報道特集【台湾学生の乱▽世界の教育格差をなくせ】 2014.04.05

メジャーリーグ、ヤンキース・田中将大がついに公式戦デビュー。
日本、そしてアメリカのファンが注目する中、先発のマウンドに上がった。
妻、まいさんもスタンドから見守る小さく息を吐いた田中、メジャー1球目は…149kmのストレートでストライクを奪う。
そして、ワンボール・ワンストライクからの3球目。
強力ブルージェイズ打線の洗礼を浴びる。
トロントの野球ファンも初めて見る田中投手のピッチングに興味津々といった様子で展開を見守っています。
それでも田中は慌てることなく、2度のホームラン王に輝いた3番・バティスタから、メジャー初の三振を奪うなど、この回1失点で切り抜ける。
続く2回、2本のヒットとエラーでワンアウト満塁のピンチを招くと…9番・ディアスに2点タイムリーを浴び、わずか2回で3点を奪われる。
何とか田中を援護したいヤンキース打線は3回、7番・イチローが全力疾走で内野安打る続く8番・ソラーテが逆転のタイムリーを放ち田中のメジャー初勝利を後押しする。
味方打線の心強い援護に応え、4回以降は粘りのピッチングでブルージェイズ打線を1安打に封じ込めた田中。
7回を97球、3失点、メジャー初先発を勝利で飾り、最高のスタートを切った。
日本人が海の向こうで活躍する姿、素直に喜ばしいことです。
といいますか、小学校の教科書に領土問題のことを記述するよりもよっぽど日本人として心強い動きだと思いますが、皆さんいかがでしょうか。
みんなの党の渡辺代表が大手化粧品会社の会長から8億円を借り入れた問題について浅尾幹事長は早急に結論を出して党としてのケジメをつける考えを示した。
みんなの党の浅尾幹事長は党の政治塾で講演し渡辺代表がディーエイチシーの吉田会長から8億円を借り入れている問題について、このように述べた。
浅尾氏は結論やケジメの具体的な内容については言及を避けたが、近く渡辺氏と面会し、党所属の国会議員の間で代表辞任を求める声が広がっていることを伝えたいとしている。
また、浅尾氏は党にかかわるお金は問題ないと断言できると述べ8億円の借り入れに関しては渡辺氏個人の問題との認識を示している。
北朝鮮が先週、中距離弾道ミサイルを発射したことを受けて小野寺防衛大臣は自衛隊に対し、追加のミサイルの発射に備えて破壊措置命令を出した。
北朝鮮は先週、日本海に向けて中距離弾道ミサイル、ノドンと見られるミサイルを2発発射した。
これを受けて小野寺防衛大臣はおととい、再びミサイルが発射され、その一部が日本国内に落下する事態に備えて自衛隊に対し、ミサイルを迎撃できるように破壊措置命令を出した。
政府は、命令については公表していないが、政府関係者によると、期間は北朝鮮軍の創建記念日に当たる今月25日までで迎撃ミサイルを搭載したイージス艦が日本海で警戒に当たる。
北朝鮮のリ・ドンイル国連次席大使は4日、北朝鮮外務省が先月30日の声明で言及した新たな形態の核実験について、実行する、それが何かについては成り行きを見守ることをお勧めすると述べた。
先月の声明では、排除しないとしていただけに、次席大使の発言は表現をより明確にした形だが、北朝鮮が実際に核実験への姿勢を強めたのかどうかは不明。
東日本大震災で被災し一部区間で運休となっていた岩手県の沿岸南部を走る三陸鉄道南リアス線が今日、およそ3年ぶりにすべての区間で運転を再開し、記念列車が運行された。
記念列車は午前11時過ぎ、大船渡市の盛駅に到着し、ホームにはたくさんの人が集まった。
そして記念列車は多くの人に見送られて出発した。
南リアス線36.6kmは震災で駅舎や線路が流されるなどの被害を受け、全線でおよそ2年間、運休した。
去年4月、一部区間で運転が再開され、今日は残る区間の運転も再開。
およそ3年ぶりに全線での運転再開を果たした。
北リアス線も明日、すべての区間で運転を再開することになっていて、三陸鉄道は完全復活を果たす。
南極海で調査捕鯨を終えた船団が山口県下関市に帰港した。
捕鯨の是非をめぐる国際司法裁判で敗訴した直後だけに関係者の顔も曇りがち。
下関港に帰ってきたのは母船の「日新丸」など3隻の船団。
先月末、国際司法裁判所の判決で日本の南極海での調査捕鯨の中止が命じられた。
次の調査捕鯨は判決の制約を受けない北西太平洋での実施が予定されている。
今年100周年を迎える宝塚歌劇で今日、祈念式典が行われ、秋篠宮さまも御出席の中、トップスターらが祝いの舞を披露しました。
今年で100周年を迎える宝塚歌劇。
