訃報:蟹江敬三さん69歳=俳優 「あまちゃん」祖父役
毎日新聞 2014年04月04日 23時51分(最終更新 04月05日 00時33分)
アクの強いキャラクターで知られ、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の主人公アキの祖父、忠兵衛役でも親しまれた俳優、蟹江敬三(かにえ・けいぞう)さんが3月30日、胃がんのため死去していたことが4日、分かった。69歳。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻綾子(あやこ)さん。後日、お別れの会を開く。
東京生まれ。1964年、劇団青俳演劇研究所に入所。翌年、団員となり「あの日たち」で初舞台。その後、蜷川幸雄さんらと現代人劇場の結成に参加した。一連の蜷川演出作品で、人生に迷う青年役が高い評価を得た。「真情あふるる軽薄さ」「東海道四谷怪談」などの舞台に立った。後にフリー。
67年には「ああ同期の桜」で映画デビュー。以後、「やさしいにっぽん人」「犯す!」「女教師」などでチンピラやヒモなどを演じ、強烈な存在感を示した。61歳の2005年に「MAZE マゼ」で映画初主演を果たした。「鬼平犯科帳」などテレビドラマにも多数登場し、渋い風貌がお茶の間でも親しまれた。
長女の栗田桃子、長男の蟹江一平も俳優。