猫いてもいい いなくても「田代島 俳句の旅」 2014.04.02

人間が生活するには過酷な環境である乾燥帯。
今私は石巻からフェリーで45分の所にあるという田代島という所に向かっています。
田代島には猫がたくさんいて猫を詠む俳句を作る吟行に行こうではないかという事で…。
平岩さんと南さんと宇多喜代子先生です。
この3人は猫好きなんですが宇多先生はあんまり好きではないと…。
嫌いでもないけどそう好きでもないです。
平岩さんは…。
一句も今まで詠んだ事がありません。
それなのに猫が好きというだけで来てしまいました。
実はうちの猫は平岩さんの家から頂いた猫なんですよ。
南さんは猫の気持ちになって俳句を詠ませれば日本一という。
猫が俳句を作ってるところを撮りたい。
行ってきます!行ってきます。
猫仲間を誘って出かける俳句と猫の旅
着きました〜。
こんにちは。
全然猫いないですねまだ。
いないじゃないの全然。
人口より猫の方が多い島と聞いて来たのですが…
漁船が並ぶ方へ歩いてみます
おかしいな〜一匹もいません
1匹目!あそこにもいた!来た来た来た。
白黒が。
1匹目ですよ。
こんにちは〜。
かわいい!こんなすごい人たちがいっぱいいても怖くないの?犬はすぐ分かるけど…。
ほら先生のとこ行きな。
猫は好きな人にしか懐かないと言いますよね
あっちも来た来た来た!いたいたいた。
あっちもいる。
毛が長い。
え〜貫禄があるじゃない。
この島の猫は物おじしません。
昔なじみのような顔をして平気で近寄ってきました
面白い!うわっ!あらあらあら。
面白〜い。
ここで事件勃発
伸坊さんとこ来た…おしっこ!伸坊さんのかばんに!
伸坊さんのバッグに猫がけしからぬ振る舞いを!
旅の始まりから猫たちの気ままな歓迎を受けました。
この先どうなる事やら
火の気配がしますね火の気配が。
何かもらってんのかな?
(伸坊)ホントだ待ってる。
港で作業していたのは漁師の遠藤常雄さんとモト子さんのご夫婦。
取れたての魚を猫に分けてやっているんですって
何やってるんですか?猫のエサ?猫のエサなの?これ。
(常雄)猫大事だから猫の最初に焼いてる。
この魚はカジカ。
地元ではぼっかと呼ばれています
来た来た。
島には猫が大漁を招くという言い伝えがあるんだそうです。
だから大切にするんですね
(常雄)最高おいしいんだ。
頂戴。
(笑い声)食べた方がいいよ。
おいしいぞ。
おいしい!おいしいこのツブ貝。
頂きます。
待ってるの猫と一緒ホント。
見てごらんいっぱいいる。
みんな欲しそうにしてるんじゃないの。
さあここで一句。
出来上がったら遠藤さんに好きな句を決めてもらいましょう
発表させて頂きますおじさん。
はいド〜ン。
いい!どうでしょう?ぼっかこの魚ぼっかっていう。
ぼっかっていうんだ。
はい伸坊さん。
ああいいじゃないですか。
「はまの猫」っていうのもいいですね。
確かに残雪の模様の猫いましたいました
ああいいじゃないですか。
人生初俳句です。
先生お願いします。
私はねこれですね。
さすが先生観察が細かいですね
遠藤さん一番好きなのはどの句ですか?
はいナンバーワンこちらの一句。
イエ〜イ!うそ!ホントですか?これがいいだろうって。
ホントに思った事を書けばいいのか。
うちには高級な猫がいる。
チャメコ?
遠藤さんの飼い猫チャメコ
この島の猫たちがどんなふうに暮らしているのかその一日をのぞいてみましょう。
朝6時半チャメコの朝が始まります。
早速港に姿を現しました。
遠藤さんが漁から戻ってきました。
お出迎えするチャメコ。
水が苦手な猫たち船に乗り移る事ができません。
でもチャメコは別
仲間の羨ましそうな顔
一足先に船の上でごちそうにありつきます
取れたての魚でおなかがいっぱいになりました。
あれ?どこに行くのかな?
雪の上を脇目も振らずに歩きます
田代島では道路は猫優先。
車は猫が行くまで待たなければなりません
着いた先は遠藤さんのお宅。
遠藤さんがもう一度漁に出るのを知っていて家で帰りを待つのです。
午後は網を繕う遠藤さんのそばを離れません。
こうして遠藤さんとチャメコの時間がゆっくりと流れていくのでした
遠藤さんも猫たちも3年前の東日本大震災で大きな被害を受けました。
島は高さ6mの津波に襲われ沿岸の家屋はほとんど倒壊。
1人が行方不明となりました。
3年たった今も港では復興の工事が続いています。
浜を後にして住宅地に向かいます