兵庫県の宝塚大劇場で今日開かれた記念式典には秋篠宮さまも出席され、各組のトップスターらによる祝いの舞いをご覧になりました。
また、460人の現役タカラジェンヌらによる大合唱も行われ、式典を盛り上げました。
宝塚歌劇団には内閣総理大臣表彰と文部科学大臣表彰が贈られ、長年にわたって芸術文化の振興や国際文化交流などに寄与し、広く国民に愛されたなどとその功績がたたえられました。
明日は鳳蘭さんら卒業生が出演する「時を奏でるスミレの花たち」の公演が行われます。
胃ガンのため69歳で亡くなった俳優の蟹江敬三さん。
ドラマで共演した能年玲奈さんから追悼のコメントが寄せられた。
蟹江敬三さんは去年大ヒットしたNHKのドラマ「あまちゃん」でヒロインの祖父役を演じるなど、名脇役として幅広く活躍していたが、今年1月から体調を崩し、先月30日、胃ガンのため69歳で亡くなりました。
訃報を受け「あまちゃん」で共演した能年玲奈さんがいつかまた絶対に共演したい、できるようにもっと頑張らなきゃと思っていました、ニュースで初めて知ってびっくりしました、心からお悔やみ申し上げますなどとするコメントを発表した。
蟹江さんの葬儀は家族のみで既に済ませていて、後日、お別れの会を開催する予定だとのこと。
消費税率アップで視察。
安倍総理は今月1日から消費税率を8%に引き上げた影響を視察するため、東京都内の百貨店を訪れた。
総理は百貨店の中にある書店と食料品売り場を訪れ、自ら商品を購入したり、値段の表示や買い物客の様子などを視察した。
消費税の増税により消費の落ち込みが懸念される中、総理自らが率先して買い物をすることで、国民に消費を促す狙いもあると見られる。
アフガニスタンで5日、2001年のアフガン戦争以来、トップを務めてきたカルザイ氏の後任を選ぶ大統領選挙の投票が始まった。
しかし前日にはアフガン東部で大統領選を取材していたAP通信の取材チームが銃撃され1人が死亡。
さらに、反政府武装勢力タリバンが選挙妨害を宣言していて台湾では中国との貿易協定をめぐり、学生たちが議会を占拠するという異常事態が今も続いています。
馬英九総統が中国との市場開放を推し進める中、学生たちはなぜ反発し、強硬手段に訴えたのでしょうか。
現地で取材しました。
奥のあの白い建物が立法院、つまり台湾の議会の建物で、あそこを学生たちが占拠してるわけです。
今日からちょうど2週間目に突入したわけですけれども、議会の前の通りも、こうやって学生たちが集まって、一種の解放区のような状態になっています。
先週火曜日、私は学生の議会占拠という台湾史上空前の出来事が起きた現場を訪ねた。
パスポート出して、これから議会の中へ入ってみます。
警備こそ物々しいが、日本から来た記者だというとパスをくれ、拍子抜けするほど簡単に中に入ることができた。
バリケードの跡かな、これは。
議場の中へ入ってきました。
今、支持率が10%を切った、馬英九さんのことを皮肉った、9%総統という言葉が今あるそうですけれども、あそこに9%総統とあります。
議場では、地元のメディアが24時間態勢で学生たちの取材を続けている。
台湾というと議会での派手な乱闘シーンが浮かぶが、学生たちの政治の表舞台に出ることはあまりなかった。
何が彼らを駆り立てたのか。
議会を占領しちゃうということは、ある意味不法な、違法なことでしょ、この点はどうですか?議会は市民のものであり、私たちが議員たちに権限を与えて、法案の審議をしています。
彼らが私たちの意思を代弁しないのであれば、その権限を取り戻す権利があります。
政治に対してはやはり不満とか、がっかりという感覚はいっぱいですけど。
怒りの矛先は直接的には馬英九政権に向けられているようだが、その根底にあるのは急激に中国に接近することへの警戒感。
経済と引き換えに自由が制限されるのではないか。
90年以降の民主化の中で育った彼らは敏感に感じ取っているようだった。
占拠のきっかけとなった中国とのサービス貿易協定は馬英九政権が去年6月に中国側と調印した。
金融、医療、通信など幅広い分野について互いの市場を開放すると定めている。
先月18日、日本の国会に当たる立法院で、十分な審議をせず、承認に向け強行採決に持ち込もうとしたとして学生らが立法院を占拠する事態となった。
23日には、内閣に当たる行政院に学生らが突入。
警察が強制排除に乗り出し、多数のケガ人が出た。
サービス貿易協定について学生らは、巨大な中国資本が台湾に入ることで中小企業が淘汰され、就職の機会も奪われると主張している。
この協定は台湾の貧富の差を拡大させるものです。
貧しい人はさらに貧しくなり金持ちはさらに豊かになるのです。
