「川内再稼働お墨付き許されぬ」 反原発団体、規制委調査に抗議 [鹿児島県]
原子力規制委員会が、原発再稼働の前提となる審査を優先的に進めている九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の現地調査をした3日、鹿児島県内の反原発団体が原発の正門前で抗議行動をした。
昨年9月の規制委の川内原発現地調査では、原発に入ろうとしたバスの前に抗議参加者が立ちふさがり混乱した。このため、九電は今回、警備員を大幅に増やし対応。混乱はなかった。
抗議行動には地元住民のほか、東京や熊本などから約40人が参加。午前8時半から「川内原発一番手再稼働阻止」「再稼働するな」などと書かれた横断幕やのぼりを掲げた。参加者は代わる代わるマイクを握り「規制委員会が再稼働のお墨付きを与えるために来ることは許されない」「命を懸けて再稼働を阻止する」などと約1時間半にわたって訴えた。
最後に、川内原発建設反対連絡協議会など4団体が、規制委の田中俊一委員長宛ての「敷地外の断層や火山、火砕流の徹底的な調査などを求める」とする申し入れ書を九電の担当者に手渡した。
同協議会の鳥原良子会長(65)は「直接申し入れをしたかったが、できずに残念。規制委は再稼働ありきで進めており、今日は調査ではなく見学だ。原発に批判的な専門家の意見も踏まえた、住民に信頼される審査をすべきだ」と話した。
=2014/04/04付 西日本新聞朝刊=