漁師さんたちの家が並ぶ一角
来た来た来た来た!うわ〜かわいい。
(伸坊)何だ何だ何だ?向こうからも走ってきましたよ。
めっちゃ走ってる。
こっちこっちこっち〜。
何で集まってくるのかね?1人が来ると。
猫のいるとこホント猫が来るね。
面白い。
行くよ〜。
みんなついてくるついてくる。
島の人口はおよそ50。
なのに猫は100匹以上いるんですって
人は全然歩いてないね。
海で使う浮きに猫の顔が描いてあります
人みたいにいますよね。
動かない。
すかさずシャッターを切る伸坊さん
あっ向こうにちゃんと海が見えてきれいですよほら。
ホントだね海見えてきた。
あっ商店だ!商店があるけど誰もいない。
ここは島で1軒の食料品店。
店主の阿部慶子さんは朝晩猫たちにエサをやっているそうです
私たちもエサやりの手伝いをさせてもらう事に
いるか?お〜い!いるいる!うわっ!こんなに増えてる!先生すごい増えてますよ猫が。
いつもこんなに集まってくるんですか?
猫の気持ちで詠んだ俳句ねこはい
片マロ。
平安貴族のような丸い眉。
片方だけなので片マロと名付けました。
ここでも写真を1枚
こんにちは。
お買い物ですか?お買い物?違う。
どこに行くんですか?猫神社?行きますか?
(伸坊)行きましょう。
何分ぐらいですか?うそ〜!
(伸坊)そんなに?結構遠いんだね。
遠いですね。
ありがとうございました。
わ〜楽しかった。
商店を後に猫神社へ向かいます

島の中心部2つの地区の真ん中に猫神社が鎮座しているそうです
島に11代続く家柄で漁協の組合長も務めたとか。
島の生き字引のような人です
おじさんは猫神社に何しに行くんですか?何で猫が祭られたんですか?ここらもそうですか。
なるほどなるほど。
ありゃりゃりゃりゃ。
(伸坊)でもきれいやん。
猫神社に到着
小さな社の周囲には石がいっぱい。
お参りの人たちが猫の絵を描いて奉納していくといいます
私たちも石に描いてここに奉納してもいいですか?いいですよ。
どういう石ですか?塗り潰せば…。
それもいいね。
完全犬みたいになった…。
おいなりさん…。
紙ちゃんの猫。
キツネになっちゃったね
(伸坊)これすごくいいね。
かわいい!
宇多先生の猫。
かわいい
片マロ。
私のお気に入り片マロ。
伸坊さんのは面長の猫
猫があまり好きじゃないっておっしゃっていた先生。
心変わりですか?
どこの猫も幸せに過ごして下さい。
阿部さんも交えてここで一句。
紙ちゃんもすっかり俳句に慣れてきました
いいいい。
すてき〜。
いいですか?うん。
風が通ってるっていうのが一番印象に残りました。
「風の通り道」はとても場所が分かっていいし…。
いきます。
ドン!これもいいや。
さっきいましたいました。
これ季語ですね。
季語です。
ちょうどこれだ。
春北風ですよ。
お〜来た〜!
(笑い声)
春北風は春に吹く北風の事。
漁師さんの間ではこの「ならい」が吹くと海が荒れるといわれています
風の名前が「歳時記」季寄せにたくさんありますでしょ?ほとんど船言葉ですね。
へえ〜。
船言葉って漁師言葉ですね。
これ全然季語が入ってないな。
(伸坊)あった事をねそのまま素直に。
いや〜ほっとする。
いいいいな。
おとうさん。
はい。
ドン!「家のネコ夢タロー」。
これもいい!「啓蔵の家のネコの名夢タロー」だ。
宇多先生に添削してもらい立派な一句になりました
じゃあ先生のを。
私のはねこういうの。
「残雪のかがやきの中猫神社」と言ったら分かるかしら?あ〜分かります。
分かりますか?残雪…。
まさにこの…。
先生ナンバーワンはどの句?
「猫つまる祠」というのがちょっと分かりにくいかもしれないですよね。
そうですよね。
吟行ならではの。
うん。
だから「猫まつる祠」とか言い方あるだろうけど今は「つまる」と言う方が実感なんだろうから金メダルです。
金銀銅で並んでる。
おとうさんも銅メダルでいいじゃないですか。
同じ事を経験するからみんなで笑い合えます。
一緒にいてさっきそんな話したというのが出てくると面白い。
俳句は別になくても生きていけるし猫と一緒で役に立たないからあんまり。
(笑い声)だけどもあるといいと。
俳句と猫の旅まだまだ続きます

