ライフ【日韓の細道】慰安婦への無知と想像力 「名」と「実」の間の欺瞞 首都大学東京特任教授・鄭大均+(1/3ページ)(2014.4.5 13:00

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【日韓の細道】
慰安婦への無知と想像力 「名」と「実」の間の欺瞞 首都大学東京特任教授・鄭大均

2014.4.5 13:00 (1/3ページ)
首都大学東京特任教授・鄭大均氏

首都大学東京特任教授・鄭大均氏

 日韓のメディアや学界は、相変わらず中国や北朝鮮の巨大な人権・人道犯罪よりも日本の過去史にご執心のようである。似通った傾向は米国にもある。公の関心は共産主義世界に起きた巨大な残虐行為よりもナチズムやホロコーストの犯罪史に向けられるもので共産主義世界に批判的なものはやや恥ずべき存在とされる空気もある。

 その恥ずべき存在にやがて自分もなるのだとは知らなかったが、1981年、韓国の大学で教えるようになって違和感を覚えたのは、メディアや学界の安易な反日の態度である。もう忘れられていると思うが、歴史認識の問題で韓国が日本叩(たた)きの道具としてまず利用したのは在日コリアンの被害者性の問題であり、私はそのことに強い違和感を覚え、いつかそれを批判する本を書かねばと思った。

 やがて90年代半ばに私は職場を日本に移し、それから10年ほどを経て出したのが『在日・強制連行の神話』という本である。この本は荀子の『正名篇』にある「邪説・僻言(へきげん)には3つの型がある…名前を偽って正しい名前を混乱させるもの…事実を偽って正しい名前を混乱させるもの…名前を偽って事実を混乱させるもの」の言葉に啓示を受けて、“強制連行”の「名」と「実」の間の欺瞞(ぎまん)を指摘したものであり、在日被害者論のバイブルである『朝鮮人強制連行の記録』を批判した本でもある。

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