貿易協定というのは、例えば日本でもTPPの問題もあるし、同じですよね。
学生らは、貿易協定の撤回を求め今週日曜、総統府の前で大規模な集会を呼びかけた。
道の突き当たりに総統府があります。
ここからだと、まだ1km以上あるんですけれども、メインストリートがまさに歩行者天国のような状態になっています。
今週日曜、台湾の総統府前で、中国とのサービス貿易協定に反対する大規模な集会が開かれた。
総統府に近い広場ですけれども、このように運動のシンボルであるひまわりを持った人たち、そして、黒いTシャツを着た人たちに埋め尽くされています。
2週間前、数百人規模で始まった運動が数万人規模のこういった大集会にまで発展しています。
貿易協定はブラックボックス=密室の中で進められたものだとして参加者は抗議の意味を込め、黒いシャツを身につけていた。
密室で決められたもので違法なやり方です、経済的に依存したら、政治的な独立も保てなくなります。
集会には学生だけでなく家族連れなど一般市民の姿も見られ、警察によると、およそ11万人が参加したと言う。
大学3年生の柯采伶さん。
日本語を勉強し、将来は日系企業で働きたいという彼女は、日曜日の集会に初めて参加した。
サービス貿易協定について市民にきちんと説明がなされていないと感じ、集会への参加を決めたと言う。
馬英九はサービス貿易協定が台湾にとってメリットがある、経済を押し上げてくれるとしか言いません。
なぜそうなのか、どの部分がそうなのかということは説明していません。
台湾と経済的な結びつきを強める中国の存在は脅威に映ると話す。
ここ数年で中国は力をつけて、急成長しました。
馬英九政権は、一貫してサービス貿易協定は撤回しないとしている。
そこには巨大化した中国と向き合わざるを得ない現実がある。
こうやってオフィス街を歩いているとあまり感じないんですけれども、台湾経済は長いこと停滞を続けています。
シンガポールや韓国に大きく水を空けられてひとり負けしているという、そういった思いが台湾の人々には驚くほど強いんですね。
そういった中で馬英九総統は、中国経済の勢いをうまく台湾に取り込むことに活路を見出そうとしてきた、これをずっと主張してきたわけです。
馬英九総統は2008年、中国との経済協力の拡大を掲げて当選。
就任直後に北京や上海などへの直行便を就航させた。
現在、年間200万人以上の中国人観光客が台湾を訪れ大きな経済効果を生んでいる。
吉林省から来ました。
台湾は初めてです。
とてもいいですよ。
台湾は近いですし、私たちの大事な島ですから。
2010年には、中国との自由貿易協定である経済枠組み協定、ECFAを締結した。
今回のサービス貿易協定もECFAの一環。
こうした経済協定の動きと重なるように日本から台湾への投資も加速している。
ECFAを締結した2010年以降、投資件数は倍増している。
外交関係のない台湾との日本側の窓口を担う交流協会は、台湾経由で中国進出を狙う日本企業が増えていると指摘する。
台湾と中国の経済交流がより一層活発になっていって…まだ看板はないですね。
実際、台湾を足がかりに中国進出を狙う日本企業がある。
通信会社のエクスコムグローバル。
今週末、新しいオフィスに引っ越すと言う。
今、6人しかいませんので。
このオフィス6人だけっていうわけにはいかないので、早く事業を拡大してオフィスに見合った人数に、売り上げにしなければと思いますね。
日本側の責任者である内田さん以外、スタッフは全員台湾人。
Wi−Fi用ルーターのレンタル事業を展開し一日当たり数十件の貸し出しがあると言う。
台湾では、このサービス自体を知らない人が多くて、これからどんどん知っていただければかなり増えるという感触は得ています。
数カ月後には中国への進出も予定していると言う。
ちょうどこの日、日本の本社から台湾人スタッフに対し、中国出張を命じる電話が入った。
上海行くっていう話、してたでしょ?出発日は?ただね、フライトとかホテルとかまだ決まってないから。
決まり次第連絡。
わかりました。
台湾人にとっては大陸が同じ文化で同じ言葉なので、多分そういう形で最初に立ち上げるときにはサポートの役割として対応させていただくという形じゃないですかと思っております。
サービス貿易協定をめぐって議会の占拠が続くが、静観の構え。
どんどん台湾が中国化してしまう、あるいは台湾がのみ込まれてしまうのではないかという声もありますよね?もともと中国でビジネスを行うという考えもありましたので、仮に台湾が中国化の方向を進めたとしましても、それほど影響はないと思いますね。