猫好きが多い島の中でも極め付きの猫好き。
それがはたけやまさんだと教えてもらいました
あんたたち飼われてるの?ここじゃないですか?間違いないでしょう。
猫がたくさんいる。
猫が集まる家。
どうやらここみたい
失礼します。
こんにちは〜。
はたけやまさん?
こちらがその畠山和子さん。
行く当てのない猫の面倒を見ています
ありがとうございます。
あ〜ありがとうありがとう。
好きなのは猫だけじゃなかったんです。
畠山さんがおもむろに取り出したこのノート
あっこれだ!そうだそうだこれこれがいいと思ったの。
「立春のヒト科ネコ科と伸びをする」というの。
あ〜これ見ました私も。
ねっ?
宇多先生が出演している「NHK俳句」などの句をノートに書き写しているんです
その数なんと19冊!
しかもあんたこの田代島の畠山さんがこれを書いてるってすごいやこれ!
畠山さんには忘れられない猫との思い出があります。
それは大震災の時の事。
猫を逃がして自分も逃げようとしたその時倒れた網に引っ掛かって転んでしまいました
心配して…。
しっかりしろよってなもんだよ。
大変だと思ったんじゃないかしら。
そのちびは今…?もう死んじゃった。
死んじゃった…。
倒れた畠山さんを心配して戻ってきたごんすけ。
そんな猫もいたんですね。
ここでまた一句。
島の人たちが猫に寄せる思い少し分かってきました
あっこれいいんじゃない?
(一同)お〜。
ちょっと本格的じゃない。
ねっすてき…。
ジャ〜ン。
ホントそうホントそうです!これがいいじゃない。
師匠師匠どうですか?いいですね!すばらしいですね!あ〜いいわね。
いいいい!
(伸坊)まともに出来ていますよね。
まともですか?これはなかなかいい。
おかあさん。
はい。
悲しい句にも聞こえますし穏やかにも聞こえますね。
「行ったやら」と。
では…。
私はごんすけはどっか幸せそうになってるような気がしたから。
(伸坊)あ〜いいですね。
先生から一番の句の発表
これいいと思う!えっ!あなたの句もよかったけどこれいいと思うの。
「春の日」だからいいの!秋の日だと…。
そうですね。
ちょっと寂しい。
ちょっといない方がいいみたいな感じになるじゃない。
あ〜もの悲しくなる。
その遠慮して尻尾だけ…。
ね〜。
猫に道を譲るこんな光景も島ではいつもの事。
田代島では大漁を招いたりネズミを捕ってくれたりする猫を昔から大切にしてきました。
今回の旅で私たちは猫を家族のように思う人たちと出会いました。
大震災を経て人々と猫の絆は一層深くなったのかもしれません
島からのフェリーは一日3便。
なんとか帰りのフェリーに間に合いました
間に合いましたよギリギリ。
これ一番最初の猫じゃない?ホントだ。
お〜い!
私たちを見送りに来た猫がいました。
最初に出会ったあの子かな?
さらばじゃ。
どうもありがとうございます。
どうもありがとう。
バイバイ〜!
あっという間だった俳句と猫の旅。
帰りのフェリーの中で小さな句会を開きました。
一人2句ずつ計8句が出そろいました。
それぞれ特選と普通選を選びシールを貼ります
さてその結果は?
この2句の作者は?
1番と3番です。
うわ〜!
両方とも宇多先生!
作者は?
5番の方!5番は僕。
さすが伸坊さん猫の気持ちで詠んだねこはいお見事!最後に先生に特選を選んでもらいます
という事で本日の最高点句…
作者は?
8番の方…は〜い!
(拍手)すご〜い!
これだから俳句はやめられません!俳句と猫の旅次はどこ行こうかな?
2014/04/02(水) 15:00〜15:25
NHKEテレ1大阪
猫いてもいい いなくても「田代島 俳句の旅」[字][再]

小林聡美が仲間を誘って出かける俳句と猫の旅。今回は人口より猫が多いといわれる宮城県の田代島へ。メンバーは宇多喜代子、南伸坊、平岩紙。どんな名句が生まれるのか?

詳細情報
番組内容
俳優・小林聡美が仲間を誘って出かける、俳句と猫の旅。今回は人口より猫が多いといわれる宮城県田代島へ。メンバーは俳人・宇多喜代子、イラストレーター・南伸坊、俳優・平岩紙。どんな名句が生まれるのか?
出演者
【出演】宇多喜代子,小林聡美,平岩紙,南伸坊

ジャンル :
趣味/教育 – 生涯教育・資格
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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