おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
きょうはまず、今週2日に南米チリで起きた巨大地震のニュースです。
地球のほぼ反対側で起きた地震で、日本では長時間にわたって、津波注意報が出ました。
解除されたのは発表から15時間後でした。
日本時間の2日、チリ北部の沖合を震源とする、マグニチュード8.2の地震が発生。
建物が倒壊するなどして、合わせて6人が死亡しました。
津波の被害も。
イキケの沿岸で、2メートルを超える津波が観測され、漁船などが海岸に打ち上げられました。
津波は1万5000キロ以上離れた日本にも。
おとといの午前3時。
北海道から関東にかけての太平洋沿岸などに、最大で高さ1メートルの津波が予想されるとして、津波注意報が発表されました。
まだ暗いうちから、高台の公園に避難する人も。
津波は朝から夕方にかけて、長時間にわたって各地で観測されました。
岩手県の久慈港では、最大で60センチに達しました。
長引く津波注意報。
各地で不安な時間が過ぎていきました。
岩手県大船渡市の保育園では、この日予定されていた入園式が延期されました。
津波注意報が解除されたのは、午後6時。
発表から15時間がたっていました。
特に被災地の方は、長い間、不安な時間をお過ごしになったんですね。
スタジオには社会部災害担当の村松あずさ記者です。
なかなか解除されなかったのは、どうしてなんですか?
津波の影響が長く続いたことには、解除のタイミングを見極めるのが、難しかったことが言えるんですね。
こちら、チリの沿岸で発生した地震からですね、津波は丸1日かかって日本に伝わってきたんですけども、この津波が複雑なものだったんですね。
実際に観測された津波の高さから、その複雑さが分かると思うので、見てみます。
これ、今回の津波で、国内で最も高い60センチの津波が観測された岩手県久慈港の潮位なんですけれども。
縦が高さですね、津波の高さ。
で、横が時間。
下に行くと潮位が下がり、そして上にいくと上がるというグラフですね。
朝方6時ぐらいになってから、沿岸で津波が観測され始めているんですけれども、1回、高くなって40センチ程度ですね、観測されたんですが、またいったん収まって。
これ、いったん収まって、またさらに高くなって、収まって、さらに高くなってっていう。
そうなんです。
どんどん高くなっていると。
そうなんですね。
なので、朝方始まって、ピークの60センチを観測したのは、実は正午を過ぎてからだったんです。
なんとなく、広い海に津波がだんだんだんだんならされていって、日本に届くころには低くなっていくっていうような、なんか、津波とはだんだん低くなっていくようなイメージがあるんですけれども、これを見ると、全く違いますね。
むしろ逆なんですね。
やっぱりあとから津波が高くなることもあるっていうのが特徴なんですね。
それには日本周辺の地形が影響していまして、1回、このチリの沿岸で発生した津波が、日本にこのように向かっていくんですけれども、1日かけて伝わりまして、日本の沿岸に到達すると。
そのころには、同時に周辺の陸地に津波が、島にぶつかって。
別の勢いの津波が出来てくるっていうことですか。
そうですね。
陸にぶつかって反射して、日本に集中するような形で伝わります。
もうここら辺、ごちゃごちゃに津波が来てますね。
じゃあ、いろんな所から来る津波があわさったとき、一番高くなるというような?
そうですね。
重なり合って、複雑になるので、時間が15時間もかかってしまったと。
なかなか安心できる時間がこない理由は分かってきましたね。
今回、たまたま注意報ということだったんですが、油断は禁物です。
同じチリ沖の地震による津波で、日本に大きな被害をもたらしたことがあるんです。
今から54年前、チリの沖合で起きた世界の観測史上最大とされる、マグニチュード9.5の巨大地震。
最大4メートルの津波が日本に到達し、142人の死者・行方不明者が出ました。
覚えている方もいらっしゃると思います。
4年前には、マグニチュード8.8の地震が起きています。
このときは、岩手県と高知県で最大1メートル20センチの津波を観測しました。
今回の地震の震源から近い南米の太平洋沿岸では、2001年にマグニチュード8.2の巨大地震も起きています。
巨大地震が起きた場所の近くでは、大規模な地震が連続的に起きやすいという専門家の指摘があります。
そうすると、また起こるかもしれないわけですか?近いうちに。
そういう可能性もあるんです。
こちら、チリの地形の、これ、チリの今回、地震の地図なんですけれども。
イメージですね。
右側が南米大陸、陸のプレートです。
こちら側が陸のプレートの下に潜り込んでいる。
こう潜り込んでるのを斜め上から見ていると。
そうです。
こちらは潜り込んでいるので、このようにひずみがたまりますね、ここの部分ですね。
押されて、それが限界に達したときに、このように地震が起こるんですが、こちら側で地震が起こりますと、次に逆の別の周辺に力のかかり具合が変わって、今度こちら側にひずみがたまると。
そうすると、それが限界に達した所に周辺で、近い所で地震が起こるという可能性があるっていうことも指摘されているんですね。
ひずみを解消するものが地震かと思ったら、地震でかえって別のひずみが近くに出来てしまう。
ということなんですね。
ということは、チリ周辺でまた日本に津波をもたらすような地震が起きる可能性があると?