一方、中国に進出して苦い経験を味わったという男性がいる。
空欄のまま、空き部屋のままになっていますね。
あそこに高さんの事務所があったそうです。
高為邦さん。
かつてガラス繊維製品の製造会社を経営し、1997年、中国・河北省に進出した。
当時、台湾では労働者が見つかりませんでした。
それに、うちの製品が中国で模造されていたため、中国本土に進出するしかなかったんです。
1年あまりたったある日、突然、身に覚えのない借金を理由に工場や原材料のすべてを差し押さえられたと話す。
旧正月で、工場には3人しか残っていませんでした。
そこに裁判所の職員らが50人で来てトラック16台分のものを運んでしまったんです。
高さんは、自分たちの技術を狙った当局とライバル会社による乗っ取りだと主張している。
実際、かつての自社の製品が今はライバル会社の主力商品になっていると言う。
高さんは地元政府に訴えたが、聞き入れられなかった。
それだけでなく、中国の地元紙が高さんの名前を使って、十分に稼げたので台湾に帰りますとの記事まででっち上げ、掲載したと言う。
協会の名前、台湾投資中国被害者教会、被害者と書いてある。
台湾に帰った高さんは今、サービス貿易協定への反対運動を行っている。
協定を結べば、これまで以上に台湾企業の権利や利益を守ることができなくなるでしょう。
サービス貿易協定は経済だけでなく、政治にも影響を与えかねないという声がある。
馬英九は若い世代の生存のルールを勝手に決めるな、こういう見出しで社説を書いてます。
台湾で最も読まれている一般紙「自由特報」のスウ・ケイウン副編集長に話を聞いた。
広告の分野まで市場を開放してしまったら、台湾の言論の自由や報道の公平性にも影響が出てしまいます。
既に中国と近いとされる企業がメディアを買収し、認められていないはずの中国系企業の広告を掲載し始めていると言う。
彼らのやり方は、はっきりしています。
今後、どうやって台湾は中国とつき合っていくのか?我々は決して外国との経済協力に反対しているわけではありません。
占拠から3週間目を迎えた今週火曜日。
私は再び議会を訪ねた。
あそこにちょうど、孫文の肖像のところに、この議場を占領して361時間たったことを示す361という数字があります。
議場はいまだバリケードでふさがれている。
医療スタッフや弁護士たちがボランティアで学生たちを支援している。
しかし、長引く占拠に疲労の色は隠せない。
議場にいた学生のリーダー、林飛帆氏に話を聞いた。
皆さん、いつまでここで頑張るつもりですか?まずは協定を白紙に戻し、チェック機能を定めた法律を制定すべきです。
我々の要望が達成できるまではここにとどまります。
ここに来て政権側は一定の譲歩案を示しているが、学生側はこれを拒否。
落としどころが見えない状態で日下部さんね、VTRを見てて学生たちの意識がすごく高いなと感じたんですけど、この議会を占拠するっていうのはすごくラディカルな行動ですよね。
一般市民の中でどのぐらいの支持を得ているんですか?3月下旬に台湾のテレビが世論調査を行っているんですけれども、それによりますと、51%の人たちが学生たちの行動を支持している、つまり、学生たちの決して独りよがりの行動だとは思われていないわけですね。
ですから、馬英九政権も、なかなか強硬手段に出ることができないということがあります。
あと久しぶりに台湾を取材して思ったのは台湾社会の成熟ぶりですよね。
これはもう中国とは比べものにならなくて、例えば大規模集会の次の朝に私ちょっと行ってみたんですけど、集会のところに。
チリ1つ落ちていない、本当にきれいなんですよね。
多分学生たちが全部きれいにしたんですよね。
ただ、サービス協定自体が撤回されることは考えにくいわけで、学生たちが求めている現実的なゴールというのは何なんでしょうかね?なかなかそれが見出しにくいんですけれども、とにかく一方的に協定を破棄すればこれは中国だけじゃなく、国際的な信用も失ってしまうわけで、学生も最終的にそこまでも求めないと思うんですね。
ただ中国との交渉を非常に透明に行えるようなシステムづくりですよね。
そこをめぐって法整備とかで学生と政権側の駆け引きが続いているということですね。
一方日本ではTPP交渉が続いているわけですが、昨日ほかの番組で菅官房長官にお話を伺った中で、今月の日米首脳会談を前にTPPは大詰めだ、実現したいということを強調していましたね。
