群馬方面から埼玉に入ってすぐにある羽生パーキングエリア。
ここが今驚きの変貌を遂げ話題を呼んでいます。
それは江戸時代の町並みを忠実に再現した純和風サービスエリア。
ブルーをなくす。
このサービスエリアをデザインしたのが建築に使う素材から家具調度品果てはスタッフの動きにまでこだわって一つの世界観を作り上げる。
それが空間プロデューサーの役割。
相羽さんは現在その第一人者とも言われる存在。
特に羽生パーキングエリアでも発揮された古きよき日本文化を今に表現する演出でその名をとどろかせこれまでも数々の人気施設を生み出してきました。
見ていただいて空想を形にし訪れる人をワクワクさせることが仕事。
空間プロデューサー相羽。
世界をおもてなしするエンターテインメントから前代未聞のサービスエリア作り。
そして動き出したビッグプロジェクトまで。
そのヒットの法則とは?相羽さんの豊かな発想の源を探ります。
人の行く道は一本道とはかぎらない。
突然に岐路が現れ進路を選ぶことで旅路は続く。
この人はどんな道を歩むのだろう?赤坂見附の交差点に海外からも人が詰めかける場所があります。
外には特に目立った看板もありませんが…。
いらっしゃいませ。
すると…。
1名様…ご案内を。
突然壁の中から人が!現れたのは忍者。
ではご案内いたします。
こちらへどうぞ。
皆陣烈在前…。
忍者が案内するのはさまざまな仕掛けが飛び出してくる細く暗い道。
それをのぼったりおりたりを繰り返すとようやく…。
では扉開きまして目の前に現れたのは…。
忍者の隠れ里。
その名も相羽さんがプロデュースした外国人客に大人気のレストランです。
海外のどなたでも知ってる忍者っていう言葉でそれをやることによってその次に日本を知ってもらう。
日本のこんなおもしろいことがあるんだねとかそんなことができたらいいなと思ってるんですね。
日本独自の文化。
そのすばらしさやおもしろさを気軽に楽しんでもらえる世界を作り出し海外にも発信する。
それが空間プロデューサー相羽さんが思い描くこと。
そして狙いどおりこの店は10年以上経った現在も常に予約で満席。
その人気の秘密は?全部1つずつ一応個性は持たせてあるんで。
随所に凝らされた相羽流演出。
お客さんにあんなにも山あり谷ありの道を歩かせるのも訳があります。
自分がどこにいるかわからなくなっちゃうんですね。
アップダウンや曲がり角の連続が歩く人の方向感覚や位置情報を混乱させ異次元に迷い込んだ錯覚を与えるのです。
更に空間だけではありません。
店で出される料理のコンセプトやデザインも相羽さんが手がけたユニークなもの。
やっぱり出てくる料理もその空間に合ってないとお客様がっかりすると思うんですよ。
サービスや料理にまで及ぶ演出。
相羽さんの作品がヒットする理由は細部にも気を抜かないプロデュース力です。
日本はもとより世界中から観光客が集まる街京都。
ここにも相羽さんがプロデュースした名所があります。
繁華街四条河原町に建つ黒板で装った建物NINJAKYOTO。
この3月その中に登場し話題を呼んでいるのが名づけてニンジャテインメント。
忍者たちのパフォーマンスとプロジェクションマッピングの融合で繰り広げられる幻想の世界。
相羽さんはそのステージのプロデュースに初挑戦。
役者の動きをイラストに描いては一つひとつ映像を連動させるという作業を繰り返し丸一年がかりで脚本演出を手がけたのです。
いまだ広がり続ける相羽ワールド。
その原点とは?横浜生まれの相羽さんが2歳になった頃海の向こうで人生に多大な影響を与えるあるものが誕生しました。
当時できたばっかりの…。
今日は何が出るかなっていう…楽しみにしてて。
1955年アメリカに完成したディズニーランド。
それに相羽少年の心はわしづかみにされます。
ディズニーランドの旅行代理店でもらったマップ。
それを描き写しちゃったりしてね。
そんな感じで覚えたんですよ。
覚えたっていうかあっこういう構造になってんだっていうのは中学生の頃わかりました。
それはディズニーランド行ってないんですよ。