そうですね、そういうおそれもあります。
でも大きな地震があると、しばらくはこの辺りはないだろうと思って、例えば日本でいうと、南海トラフとか、首都直下型地震とか、別の地域の地震を心配することが多いじゃありませんか。
そうではないということですか?
もちろん周辺の地震も懸念されているところなんですけれども、こちら、日本も先ほどのチリと同じように、プレートの境界が、同じようなプレートの境界が周辺に日本の沿岸にあるという、同じような構造をしているんですね。
東日本大震災を引き起こした巨大地震、こちらのプレート境界で起こっているんですが、先ほどのように、やはり同じように北側のこの辺りですとか、南側の関東の沖合ですとかで地震が起きやすくなっていると指摘する専門家もいるんですね。
ただやっぱり、先ほど言っていたように、このプレート境界、日本の周辺にはありますので、南海トラフの地震ですとか。
首都直下地震。
そうですね、日本どこでもこちらに限らず、起こりやすいということはやはり心構えとして、考えておきたいなと思いますし、チリの地震と違って、周辺で起きますと、津波すぐ来ますので、その場合は、注意報であれば、海岸に絶対近づかない。
これが警報になったら、やはりすぐに高台に避難することが必要ですので、津波って、先ほどもあったように複雑な動きもしますし、あとから高くなることもあるので、そういうことも今回のチリの津波から、私たちも心構えとして考えておきたいなと。
改めて考えておきたいですね。
分かりました。
ここまで、社会部災害担当の村松記者とお伝えしました。
さあ、次は日本が南極海で行っている調査捕鯨についてです。
この調査捕鯨が、国際条約に違反するかどうかが争われている裁判で、国際司法裁判所は今週、現在のやり方では認められないとする判決を言い渡しました。
判決では何が問題とされたのでしょうか。
先月31日、オランダ・ハーグの国際司法裁判所で言い渡された判決。
南極海で行われている、今のやり方での調査捕鯨は、認められないとするものでした。
調査捕鯨を始めるきっかけになったのは、1982年のIWC・国際捕鯨委員会の決議でした。
決議では、商業捕鯨を一時停止する一方、クジラの生息数などを調査したうえで、一時停止を見直すという条件が付いていました。
日本は当初、異議を申し立てましたが、その後、受け入れました。
これはアメリカが、決議を受け入れなければ、アメリカの排他的経済水域で、日本の漁船にスケソウダラなどの漁獲枠を認めないと迫ったためとされています。
そして日本は、1987年から調査捕鯨を始めました。
クジラは重要な食料資源で、持続的に利用すべきだとして、商業捕鯨の再開につなげるためです。
調査捕鯨は、現在は北西太平洋と南極海で行われていますが、今回の裁判で争われたのは、南極海での調査です。
南極海で現在、行われている第2期の調査は2005年に始まりました。
この調査では、ミンククジラの捕獲枠をそれまでの2倍以上に増やしたほか、ナガスクジラとザトウクジラを、新たに対象に加えました。
種類が異なるクジラどうしで、餌の競合が起きていないかなどを調べるためです。
ただここ数年は、反捕鯨団体のシー・シェパードによる妨害行為が相次ぎ、捕獲した数は、捕獲枠を大幅に下回っています。
おととしの南極海での調査では、合わせて1000頭余りを捕獲する計画でしたが、実際はミンククジラ100頭余りにとどまりました。
裁判は4年前に、国内で反捕鯨の世論が強いオーストラリアが、日本の調査捕鯨の中止を求めて起こしました。
オーストラリア側は、こう主張しました。
調査目的であれば、クジラを捕獲して殺す必要はない。
クジラの肉が市場で売られている、こうしたことなどを理由に、実態は商業捕鯨だなどと主張しました。
日本側は、こう主張しました。
調査ではクジラの歯などを採取して年齢の分布を調べたり、胃の内容物から餌を調べたりするために、クジラを捕獲する必要があるんだと。
調査のために捕獲したクジラの肉の販売は、条約で認められている。
また捕獲枠の拡大は、正確なデータを集めるために、統計的にはじき出した結果だなどと主張しました。
その双方の主張に対して、判決はどうだったんですか?