またそこなんですけど、オバマ大統領の来日の、何かこういう大事なことを手土産にしているような節があるんですけど、TPP交渉の経過というか、経緯が全く秘密交渉で、不透明なことを考えると、さっき学生がいってたことと全く同じでしょう。
その意味では、台湾のことは日本と全く無関係じゃないと思いますね。
アジアで最も貧しい国の1つ、バングラデシュでこれまで大学進学とは縁のなかった貧しい村の子どもたちが大学に続々合格するという不思議な現象が起きています。
その仕掛け人は25歳の日本人。
一体どうやって教育格差を乗り越えたのか、取材しました。
インドの東にあるバングラデシュ。
人口1億5000万人。
線路沿いにはスラムが建ち並ぶ。
世界で最も貧しい国の1つ。
そのバングラディシュに今、熱い視線が注がれている。
鮮やかな民族衣装をまとった女性たちが次々と建物の中に吸い込まれていく。
縫製工場で働く女性たち。
安い人件費と豊富な労働力。
世界の工場として有望視されている。
衣料品の輸出は中国に次ぐ世界第2位。
ここ数年、ユニクロを初め欧米の企業が競って進出している。
急速に進む経済成長。
その象徴ともいえる場所が首都ダッカにある。
道の両脇にびっしりと並ぶ看板。
すべて予備校の看板。
壁には合格した生徒の顔写真が競うように張り出されている。
本屋には問題集を買い求める学生が殺到。
実は、バングラディシュは日本以上の受験大国。
バングラディシュの東大と呼ばれるダッカ大学を頂点とした超学歴社会。
社会で成功し、より豊かな生活を送るためには激しい受験戦争を勝ち抜き、いい大学を卒業しなくてはならない。
経済成長に伴って受験熱は高まる一方だと言う。
そのため、子どもたちは小さい頃から予備校に通い、猛勉強する。
実に、大学合格者の99%が予備校に通っているのだと言う。
今やバングラデシュでは親も子も予備校に行かなきゃと夢中になっています。
いい大学に入れば、そこで将来が決まると信じているんです。
授業料は高く、両親は大変ですが、私を医者や弁護士にしたいという夢があるので、払ってくれます。
予備校の費用は平均1万タカ。
公務員の月収が8000タカのこの国では、とても高い。
つまり、予備校の費用を払うことができる都会のお金持ちの子どもにしか大学進学のチャンスはない。
このバングラディシュの常識をひっくり返した日本人の若者がいる。
税所篤快さん。
ブレイキングザウォールと入っていました。
都市ダッカと村でダッカと村でとにかく教育の壁がある。
税所篤快さんがバングラディシュに出会ったのは6年前。
19歳、大学2年生のときのこと。
自らを世界変えたい系男子だと言う税所さん。
しかし、一体何がしたいのか。
焦り、模索する日々を過ごしていた自分じゃないとできないようなことをやりたいと思ってました。
わかんなかったです、苦しかったです。
そんなとき、1冊の本に出会う。
「グラミン銀行を知っていますか」。
バングラディシュにあるこの銀行は貧しい村の人にお金を貸し、自立を助けることで有名になった。
利用者のほとんどは収入も財産もない女性たち。
ラシダさんはグラミン銀行からお金を借り、アヒルや牛を飼い始めた。
卵やミルクを売って収入を得る。
私はとても強くなりました。
収入があるから自分に自信が持てるんです。
ラシダさんの夢は、2人の娘を大学に行かせること。
グラミン銀行創設者のユヌス氏は、こうした取り組みが評価され、ノーベル平和賞を受賞した。
懐かしい。
この目でグラミン銀行を見てみたい。
2009年、税所さんはバングラディシュに渡りアポなしでユヌス氏を訪ねた。
あ、先生、先生、先生みたいな。
すいません、握手してくださいってそれで握手して、ここで写真撮ってもらったんです。
そのまま弱冠20歳でグラミン銀行グループのコーディネーターに就任。
日本から研修に来る大学生の受け入れを担当した。
学んだことしかなかったですね。
ここですべて僕のバングラディシュの原形がつくられたので、ここがなかったらバングラデシュも来なかったし。
税所さんがあこがれたユヌス氏。
飛び込みでやってきた税所さんのことを今でもよく覚えている。
グラミン銀行で働くうち、税所さんは貧しい農村の教育事情、何よりこの国のチャンスの不平等を目の当たりにする。
教室に並ぶ狭い机。
肩を寄せ合いながら勉強する子どもたち。
この学校では生徒160人に対し、先生は、たったの1人しかいない。
先生の数が全然足りないんです。
予備校はおろか、普通の授業ですら満足に受けられない村の子どもたち。
貧しさから抜け出すため、大学に行きたいと願っても高い授業料を払って、ダッカの予備校に通うことなど、夢のまた夢。
都会と村の教育格差。