実際に行ったわけではなく頭の中で歩いて楽しんだテーマパーク。
それこそがのちの相羽さんを形作った原点。
そんな空想好きの少年はやがて美大に進学しますがすぐに中退。
美大やめてなんかすることもないんでただそのときにパッと思いついて知り合いの編集者の人に話をしたら『ポパイ』の掲載が決まったりして。
ふとした思いつきが人気雑誌に連載決定。
こうして迷路アーティスト相羽が誕生。
迷路をたどったあとが絵になるめいず。
そんな今までになかった発想が評判を呼び次第に迷路以外のデザインを依頼される機会も増えてきました。
そんな折…。
たまたまお話いただいたのが新横浜に新名所をって話があったのでそこでアイデアが採用されて。
それが空間デザイナーになるきっかけでしたね。
そのとき採用されたアイデアがこれ。
94年のオープンと同時に大人気スポットとなった…。
そう新横浜ラーメン博物館です。
大衆文化であるラーメンと学術的な文化的なものというかそういった博物館が合体するとちょっとニューな世界でおもしろいかなと思いました。
ノスタルジーをかきたてる世界観。
迷路のように入り組んだ町並みを歩くとそこにはおいしいラーメンの店が待っています。
このラーメン博物館の大成功はフードミュージアムブームに火をつけました。
なんだかよくわかんないんだけど。
迷路とイラスト。
ラーメンと博物館。
忍者と和食とエンターテインメント。
まったく異質なものの組み合わせが相羽さんの頭の中ではおもしろいようにマッチして一つのテーマパークとなります。
その空想の世界を忠実に再現することで相羽さんは空間プロデューサーとして名を上げていきます。
そして2013年ビッグプロジェクトが動いていました。
その舞台は高速道路のサービスエリア。
埼玉と群馬の境目に位置する羽生パーキングエリア。
その全面リニューアルを任された相羽さん。
高速道路に江戸?またもや相羽さんならではの異質な組み合わせです。
江戸をリアルによみがえらせるそこに込めた思いとは?空間プロデューサー相羽さんの夢と情熱の現場に密着しました。
空間プロデューサー相羽が挑むいまだかつてないサービスエリア作り。
想像力をかきたてるその昔埼玉県の羽生のあたりには奥州街道の関所があり江戸への入り口とされていました。
そこでしかもただの江戸じゃありません。
人情味あふれる役人たちを描いた小説『鬼平犯科帳』の江戸です。
それをイメージして相羽さんはこんな町並みをデザインしました。
このイメージ図をもとに建物が設計され実際に作り上げられていくのです。
外装が完成に近づいた11月現地の視察に訪れた相羽さん。
こんだけ…はねっかえしで白くなってるからこの下に少したれてる感があるとリアリティが出てくる…。
指示を受け早速作業が始まりました。
角をすり減らしたり色を汚したりして時間経過を感じさせるエイジングの加工です。
相羽さんの目は小石の風合いさえも見逃しません。
どうやって石に風合いを出すのか。
相羽さんは塗料を垂らして石をまぜることにしました。
これを繰り返し小石一つひとつにまで汚しを加えます。
なるほど違いは歴然です。
しかしこれもやみくもに汚せばいいわけではありません。
木の桶には時とともに水の染みができていきます。
相羽さんが求めるのは人々がここに暮らし道具を使いこんでいるかのような生活感。
それがお客さんに江戸の温もりを感じてもらうための大切なポイントだといいます。
書いた文字でいいんです。
毛筆でも。
そういうのが当時はベラベラぶら下がってたんですよ。
こうした細かな演出を幾度となく追加して着工から10か月。
『鬼平犯科帳』の世界がついに現代によみがえりました。
居並ぶ建物はすべて小説のなかで盗賊に押し入られた大店で統一。
街角には奉行所からのお触書が。
中に足を踏み入れれば鬼平の住む本所深川界隈の街並みに食事処が軒を連ね鬼平が通う軍鶏鍋屋五鉄も営業。
ここではあの幅2.5センチ長さ50センチの一本うどんも食べることができます。
そしてちょっと見てください。
五鉄の奥の座敷には階段が。
