その妖しい輝きに我々は魅せられてきた刃物。
もしも究極の切れ味を持つ刃物が出来たなら何が起こるのだろうか?料理の味が劇的によくなる。
一度に多くの材料を切る事で生産性が大幅に上がる。
切れ味鋭いメスなら傷痕も残りにくい。
我々の生活に大きな変革がもたらされる。
しかし刃物で一刀両断にする事はほぼ不可能とされてきたものがある。
それが鉄。
現代の技術では鉄は大きなエネルギーを使わなければ切断できない。
もしも鉄を一刀両断にできれば生産現場に革命が起きる。
まさに夢の刃物!あの斬鉄剣はただの絵空事なのか…。
その難題に挑むのは切れ味を追求し続けてきた凄ワザの持ち主たち!日本刀の製法を受け継いだ孤高の包丁職人。
創業から118年。
4万8,000種類もの刃物を生み出してきた工業用刃物メーカー。
夢の刃物を目指しプライドを懸けて挑む男たちのドラマ!さあ始まりました「超絶凄ワザ!」。
MCの千原ジュニアです。
この番組はある道を極めた2組の技術者職人そして企業の皆さんが持つ凄ワザを競い合って頂きそこから日本のものづくりの奥深さに迫っていこうという心意気でお伝えしたいと思います。
去年の秋に一度やらせて頂きましてすっげえ面白かったんですよ。
私方々で「あれはおもろい。
あれはおもろい」言うてたんです。
えらいもんですね。
レギュラーになりました。
ありがとうございます。
ジュニアさんの力のおかげ!ありがとうございます!これマジですっげえ面白いです。
そしてこの…何ですか?前回に続き何か仲間由紀恵が不良をやっつけそうな…。
不良は出てきません!ここはどういう事なんですか?実際に工場として使われていた場所をスタジオとして作り替えたんです。
そんな栄えある1回目の対決が刃物対決という事で。
いろんな物を切る刃物ありますが今回のこの刃物対決挑戦するのはこちらです。
これを切るんですよね?だからホントに斬鉄剣ですね。
そんな事が可能ならば。
そうなんです。
もし今この鉄パイプをスパッと切る事ができたら今のものづくりの現場ですとか生産現場というのはぐっと生産性が上がったりなど変わっていくかもしれない。
めちゃくちゃ変わるでしょう。
そういう技術があればブラジルもワールドカップ間に合うんじゃないですか?それでは今回の究極の刃物作りに挑んで頂いた挑戦者の皆さんご紹介しましょう。
1組目こちらです。
1,000度の炎を自在に操る…全国から目利きのバイヤーや一流の料理人が集まった展示会。
包丁を扱うブースに注目が集まっていた。
まるで魔性の剣のように手にした者を魅了する包丁。
この包丁を作っている男こそ…。
炎の包丁職人平泰明48歳。
半世紀前から続く鍛冶工場。
平の包丁は鉄に炭素を混ぜ硬くした鋼を炎を使って更に鍛える事で生み出される。
日本刀作りから受け継がれた伝統の製法。
その切れ味のよさは折り紙付き。
今では注文から3か月待たなければ手に入らない。
平がその才能の片鱗を見せたのは地元の工業高校時代。
群を抜く手先の器用さから実技の帝王と呼ばれた。
その後父の鍛冶屋を継ぐ。
以後その腕一つで妻と4人の子どもを養ってきた。
もし鉄を切る刃物が作れたらより切れ味の鋭い包丁作りにつながるはずだと考え今回の挑戦を決めた。
続いてはこちらの方々です。
対するは工業用刃物メーカー福田刃物工業。
福田刃物が得意とするのは紙を切る刃物。
出版物など大量の紙を切る工業用刃物では国内トップシェアを誇る。
主力製品はこの紙断裁包丁。
分厚い雑誌を数万部切り続けてもその切れ味は変わらない。
更に寸分の狂いもなく正確に切断する技術を認められ紙幣の裁断にも採用されている。
日本で初めて刃物で紙を切る技術をドイツから導入。
110年を超える歴史を持つ。
これまで製造した刃物はおよそ4万8,000点。
顧客の注文に応じてどんな刃物でも作ってきた。
鉄パイプを切るという課題は初めての挑戦。
新たな製品開発につながる可能性もあると考え今回の対決に挑む。
福田刃物工業!