見てみましょう。
まず、大きな枠組みで見れば、日本の調査捕鯨は科学的な調査だと言える。
肉の販売をしているからといって、にわかに商業捕鯨だとは言えないとしました。
つまり実態は商業捕鯨だとするオーストラリア側の主張は退けられた形です。
ですが、こうも指摘しました。
日本は、殺さずに調査する方法を十分に検討していない。
第2期から漁獲枠や捕獲するクジラの種類を増やした科学的な理由について、説明が足りない。
また実際の捕獲数なんですが、捕獲枠よりも大幅に少ないうえに、枠を設定したのに捕獲していないクジラもあることを指摘しまして、今の捕獲枠が本当に必要なのか疑わしいとしました。
こうしたことから、今のままの方法で、南極海での調査捕鯨を行うことを中止するよう命じたんです。
判決を受けて水産庁は、南極海で今のままの方法での調査捕鯨はやめる方針です。
水産庁では、捕獲枠や手法など、調査の抜本的な見直しを始めました。
一方、北西太平洋で行っている調査捕鯨については、判決の対象になっていないため、予定どおり行う方針ですが、今後、見直しを迫られる可能性もあります。
今後の調査捕鯨について、水産庁に勤務していた経験のある専門家は。
続いてはこちらです。
漫画家の手塚治虫さんについてです。
読んだことあります?
ありますよ。
リボンの騎士、アドルフに告ぐ、火の鳥。
なんでしょうね。
今回、実は新たな発見というのがあったんですよ。
こちらにありますように、鍵が掛けられたままになっていた手塚さん愛用の机というのがあるんですが、手塚さんの死後およそ25年ぶりに開けられたんです。
そして中からお宝が出てきました。
一体何が入っていたのか、取材してきました。
埼玉県新座市の住宅街の一角です。
ここですね。
鉄腕アトムの絵があります。
手塚プロダクションのスタジオです。
ここでお宝が見つかりました。
見つけたのは、この方、手塚治虫さんの長女、るみ子さんです。
お宝が見つかったと。
はい、本当にたまたまだったんですけれども、結構、いくつか出てきました。
早速、案内されたのは、廊下の一番奥の部屋でした。
ここですか。
鍵を開けて、いよいよ中へ。
手塚治虫さんが亡くなる1年前から書斎として実際に使っていたのが、こちらの部屋です。
小野さん、至る所で手塚さんの晩年の息づかいを感じることができました。
ほぉ。
これが数々の作品が生み出された愛用の机。
その上には。
これがその机ですか?
そしてこの机の引き出しから、今回、貴重な資料が見つかりました。
きっかけは去年、イベントで展示するため、机を運び出したことでした。
そこでるみ子さんは合鍵を作り、およそ25年ぶりに引き出しを開けました。
出てきたのは、平成元年に亡くなる直前まで連載していた、未完の作品、グリンゴとネオ・ファウストのキャラクターのデッサン画や漫画の下書きなど。
小野さん、例えばこのネオ・ファウストの一こま。
左が今回、見つかった原稿。
右が描き直されたものです。
女性はより手前に。
そして男性を振り向かせることで、2人がより近づいています。
手塚さんのこだわりがうかがえるんです。
さらに、ある程度描いたにもかかわらず、破いたような跡も。
創作の過程をあまり見せなかったという手塚治虫さん。
今回の資料は、その苦闘ぶりが見える貴重なものだといいます。
机の中にはこんなものも。
なんでしょう。
るみ子さんは、食べかけのチョコレートだけでなく、父の奮闘ぶりがうかがえる別のあるものを見つけます。
そしてるみ子さんは、今回、机と共にこちらの戸棚の鍵も開けたといいます。
この戸棚、るみ子さんによると。
手塚さんが仕事場で、いつも自分の近くに置いていたもの。
その中から出てきたものは。
なんでしょう?
