4月6日(日曜日)
早朝6時6分。高らかに警笛を鳴らし
宮古行きの一番列車が通過しました。
ここは津波で駅が流されてしまった島越駅。
いつか列車が通ったら撮りたいと願っていたのは、
かつて駅があった位置での
このカット。
あれから3年。待ちに待った瞬間です。
かつてここにはたくさんの家がありました。
人々の暮らしがありました。
今はまだまだ更地のままだけど、
そこには新しい駅と列車の影が
伸びていました。
物語はこれから始まります。
かつて駅のホームに伸びていた階段。
その先には待ちに待った
ピカピカの列車が。
たくさんの人の想いが
線路をつなぎました。
まだ何もない土地に、
笑顔が戻ってきました。
おかえり。
島越でたった一軒だけ津波の被害を免れた
お家にかかげられたメッセージ。
それを見つけた運転士は、
大きく、高らかに、汽笛を鳴らして
通過していきました。
ただいま!
列車がそう叫んでいるように
聞こえました。
おかえりなさい。
信じていれば
必ず道は開ける。
この鉄道はそんなことを
教えてくれました。
島越の美しい海。
三陸鉄道の車窓には
こんな美しい風景があります。
これからがベストシーズン。
ぜひみなさんも列車に乗って
この風景を見にきてくださいね。
今日島越で見た風景を、笑顔を、
僕は忘れないでしょう。
三陸鉄道は今日やっと
スタート地点に立ちました。
でもまさにこれから
本当の戦いがはじまるのかもしれません。
これからも僕はできるかぎり
カメラを通してこの鉄道の魅力を発信し
見続けていければと思っています。
(三陸鉄道 島越駅)
コメント
地元の方々の喜び伝わってきます。
感動しました。
投稿: 小川雷太 | 2014年4月 6日 (日) 23時48分
三陸鉄道全線再開おめでとうございます。先生の写真を通して、三陸鉄道沿線住民の再開を待ちわびた表情を見て、目頭が熱くなりました。あらためて、写真力の凄さを感じると同時に、逆に三陸鉄道沿線の人たちから元気をもらったような気がします。ガンバレ東北、がんばれ三陸鉄道、そして復興が加速して、一層元気になりますように。
投稿: 夢野旅人 | 2014年4月 6日 (日) 23時48分
あれから3年たち、つながった鉄路は
住民の方々の心がつながっていたからこそ
今日の日があったのだと、
この写真を見てあらためて実感しました。
また、ゆっくり乗りに三陸に行きたいと思います。
投稿: beatvita | 2014年4月 6日 (日) 23時50分