(一同)オ〜!さあこの刃物対決実際にその舞台をご紹介します。
この後ろにあります。
(炎が噴き出す音)いやいやボウボウボウやない。
勝敗を決める実験装置…1.5mの高さから鉄パイプ目がけて刃物を落下させる。
高さと重さを常に一定にする事で切れ味を公平に判定する。
勝負はまずパイプを切断できるかどうか。
両者とも切れた場合は…では市販の菜切り包丁で試してみよう。
ではまいります。
それではお願いします!今菜切り包丁勢いよく鉄パイプに向かっていきましたがパイプ曲がっただけですね。
何か僕思てる以上にドキドキしてきた。
え〜っ?高速で鉄パイプに衝突する包丁。
当たった瞬間に刃は砕け散った。
パイプは折れ曲がるだけだった。
実際にどんな状態になっているのか菜切り包丁と鉄パイプを取り出してみます。
曲がっただけですね。
そういう事か。
うわっ欠けたなあ。
欠けましたねこれ。
まさに鉄パイプに当たった部分がすっぽり欠けてますね。
やっぱり刃物でこうした鉄パイプを切るというのはまず切る物に切れ込みを入れる事が必要になるんですよね。
切れ込みを入れるには刃物の硬さが必要なんです。
そういう事ですね。
ただ硬すぎると今度は刃物が折れやすくなります。
言うてる事むちゃくちゃですやん。
硬いのにしなやか。
硬いのに軟らかいって事ですよね。
ミスターなのにチルドレンみたいな。
そうですね。
今回皆さんに究極の刃物を作って頂くにあたって条件をいくつか設けました。
究極の刃物作りルールを説明しよう。
この条件で作った刃物で鉄の厚さ1.2mm直径2.2cmの鉄パイプ切りに挑む!2月包丁職人平の挑戦が始まった。
まずは今回切る鉄パイプを初めて手にする。
早速刃物のイメージを描く。
刃先が円を描いている。
なぜこの形に?丸い巻き寿司を切る包丁にヒントを得た。
包丁職人ならではの発想だ。
製作開始。
硬くてしなやかな刃物を目指し平はふだんの製法に更に工夫を加える事にした。
まずは鍛造という工程。
材料となる鋼をおこした炭の中にくべる。
平の視線は熱された鋼に一心に注がれていた。
鋼の色から温度を判断。
およそ800度になったところで取り出しハンマーで打ちつけながら求める形を作っていく。
打つごとに鋼の組織が緻密で均質になる。
そのため折れにくいしなやかさが生まれるのだ。
まるで鋼の内部が見えているかのような正確な打ちつけ。
今回平はいつもより低い温度で鍛造した。
鋼が伸びにくくなり打つ回数は増えてしまう。
しかしその分組織がより密になり硬い鉄でも折れないしなやかさが得られると考えた。
そして…見よ!マグマのように煮えたぎる鉛のプール。
ここに鍛造を終えた鋼をつけ込む。
待つ事20分。
熱された鋼を取り出す。
水につけて一気に冷やす。
急速に冷やす事で組織を引き締め今度は硬くする。
タイミングや温度を少しでも誤ると鋼が一瞬で砕ける。
緊張が強いられる工程だ。
鍛造と焼き入れ。
2つの工程を経てしなやかでかつ硬い刃物の原型が出来上がった。
いよいよ仕上げ。
鉄に切り込むための鋭い刃先を生む研ぎだ。
研ぎ続ける事半日。
鈍い光沢を放つまで研ぎ上げたところで平の刃物が完成した。
一方刃物メーカーでも超絶刃物を作るためのプロジェクトが動き出した。
70名の社員の中からえりすぐられた精鋭による…司令塔福田恵介生産管理部長がある提案をした。
中は空洞という鉄パイプの形状を冷静に見極めた戦略だった。
まずは鉄パイプに刺さる事を目指す。
パワーチームの持ち味は思いついた刃物を分業体制で即座に作れる事。
早速それぞれの持ち場に就いて製作に取りかかった。
どんな刃物でも機械に図面を入力すればすぐに形にできる。
素材は工業用刃物に使う鋼。
一度の作業で同時に10枚。
