■ブスの店 杏

 もし、自ら「まずい店」とうたうレストランがあったら、あなたは行くだろうか。あるいは「鮮度が悪い」と名乗るスーパーには。きっとどちらもソソられないに違いない。

 しかし、大阪市都島区には「ブスの店」と名乗る古いスナックが存在する。入り口には「当方ブスぞろい」と、開き直ったような文字まで掲げられている。

 店を切り盛りするママ・杏子(きょうこ)さんの年齢は非公表だが、19歳で開業し、45年になる。店は常連の年配客や若いカップルでにぎわう。ちなみにこれまで、客がボウズ(ゼロ)だった日はないという。