おはようございま〜す。
月に1度の「福島をずっと見ているTV」。
番組にニューフェイス登場です。
はじめまして。
(箭内)はじめましてですよね。
(箭内)こんな感じでいいんですかね。
あっ俺も俺も。
全然そんな感じしない。
新しい2人の初めての収録。
今日はあるボランティアのお話です。
そのボランティアは多くの場合仮設住宅の集会所などで行われています。
もう20年近くの歴史を持っています。
足湯のボランティア。
足を温め手をもむ。
「避難生活が続く人たちに少しの間だけでもリラックスした時間を過ごしてほしい」。
そんな思いで受け継がれてきました。
(男子学生)今色で選んだ。
ジャスミン。
今も多くのグループがこのボランティアを行っていますが今日取材させてもらうのは福島大学の学生たちが中心となっているグループです。
一対一近い距離で向き合う事で自然と会話も弾みます。
(女子学生)家族は何人暮らしですか?
(女子学生)あっそうなんですか。
子供なんだよな。
アッハハハハハ!アッハハハハハハ!
(女子学生)インゲン豆。
お〜!
(女子学生)シューッて。
ああ。
この足湯にはもう一つ大きな特徴があります。
名付けて「つぶやきカード」。
なるべく聞いたまま話し言葉もそのまま文字にする事になっています。
「昔は農業やってたんだ。
牛の乳搾りとかね」。
福島大学の学生たちが3年間で書き取ったつぶやきはおよそ1,000枚分。
この春みんなで読み返してみると今では忘れかけていたいろんな事を思い出しました。
避難を余儀なくされた人たちは震災直後落ち着き先を求めて転々とせざるをえなかった事。
「つらくて怖くてここに来て本当によかった。
前は埼玉や仙台に避難していたけど気を使って…」。
しかしやっと移り住んだ仮設住宅での日々は元の暮らしとはほど遠いものでした。
「震災前は自分の食べる分の野菜は自分で作っていたけど今は買って食べるしかない」。
「プランターで菜っぱ育ててるけどなかなか育たなくて」。
それから原発事故が変えた一人一人の人生。
「息子が東京電力で働いている。
だから賠償とかはあまり請求できないんだ」。
そして3年。
逆に強くよみがえってくる当時の記憶…。
「最近津波の事思い出すんだぁ。
うん。
忙しい時はいっぱいいっぱいだったけど生活が落ち着いてきたら逆に思い出すの」。
4年目か。
学生たちが一つ一つ集めたつぶやきをもとに仮設住宅での暮らしを余儀なくされた人たちの3年を振り返ります。
(箭内)お邪魔します〜。
2人が訪ねたのはこの日福島大学の学生たちが足湯を行っていた仮設住宅です。
(箭内)柄のもも引き。
よいしょ。
話を聞かせてくれるのは…この間振り返り私たちやってみて…
(箭内)感じた事をそのまま…
(女子学生)そう言ってもらえるとうれしいです。
手もみをしている時は…目を見ていたりとか。
言葉にしなくても。
触れ合ってるんですもんね。
1,000枚を振り返る中で…例えば80代女性に2012年に聞いたつぶやきです。
「19歳で嫁いで農業やってたから指曲がっちゃったんだ。
でも今は暇になってねよく働いたから休みなさいっていう事かな。
そういうふうに思うようにしてるよ」。
みんな若い頃から働いてきた事が分かります。
「18歳から豆腐作りをしてきた。
すべすべの手は水仕事してないせいだから残念」。
実際に手に触れながら話しているからこその実感です。
(箭内)俺あと思い出したのが…病院に行ってそれで亡くなっちゃったんだけど10年ぐらい前かな。
なんかあれがすごい印象的だったんですよね。
だから手をつなぐって本当に…それまでやってきた事にすごく自信を持って話して下さる。
これだけやってきたんだよっていう事が。
誇りを持ってやってきた仕事を多くの人は3年たった今でも失ったままです。
60代男性2012年のつぶやきです。
「農業系の仕事をずっとやってたんだけどよ震災で全部バラバラになっちまったんだよ。
仕事もなくなったし家族もバラバラだ。
今はここに1人で住んでんだ。
悲しいよ」。
震災が奪った仕事は農業や漁業だけではありませんでした。
「私はね商売をしてたの。
あっちに店があって。
今は何もしてないけど。
一度戻った時はひどかったな」。
「今までは食堂やってたんだ。
こっちに来てその技術を生かせる仕事をやろうと思っているんだけどどこも断られてしまうんだよね。
利益出なくてもいいからやりたいよね」。
福島大学の学生たちが行ったつぶやきカードの振り返り。
その一つがこれ。
「やったね」みたいになったのがすごい印象的だった。
「追い炊き入ってよかった〜。
寒くなったからねぇ」。
「追い炊きも最近つけてもらってもう2〜3回入ったぁ。
いや〜湯につかると全然違う」。
当時は自分の事のように喜んだ学生たち。
けれど今振り返ると少し違った気持ちにもなります。
そして少しずつ遠くなるふるさと。
震災の年の暮れのつぶやき。
「俺の家はあるんだけども除染しなくちゃ入れない。
壁も床も腐ってるべ」。
一時帰宅で我が家を見たあとのつぶやき。
「ネズミが浪江の家を食い荒らしていて帰る事が嫌になった」。
これは同じ浪江町出身藤井トミヨさんのつぶやきです。
「4月から浪江に入れるようになるけどうちは津波で流されてお風呂しか残ってないんだよね」。
藤井さんのふるさとは浪江町の沿岸部。
津波で多くの家が流されました。
(スタッフ)ここがね。
もう自分のうち。
自分のうちっていう感じで。
(尾形)ほんとに人それぞれですしそこが難しいなって思います。
今お話聞いてても。
これってどうしてもそういうものではないので…。
(一同)ありがとうございます。
本間さんの就職が決まって足湯にあまり来られなくなっても仮説で1人暮らしを続ける藤井さんの携帯電話には本間さんの番号が登録されています。
この日藤井さんは足湯の会場にやって来ました。
ハッハハハハ!この日の藤井さんのつぶやき。
「足湯すっときは本間さんたちが家さ迎えに来てくれでだんだ。
今度からは伊藤君に迎えさ来てもらうが」。
「いつでも行きますよ!」。
番組ウェブサイトから皆さんのご意見をお寄せ下さい。
2014/04/06(日) 00:00〜00:25
NHKEテレ1大阪
福島をずっと見ているTV vol.35▽つぶやきを聞いて、書いて、わかったこと[字]
震災以降、福島大学の学生たちが続けている足湯ボランティア。特徴は足湯の間に仮設住宅で暮らす人とたくさんの会話を交わすこと。3年間の積み重ねで見えてきたものは?
詳細情報
番組内容
震災から4年目。新MCの合原明子アナウンサーを迎え、クリエイティブディレクターの箭内道彦さんとともに“福島”を見つめていきます。今回は、福島大学の学生たちが震災以降続けている“足湯ボランティア”。仮設住宅をまわり、そこに住む人たちと会話を楽しむ活動。同時に彼らはその会話を“つぶやきカード”に記録し続けていました。その数1000枚以上。3年間の生の声の記録を振り返ります。
出演者
【司会】箭内道彦,合原明子,【語り】相沢舞
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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