その中には、幼いころ、るみ子さんが父に送った手紙もありました。
父の日に贈ったという、似顔絵入りのメッセージも大切に保管されていました。
今回、このほかにも多く見つかったという手塚治虫さんの貴重な資料。
るみ子さんは。
時間を超えて、愛を伝えてくれる引き出しってすてきですね。
さあ、続いてはこちらのニュース。
17年ぶりの引き上げです。
消費増税を翌日に控えた、今週月曜日。
東京都内のホームセンターは、大混雑しました。
翌日は一転。
お待たせいたしました。
消費増税に合わせて、こちらの、さぬきうどんの全国チェーンでは、麺の量を消費税率と同じ8%増やしました。
8%はうどん1本分です。
都内の老舗デパートでは、売り上げの落ち込みを少しでも抑えようと、食品売り場を改装。
花見用の弁当など、品ぞろえを強化しました。
春物の衣料品のセールも、例年より前倒ししました。
増税によって、景気の減速が懸念されています。
このため政府は、総額5兆5000億円規模の経済対策を速やかに実施して、景気の落ち込みを最小限に抑え、持続的な経済成長を目指すことにしています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故。
周辺では、11の市町村に避難指示が出され、8万人余りが避難を強いられています。
今週火曜日、その一部が初めて解除されました。
対象は、福島県田村市都路地区。
116世帯355人です。
この日、仮設住宅から自宅に向かう住民もいました。
自宅での生活は、およそ3年ぶりになります。
ごみだらけです。
しかし、都路地区では放射線への不安などから、当面、自宅に戻らない世帯も半数以上あると見られています。
地区にはもともと、病院やスーパーがなく、戻っても、生活の利便性の低下は避けられません。
このため、住民の帰還をどう支援していくかが今後の課題となっています。
STAP細胞を巡る問題で、理化学研究所の調査委員会は、今週火曜日、小保方晴子研究ユニットリーダーが、論文でデータのねつ造と改ざんの2つの不正を行ったとする調査結果を発表しました。
これに対し、小保方リーダーは改ざん、ねつ造と決めつけられたことは、とても承服できません。
近日中に理化学研究所に不服申し立てをしますとするコメントを発表しました。
今回の調査では、そもそもSTAP細胞が出来ていたのか、明らかになっていません。
理化学研究所は1年ほどかけて検証実験を行い、明らかにしたいとしています。
気象情報、南さんです。
南さん、暖かいんでしょうか、寒いんでしょうか、よく分かりません。
そうですね。
失礼いたしました。
結構気温が上がったり下がったり、大変ですね、今ね。
ちょっと今の天気図なんですけれども、今、西高東低の冬型の気圧配置になってまして、寒気が流れ込んできてますので、全国的にかなり気温低くて、かなり寒くなってます。
日本海側を中心に現在、雨や雪ということになってますね。
現在のその雨雲や雪雲ですけれども。
山陰から北海道にかけて、雨雲や雪雲があって、北海道は現在、平地でも雪の降っている所が多くなっています。
これからあすにかけての天気の移り変わりです。
きょうも日本海側は雪の降る所が山沿いなどを中心に多い見込みです。
西日本。
西日本でも雪が。
そうですね、午後になると、雨や雪の降る所が多く、きょうは雷を伴って、強く降るような所も出てきそうです。
その雨雲や雪雲、今夜になると東日本のほうにも移って、山沿いは雪の降る所が多い見込みです。
これ、あすなんですが、あす、またいっぺん抜けてもまだ次の雨雲や雪雲がやって来ますので、あすも雨や雪が降ったりやんだり。
あす、花見の予定があるんですけども。
ちょっとお花見、しんどいかもしれないです。
そうですね。
生字幕放送でお伝えします2014/04/05(土) 08:15〜08:45
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み[字]
▽チリ沿岸で起きた巨大地震。日本の津波注意報はなぜ解除まで15時間かかったのか?▽巨匠・手塚治虫の机が25年ぶりに開かれた。中から出てきたのは…。
詳細情報
番組内容
【キャスター】小野文惠,高井正智,【気象キャスター】南利幸
出演者
【キャスター】小野文惠,高井正智,【気象キャスター】南利幸
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
スポーツ – スポーツニュース
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