この上には何もありません。
しかし鬼平や密偵たちが集まっていた2階への階段を設けることで彼らの気配を感じてもらおうという鬼平ファンならわかる心憎い演出です。
他にもファンを唸らせる工夫が至るところに隠されています。
それを見つけることもここでの楽しみ方のひとつ。
よかった今日は。
この鬼平江戸処の完成後羽生パーキングエリアの売り上げは以前の2倍になりオープンから3か月が経った今もお客さんが途切れることなく訪れる人気観光スポットへと変貌を遂げました。
そんな相羽さんの仕事場がここ。
住宅街でかなりの異彩を放っています。
テーマパークから抜け出てきたような不思議な外観はエイジングをはじめとする技巧を凝らしエアコンの室外機に至るまで徹底的に作り込まれています。
ビルの1階は相羽さんが内装を手がけた創作料理のレストラン。
2階はレトロな雰囲気の打ち合わせスペース。
3階はデザイン事務所。
そして最上階が相羽さんの仕事部屋。
お気に入りに囲まれたここはさながら相羽さんのミニテーマパーク。
その中に…。
これミシュラン君です。
こちら単なるフィギュアじゃありません。
これが巨大な大きさになってホテルとか立像として現実に建ってたらおもしろいんじゃないかなと思ってそれで考えたんですね。
そうこれはあのミシュランがホテルを作ったとしたらという妄想のもとに作った模型。
それも現実に建てることを前提にホテル内にあるカフェや映画館などもすべて実際に必要なスペースを計算して仕上げたという建築模型。
なんと相羽さん発注があったわけでもないのに頭に思い浮かんだ施設を建築模型にまでしてしまっているのです。
こちらも妄想の建築模型。
趣味で始めたこの模型作りもしだいにアートとして注目を集めるように。
そして相羽さんまたひらめいたようです。
お得意のミスマッチな組み合わせ。
建築模型と植物が融合した名づけてジオラマ盆栽。
盆栽を巨大樹に見立て木に寄り添うように暮らす人々の世界を表した作品。
海外の美術館から今展示のオファーが殺到しています。
この日またひとつ新たな仕事が始まりました。
打ち合わせに訪れたのは天下の名湯を誇る町草津町の方々。
草津町の旅館や商店はこれまでも風情を守ろうと努めてきました。
しかしそれをおのおのが行ってきたためいつのまにかちぐはぐな印象が生じてきてしまったことも否めないといいます。
今回のプロジェクトは自治体主導で町の趣を統一しようという試み。
いわば町全体の空間プロデュースです。
相羽さんどんなアイデアで臨むのでしょうか?草津町再生プロジェクト。
そのプロデュースを任された相羽さん。
湯畑の周囲駐車場として使われていた空き地と湯もみ小屋の3か所を使って草津町の風情を再生する計画が始動。
時代の変遷を再現しつつも統一感を出す。
なかなか難しそうな命題ですが…。
まずはガランとした空き地に風情のある日帰り温泉が完成。
江戸から明治にかけ草津でよく用いられていた杉板葺きの屋根。
当時の温もり溢れる雰囲気を再現しました。
すべてが完成する2015年春。
草津はどんな風景を描いているのでしょうか。
ワクワクします。
次々と依頼が舞い込む相羽さんの毎日。
でも妄想は止まらないようです。
(スタッフ)フードテーマパーク?はい。
東京フードミュージアムといって…。
誰もが興味を持つ食べ物を入り口に古きよき日本から現代の日本まで一気に知ることができるテーマミュージアムを世界の中心ニューヨークに作りたい。
それが今の相羽さんの妄想。
日本って知らない人も来てくれて日本っておもしろいなって思ってくれるようなねそういう施設ができないかなと思ってて…。
ニューヨークのど真ん中に作りたい。
本当に作りたいと思ってますよ。
もしかしたら実現するかも。
あなたが語るとそんな気になります。
夢を形にし続ける男相羽。
あなたの妄想を応援します。
2014/04/05(土) 22:45〜23:15
テレビ大阪1
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