これを打ち破る方法はないのだろうか。
思い出したのは、自分の予備校での体験だった。
これはコロンブスの卵なんじゃないかと思いました。
ダッカにいる最高の先生の授業をDVDにして村の子どもたちに届けることができれば、教育格差は乗り越えられる。
そう確信した税所さんがまず取り組んだのはどの予備校の先生が人気なのかを調べること。
そのリサーチのため、ダッカ大学の前でアンケートをとっていた税所さんに1人の学生が声をかけた。
ダッカ大学生、マヒンさん。
まず、彼の村でDVD授業を試してみよう。
2人はすぐさま行動に移る。
僕たちが見つけた、ダッカで一番いい先生です。
マヒンさんと一緒に見つけた英語のナンバーワンカリスマ講師、ザハン先生。
授業を撮影させてほしい、飛び込みでやってきた日本人の奇妙な依頼に驚きつつも、引き受けてくれることになった。
学生がいない教室で授業をするなんて、初めはびっくりしましたが、村の子どもたちにチャンスを届けているんだということがわかったからやったんです。
後に村人が、バングラデシュの奇跡と呼んだ教育革命の始まりだった。
DVDを持っていったのは、ダッカから船で5時間のところにあるマヒンさんの故郷、ハムチャー村。
村人のほとんどが自給自足の生活を送るバングラディシュの典型的な農村。
DVDを見せればきっと喜ぶに違いない。
ところが…DVDで授業をするなんてあり得ない、子どもたちもおもしろいはずがないと思いました。
しかし、パソコンにカリスマ講師が登場したとたん…食い入るように見てました。
それ見たときに、やっぱり口でしゃべってるよりもやった方が早いという直観は間違ってなかったと思います。
日本ではすごい使い古されたDVDとか、どこの予備校もやり始めて、普通になりつつあるんだけれども、こっちだと誰もやったことがなかったんです。
やってみると、これ以上に強力なモデルはなかなかない。
もちろん生身の先生が一番いいし、その先生を連れてくれば一番いいんだけどないものはないんだから、ないよりはいいじゃないかと、100倍いいということです。
ダッカの有名な先生の授業はすごくおもしろいです。
DVDの授業がなければ大学に行く夢は夢のままで終わっていたでしょう。
そして、大学とは無縁だった村から1年目でいきなり20人の合格者を出した。
世界変えたい系男子は本当に世界を変えようとしていた。
実際に授業を運営しているのは、マヒンさんを中心とした村の若者たち。
現地の人を信頼し、すべてを任せる税所さんがグラミン銀行で学んだこと。
現地の人がリーダーシップを持たないとしようがないじゃないですか。
僕が張り切って頑張ってもしょうがないんで。
税所さんの取り組みは、バングラデシュ社会にどのような影響を与えているのか。
日本の大学研究者が現地調査を行った結果、DVD授業を受けた生徒の方が20%、合格者が多いという結論を得た。
これまであきらめて、無理だと思っていた人たちに大学に行くことを考えてなかった人たちに、大学に行けるんだということを示したということが大きいんだと思いますね。
ダッカで税所さんが頼りにするJICAの戸田隆夫所長。
税所さんに初めて出会ったときの印象を聞いてみた。
いや〜、変なのが来たなっていう。
で、夢ばっかり語るんですね。
そんなのはできるもんか、現実はそんな甘くないよ、そんなおととい来なよと追い返した思いがある。
しかし、今では税所さんの行動力を認め、応援するようになっている。
実際にこの国の貧しい農村の人の人生を変えたということです、実際にそれをやったということ、そこに私はもう、尊敬の念ですね。
21歳で社会企業家となった税所さん。
プロジェクトに取り組んでいるうち7年も大学にいることになってしまった。
夢に向かって突き進んでいるように見える税所さん。
しかし、時々迷うことがあると言うやっぱ就職しないとダメなんじゃないかとか、今この瞬間も東京で働いている同級生たちは月33万もらっているみたいな。
30歳になれば家のローンも組めるしみたいな。
安定と夢との間で揺れる25歳。
それでもなぜ続けるのだろうか。
自分が今、届けようとしているものがあったら、めちゃめちゃプラスになるだろうという人が数え切れないぐらいいるに違いないという確信があります。
それは1つ、へこたれなかったり、やめない理由ではありますよね。
インタビューの最中、突然声をかけてきたこの男性。
グラミン銀行のエレベーターの管理人だと言う。
誘われるがまま、階段を上っていくと…エレベーターの管理室なんですけど。
屋上でたたずんでいるとよく彼と会ってここ、彼の部屋なんですけど、涼しいで、よくここでね、話してたよね。
