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競合という概念の消失(企業も個人も)

その昔、私がビジネスについて初めて学んだ頃、戦略を考えるには、次の3つについて考えるよう教えられました。

1) 顧客 = 市場

2) 競合

3) 自己側の関係者(自社、パートナー企業、チャネルなど)

3をどう分けるかによってバリエーションはあるのですが、基本はこの3つの状況に応じて戦略をたてましょう、みたいな話だったと思います。

ですが、この基本(と考えられていた)コンセプトは、大きく変わってしまいました。最大の変化は、競合という概念が消失(=完全に変質)したことです。

やや極論となることを承知でいえば、私はビジネスにおいてはもはや、「競合という概念を独立して考える必要は無くなった」と思っています。

もしくは、「競合は、3の自己側関係者のひとつとなった」と言ってもいいかもしれません。

昨日まで競合だと称されていた会社は、明日には重要な戦略提携パートナーかもしれないし、買収先かもしれません。時には、自社を買収してくれる親会社になったりもするでしょう。

競合という概念の変化とともに、「差別化」という戦略も大きく変わろうとしています。

これまで差別化とは、「競合との差別化」を意味していました。他社との差別化によって市場シェアを獲得し、高価格を維持するのが本来の狙いだったはずです。

でもいつからか、競合との差別化ばかりを考えている会社は、終わりのないディスカウント競争に陥るようになってしまいました。

反対に、勝っている企業はむしろ「どことも競合していない」ことが、その勝因であるかのように見えています。

これが「ブルーオーシャン戦略」と言われるものです。

急速な技術の進歩やグローバリゼーションの進展が、「同業他社と戦うより新しい未開拓の市場を開発したほうが、圧倒的に可能性が大きい!」という状況を作り出し、

「どうやって他社に勝つか」なんて考えていたら、その時点で負けが確定してしまっている、みたいな状況になっているのです。

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セブンイレブンの鈴木敏文会長や、ユニクロの柳井正社長は、ずっと昔から「競合は意識していない」と言われていました。これはトップ企業に特徴的な視点です。

トップ企業にとって、競合は「自社より弱い企業」なので、そんなものを意識してたら前には進めません。

しかし現在は、トップ企業でなくても「意識すべきは競合ではない」時代になっています。

戦略要素が、顧客、競合、自社の3つに分離できたのは、それぞれの主体が固定的な役割を演じていた時代だったからです。

すべてが流動的となった今では、その流動性を既成概念に囚われずに受け入れられる企業しか、よりよいポジションを得ることができません。

躊躇なく変われるということ、こだわりすぎないということ、先が見えない状況を楽しめるということにこそ価値がある時代となり、

「安定していて」「ブレずに」「変わらない」状態でないと力を発揮できないという人たちが、取り残されようとしています。

昨日言っていたことと今日言っていることがまったく違う、そういう人や組織を、

「いい加減な奴」と思うか、

反対に、昨日も今日も同じことを言っている人や組織を、

「進歩のない奴」と思うか、

大きな価値転換が起こっているのです。

そして今日書いたふたつの変化は、企業だけでなく、個人にも起こっています。

・誰かと競争するのではなく、自分にしかできないことをやろう

・こだわり過ぎることなく、どんどん変わっていこう

受験やら就活やらという既存の市場において、「いかに他者に勝つか」という方法しか学んでこなかった人には、考え方の大転換が必要でしょう。

みんなと同じことをして、その中で勝つ、なんて考えていたら、その時点で「負け」が確定してしまう時代なのです。

そんじゃーね

<過去関連エントリ>

・「自分の強みを活かすというアホらしい発想

Chikirin
社会派ブロガー

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