数時間で刃物の原型が出来上がる。
そしてすぐに次の熱処理担当に回される。
同時に複数の刃物の焼き入れができる巨大な炉。
1,000度を超える高温で熱してから急激に冷やし硬さを増す。
仕上げは機械による研磨。
1000分の1mmの精度で指定どおりに磨き上げる事ができる。
刃の厚みや角度を微妙に変えて多くの試作品を同時に作った。
刃物を落下させる本番に近い状況を見据えて突貫工事で実験装置を作り上げた。
先端をとがらせた刃を鉄パイプに突き刺す事はできるのか?より鋭く切り込むように刃の厚さを1mmにまで薄くした事が裏目に出てしまった。
ただ辛うじて僅かに穴が開いていた。
光が見えたか?超絶刃物パワーチーム!そのころ包丁職人平も自力で装置を作り実験に取りかかろうとしていた。
寿司切り包丁から発想を得た刃物は鉄パイプを一刀両断にできるのか!?実験失敗。
パイプは折れ曲がっただけ。
刃も僅かに欠けた。
しかし…。
炎の包丁職人平よ立ち上がれ!なるほど〜。
あの寿司切り包丁確かに相手は丸いですから。
ああいう形なんですか?寿司切り包丁は。
(平)はい。
いけるんじゃないかと思ったんですが実際やってみたら切れなかったと。
対する福田刃物工業の皆さん実際に平さんの刃物の製造工程をご覧になっていかがですか?我々の刃物の作り方とかなり違うんですけども「なんとかいい刃物を」という気持ちは一緒かなと思ったので共感は持てました。
あれまずは鉄パイプにとりあえず穴を空けたら切れるんじゃないかと。
そうですね。
ここから失敗をどう克服していくのか。
続きをご覧下さい。
平は一から刃物を作り直していた。
寿司切り包丁の形ではない全く別の刃物だった。
くしくもパワーチームと同じく先がとがった形状。
頂点を目指す者同士の奇妙な一致。
平もまずは鉄パイプに穴を開ける事が先決だと気付いたのだ。
刀鍛冶から脈々と受け継がれてきた鍛造技術。
その歴史の重みを背負って平は挑戦する。
己の鋼の強さを信じていざ!鋭くとがらせた刃先が折れる事なくパイプに切り込む。
しなやかで硬い鋼の力が見事鉄を貫いた!切れたぞ〜。
決戦に向けて平は更にパイプの断面を丸に近づける事を追求する。
次回超絶刃物パワーチームは鉄パイプを切る事ができるのか!?一方包丁職人平も新たな壁に直面。
Dialogue:0,0:25:05.17,0:25:10.17,Default,,0000,0000,02014/04/03(木) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ![新]「前人未到の“切れ味”を目指せ」(前編)[字]
ある道を極めた技術者、職人が超絶品質のものづくりに挑む新番組・超絶淒ワザ!1回目は刃物対決。鉄を一刀両断にする刃物を目指し、包丁職人と工業用刃物メーカーが激突!
詳細情報
番組内容
ある道を極めた技術者、職人が、超絶品質のものづくりに挑む新番組・超絶淒ワザ! 1回目は刃物対決(前編)。鉄を一刀両断にする刃物を目指し、日本刀の製法を受け継ぐ包丁職人と、創業118年の伝統を誇る工業用刃物メーカーが真剣勝負! スパッと鉄を斬る「斬鉄剣」のような刃物ができれば、生産現場に革命が起こるといわれる。難題を前に、技術者と職人がプライドを賭けて互いの「淒ワザ」を繰り出す。見逃すことなかれ!
出演者
【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】福島泰樹
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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