人々の暮らしに寄り添い、耳を傾ける。
これもグラミン銀行で学んだこと。
彼は私のような立場のバングラディシュ人とも分け隔てなく仲良くしてくれます。
こんなにいい人は、ほかにはいませんよ。
4年前、マヒンさんの村でたった30人から始まったDVD授業の生徒。
今では300人近くに増えた。
高校生のラジョンさんも、その1人この村では、実に95%の子どもが小学校を卒業するとともに働きに出る。
勉強を続けるためにはお金が必要だから。
ラジョンさんは近所の子どもに勉強を教えて学費を稼いでいる。
なぜ大学に行きたいのか。
私の家は、とても貧しく両親は苦労していますから、大学を卒業してたくさんお金を稼いで楽をさせてあげたいんです。
両親のこれまでの苦労を思い、涙を流すラジョンさん。
DVDの授業が村になければ、大学進学など考えず、縫製工場に勤めるつもりだったと言う。
私は村の子どもたちのモデルになりたいんです。
やればできる、壁を乗り越えられるんだということを教えてあげたいんです。
ラジョンさんを支えているのは、大学に行けばきっと人生が変わるという希望。
大学入試の日がやってきた。
身動きがとれないほどに道路を埋め尽くしているのはすべて大学の受験生。
次々と受験会場に向かっていく。
警官が出動するほどの混乱ぶり。
ラジョンさんも試験会場に向かっていた。
人生の逆転をかけて。
狙うのは、超難関校ジョゴンナット大学。
10万3000人の受験生のうち受かるのはたったの3000人。
試験時間は1時間、人生が決まる瞬間。
会場の外には、涙を流す女の子が。
書類の不備で、試験が受けられないのだと言う。
みんな必死。
試験を終えたラジョンさんは…すごく頑張ったから、あとは運を天に任せるだけです。
税所さんがバングラディシュで始めたDVD授業は、今、思いがけない形で広がりを見せている。
この日、村の集会所には、多くの農民が集まっていた。
真剣に見つめるのはパソコンの画面。
みんなパソコンを見るのは初めて。
どんな作物を、いつ植えればいいのか。
DVDを使って農民に技術を教えようというのだ。
びっくりしました。
すごく勉強になりました。
こうすれば、もっと収穫が増えるのですね。
発案者は税所さんのパートナー、マヒンさん。
農民の収入が増えれば、子どもの教育にもっとお金をかけることができる。
このプロジェクトは、そんな好循環を狙っている。
大学入試から数日後、マヒンさんが結果を持ってきた。
大学とは無縁の村から、今年も続々と合格者が現れている。
やばいっすね。
ていうか、もうちょっと奇跡続き過ぎみたいな勢い。
あのラジョンさんは…残念ながら不合格だった。
私の人生は、これまで一度もすんなりいかなかったんです。
人は転んで、立ち上がって、また前に進むんだから、次も頑張れます。
DVD授業を受けたことで、自分だってもっとできるという自信がわき上がってきたんです。
税所さんが届けた授業。
税所さんが届け授業、それは大学受験のチャンスだけでなく人生に立ち向かう勇気と希望、そして自信も同時に届けていた。
税所さんが挑んだ教育格差の壁。
壁は壊れただろうか。
壊れてない、ただキリで穴開いたぐらいです。
今、水がチューっと出ている感じなので。
ただ、手応えは感じていると言う。
自分がやっぱり発見したし、キリで穴を開けたのも俺だし、税所さんは無事、この春に早稲田大学を卒業しまして、秋からはイギリスの大学院に進むことになったということで、これからは大学院で勉強しながらこのDVD教育の活動を続けて、さらに教室を増やしたりですとか、理系科目を授業に取り入れることも考えているそうなんですね。
このDVD教育なんですが、今では7つの国と地域に広がっていて、世界中の子どもたちに教育の機会を与えているんですね。
よく今の日本の若者は内向きだと言われているが、決してそんなことはないんだと思いました。
やはりおじさんというのは、ああいうイキのいい学生が来ると、何を青臭いことをとか夢ばかりじゃないんだぞとお説教を言っちゃいそうなんですけど、かれはそれにも負けない行動力と、やっぱりしがらみがないから、全く我々が思わないような新しい結果を生んだりね。
それにしても若い人が若い人の夢を実現するって、とってもすてきなことだと思いました。
