メルセデスは他のマシンよりどのくらい速いのか： マクニッシュのF1コラム

今シーズンこれまでの2回の予選セッションはウェットだったので、絶対的なペースのアドバンテージを判断するのはさらに難しい。

しかし、最終フリー走行は、オーストラリアとマレーシアのいずれもドライだった。このセッションでは、チームは予選に近い形で走るが、メルセデスはオーストラリアでは1.391秒、マレーシアでは1.148秒速かった。

彼らのアドバンテージは、雨のときはそれほど大きくない。これはおそらくパワー不足のおかげで、他チームはウェット・コンディションではマシンが操縦しやすくなる場合があるのではないかと思う。

しかし、それでもどちらのレースでもメルセデスはポール・ポジションを獲得した。これはマシンがあらゆるコンディションで優秀であることを証明している。なぜなら、ウェットでは、タイヤ温度を上げるためにダウンフォースが必要だからである。

この段階では、シャシーそのものについて、メルセデスがレッドブルと比べてやや優れているのか、同じ程度なのか、やや劣っているのかを判断するのは事実上不可能だ。

しかしマシンは、パーツと、パフォーマンスの関数であるスピードと、ドライバーのスキルと、チームの走らせ方を総合したものである。

部品がひとつ違えば差が生まれる。レッドブルは強いドライバーとよいマシンを持っているが、エンジンが弱い。

同様に、エンジンが非常に優秀なので、ウィリアムズ、フォース・インディア、マクラーレンという他のメルセデス・チームが、レッドブルやフェラーリよりも、現時点で遅いシャシーを持ち、ダウンフォースが少ないことは明らかである。

この3チームは、今週末のバーレーンではマレーシアよりも比較的強いと予想される。なぜなら、このサーキットは高速コーナーがほとんどなく、ストップ＆ゴー的な性質を持っているからだ。

一方、メルセデスは現時点で事実上なんの弱みもない。

マレーシアの日曜夜、メルセデスの共同チーム代表トト・ヴォルフは、レッドブルは依然としてF1のベンチマークだと述べたが、その立場は今やメルセデスで占められていると思う。

それにもかかわらず、コーナーにおけるレッドブルのマシンを見ると、ルノーが現時点での弱点を克服すれば、本当の競争が始まるだろう。

マレーシアGP
part 1： ハミルトンとメルセデスはすべてのパッケージ持っている
part 2： メルセデスはなぜあれほど速いのか
part 3： メルセデスは他のマシンよりどのくらい速いのか

：：：：：：：
アラン・マクニッシュは元F1ドライバー、ル・マン24時間レース優勝3回。
聞き手：アンドリュー・ベンソン（BBCスポーツ）
-Source: bbc.co.uk

＋関連記事
2014年03月28日
F1第2戦マレーシアGP金曜フリー走行1回目 ハミルトン1位
2014年03月28日
F1第2戦マレーシアGP金曜フリー走行2回目 ロズベルグ1位
2014年03月29日
F1第2戦マレーシアGP土曜フリー走行 ロズベルグ1位
2014年03月29日
F1第2戦マレーシアGP予選 ハミルトンPP
2014年03月30日
F1第2戦マレーシアGP決勝 ハミルトン優勝

＋関連記事
2014年03月30日
F1マレーシアGP 金・土曜フリー走行動画3本
2014年04月01日
F1マレーシアGP 予選動画
2014年04月01日
F1マレーシアGP 決勝動画

＋関連記事
2011年06月12日 ＜2002年F1日本GP予選のクラッシュ動画付＞
アラン・マクニッシュ、ル・マンの破滅的なクラッシュから生還： 写真動画
2013年07月26日 ＜詳細なレース経歴＞
アラン・マクニッシュ、F1ハンガリーGPのスチュワードに