捜査経費として3億ウォンを返したか」と検証委員から質され、「全氏の使いから連絡があり、青瓦台秘書室を訪ねたら、『朴大統領が残したお金だ。法的に問題がない。生計費として使うように』と言われ、6億ウォンをありがたくいただいた。3億ウォンを捜査激励金として返したことはない」と答えた。
さらに、韓国のラスプーチンとも言うべき牧師との間に出来たと噂される「隠し子問題」も取り上げられた。
1974年に母親の陸英修女史を凶弾で失った後、激励と慰労の手紙が多数寄せられたが、そのいくつかが失意の朴前代表の「心に届き、会いたくなった」。心の傷も幾分癒え、ファーストレディー役を担うようになった翌年、実際に会ったのが崔テミン牧師であった。
たちまち意気投合し、ブレーンとして採用、新しく立ち上げた救国女性奉仕団の総裁を任せ、セマウム(新しい心)、育英財団などの運営にも関わらせる。崔牧師は青瓦台に自由に出入りし、官僚の人事にまで影響を与えるようになる。さらに、朴前代表が青瓦台を去り、82年から90年まで育英財団理事長をしていた間も、側近として関わる。
ところが、この人物はとんでもない食わせ物だったという。
「当時、中央情報部が崔牧師を内偵し、7つの名前を持って結婚詐欺を6回も繰り返し、各宗教団体を食い物にした詐欺、横領、性暴力などの経歴を暴き、救国女性奉仕団総裁職罷免を建議する報告書を朴大統領に提出した。朴大統領は検察に再調査を命じたが、より多くの不正行為が明らかになったと聞いているが、その事実は知っていたのか」
検証委員の質問は厳しい。日本のような遠慮や馴れ合いは一切ない。
朴前代表はたじたじになりながら、「初めて聞く話だ。崔氏は牧師とばかり思っていた。父はそんなことを許したり、適当に見逃す人ではない」と繰り返した。
「94年に亡くなった崔牧師との間に子供がいるとの噂があるが、事実か」
「そんなことを国民が聴いているのに訊くのか。子供がいるとの根拠があるなら、連れてきてほしい。DNA検査をしてもよい」
“隠し子”疑惑には、さすがに険しい表情を浮かべた。
朴前代表は18日に資産を公開し、財産申告額は総額22億2038万ウォン、その内ソウルのサムソン洞自宅が公示価格約20億ウォン。06年度納税額は3350万ウォン、国民年金保険料は3月現在で総額4520万ウォンである。青瓦台を出てからは住所を5回変え、現在は選挙区の大邱達城郡にある。
それが事実なら、権勢を意のままにした元大統領の遺族としては、少ない。海外に数十億ドルの隠し口座があると言われたのは偽りであったようだ。
http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2007/07/18/0502000000AKR20070718091500001.HTML
だが、朴正煕には“嶺南(ヨンナム)大疑惑”がある。韓国の政治家には広大な敷地を有する大学を創り、一族で理事長、学長を独占する傾向があるが、朴正煕も故郷に近い大邱(テグ)大とチョング大を統合して嶺南(ヨンナム)大を創設した。
朴前代表は青瓦台を離れた翌年の80年、29歳で嶺南大の理事長に収まる。大学定款1条に「校主 朴正煕」と定めるなど、大学を私物化したと批判された。現在は離れているが、妹のクニョン氏は今でも同大での身分保全を求めて訴訟中である。
朴前代表は、定款改定は理事会の総意であったとし、私物化を全否定した。
それ以外にも「父は維新憲法の改正案研究を指示し、退陣の準備をしていた」「5・16は公約にあるように、飢餓状態にあった国民を救うための救国革命であった」「金正日委員長と国家保安法廃止で密約したことはない」などの興味ある証言を行っている。
私的なことだが、いずれ「朴正煕」の改訂版を出す際には参考にしたい。
http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2007/07/19/0502000000AKR20070719069600001.HTML
http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2007/07/19/0502000000AKR20070719106900001.HTML
http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2007/07/19/0502000000AKR20070719138300001.HTML
盧武鉉大統領が「独裁者の娘が次期大統領? 悪夢だ」と批判しているように、次期大統領を目指す朴前代表にとって最大の難関は、父親の軍事独裁体制下で倒れた犠牲者・遺族との和解である。
聴聞会でも「維新体制時代に民主化闘争で犠牲になった人々、苦痛を受けた人々に心からお詫びしたい」と語った。
先月の大統領選出馬宣言で「父の時代の不幸な事件で犠牲になった人々とその遺族らに対し常に申し訳ないと思っている」と、「過去との和解」を表明した。
聴聞会に先立つ11日には、抗日独立運動出身の民主化運動家で、1975年に謎の死を遂げた張俊河(チャン・ジュンハ)の夫人宅を訪れ、両手を取り「どれほど苦しまれたかを考えると、心が痛い」と述べた。
夫人は「きょうの出会いが良いきっかけになればうれしい」と答え、「真の民主主義国家を築くことで謝罪の真意を示し、苦しんだ人々に報い、また、苦しみの歴史が繰り返されないようにしてほしい」と求めたという。
過去を忘れず、道義的な白黒を付けたがる韓国の国民性から、“朴正煕の娘”の看板は常に論争の的になり、時に重くのしかかってくる。
韓国は今、朴正煕の時代の総決算をし、ポスト近代への新たな地平を切り開きつつある。その舵取りを自ら担うことで、父親と折り合い、自身の生きた証にしようとしているようだ。
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日本の馴れ合い政治との違いを感じます。政治・工業の形でも先進国だと思います。日本も真似をして欲しい部分が有りますね。
2007/7/20(金) 午後 0:51 [ トラ60 ]
朴槿惠にも隠し男があったのか? 父の朴大統領はその崔牧師が大統領官邸に出入りするのを厳禁したとも言うけど、とんでもない醜聞が暴露されたね。隠し子まであるとは。父の隠し子を生んだ女が昔現れた事はあるけど、それは信じられるがね。
2007/7/20(金) 午後 2:22 [ johnkim ]
johnkim10053さん
朴槿惠氏は隠し子を否定しているのです。
DNA鑑定をしてもいいとまで言っているのですから、単なる噂でしょう。
2007/7/20(金) 午後 2:28 [ リピーター ]