グラミン銀行の総裁にアポなしで会って人生が変わっちゃうなんていうのは、本当におもしろいことだと思いますが、最貧国との付き合い方、よく仕事、ビジネスの上では安い労働力とか、自分が儲けるためにつき合うとか、そうじゃなくて彼みたいに、自分が相手の自立を促す触媒みたいな役割を果たすという考え方、すごいなというふうに僕は思いますけども、こういう広い視野に立ったような活動そのものをもっと日本社会全体が応援していけるような、そういう社会になるといいなと、このVTR見て思いました。
実は私の友人もバングラディシュのNPOで働いていた人がいるんですが、バングラデシュというのはグラミン銀行の存在もありますし、親日国だということで、多くの日本人が社会貢献活動をしているんですよね。
見直しました、若者たち。
続いてはスポーツ。
今日からは林キャスターです。
TBSアナウンサー、林みなほです身長170cm、大きな体で元気よくお伝えしてまいります。
今日はヤクルトスワローズに初取材に行ってきました。
ヤクルト×阪神の試合が行われる神宮球場に来ています。
現在試合前のオープニングセレモニーが行われているんですが、実は私、5年前にこのチアチームの一員としてこの場所で踊っていたんです。
そんな私が注目する選手はこちら。
ルーキー・西浦選手。
開幕戦、プロ初打席、初球でスリーランホームランと鮮烈デビューを飾りましたけど?その西浦選手はスタメンから外れるが、試合は壮絶な乱打戦に。
ヤクルト1点を追う6回、チャンスで相川選手。
しぶとくセンター前へ運び10−10の同点とする。
迎えた8回、ランナー3塁で打席には西浦選手の代わりに先発出場の森岡選手。
決勝タイムリー。
女子サッカー17歳以下のW杯決勝。
リトルなでしこは初優勝を目指しスペインと対戦した。
日本は開始早々、絶好のチャンス。
西田がこぼれ球をしっかりと決め、先制する。
1−0で迎えた後半33分。
途中出場の児野が追加点を決め、勝利を引き寄せる。
そして…2−0でスペインに勝利したリトルなでしこ。
6戦全勝、圧倒的な強さで大会を制した。
続いて柔道。
女子57kg級の松本薫選手が2年ぶりに全日本選抜体重別選手権に出場した。
ロンドンオリンピック金メダリスト、松本薫が女子57kg級1回戦に登場。
積極的な柔道を見せるが、意表を突かれ背負い投げでまさかの一本負け。
2年ぶりの大会は初戦敗退となった。
また、女子52kg級決勝は西田優香と中村美里のライバル対決。
ロンドン出場を逃した西田が中村の攻めを返し技を有効を奪い、優勢勝ち。
5年ぶり3回目の優勝を果たした。
体操のW杯東京大会。
今シーズン初戦を迎えた世界王者・内村航平が去年より難度を上げた異次元の演技を披露する。
ただ1人、全6種目で15点以上をたたき出す完璧な内容。
圧巻は最終種目の鉄棒。
最高G難度の大技、カッシーナを決めれば、新たに取り入れたF難度の降り技、フェドルチェンコもピタリ。
2位に大差をつける圧勝で世界選手権の代表に決まった。
新年度で新入社員も入ってきましたけれども、毎年新入社員のタイプを名付けている団体によると、今年の新入社員というのは、自動ブレーキ型だそうなんですが、その理由というのが、壁にぶつかる前に活動を停止する安全運転な人が多い傾向にあると分析しています。
傷つくのが嫌なんだ。
壁にぶつかっていってほしいですけどね。
2014/04/05(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【台湾学生の乱▽世界の教育格差をなくせ】

台湾の学生たちが立法院を占拠。背景には中国への危機意識があった▽世界中の教育格差をなくす。そんな夢に燃えるひとりの若者を追う。

詳細情報
お知らせ
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番組内容
【台湾学生たちの乱 なぜ?】
台湾の学生たちが立法院を占拠して半月余り。背景には、巨大化する中国に飲み込まれるのではないか?そんな危機意識がある。日本もまた、同じ課題を突きつけられている・・。

【世界中の教育格差をなくせ】
ひとりの日本人の若者が挑んだのは、最貧国バングラデシュで教育格差をなくすプロジェクトだった。貧しい村の子供を大学合格させるため、彼が始めた画期的方法とは?
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
岡村仁美(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)

ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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