
■平成22年レジャー白書
平成23年7月、財団法人日本生産性本部は、「レジャー白書2011」を発表しました。それによると、平成22年は、記録的な猛暑が人々の出足に影響したほか、年後半からの個人消費やサービス消費の伸び悩みによって、ほとんどの活動種目の参加人口が前年よりも減少しています(表1)。 平成22年の余暇活動参加人口上位4種については、前年(平成21年)と変りありませんでした。 平成22年の余暇活動参加人口の第1位は、前年(平成21年)に引き続き2年連続で「ドライブ」でした。高速道路料金値下げの影響を受けたのものだと思われますが、消費や宿泊数拡大の波及効果は限定的でした。ヒット作に恵まれ、史上最高の興行収入を記録した「映画(テレビは除く)」は、引き続き4位を維持しました。 文化・学習関連では、“はやぶさ”帰還後の科学ブームなどもあり、「動物園、植物園、水族館、博物館」が順位を伸ばして初めて上位5位に入ったほか、「学習、調べもの」が順位を上げ、参加人口も増えている点が注目されます。 一方、長く第1位を維持してきた「外食(日常的なものを除く)」は、平成21年にはじめて首位を転落し、平成22年も参加人口が減少し、引き続き3位にとどまりました。
【表1】余暇活動の参加人口上位20位
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平成22年 |
平成21年 |
順位 |
余暇活動種目 |
万人 |
余暇活動種目 |
万人 |
1 |
ドライブ |
6,290 |
ドライブ |
6,740 |
2 |
国内観光旅行 (避暑、避寒、温泉など) |
6,150 |
国内観光旅行 (避暑、避寒、温泉など) |
6,390 |
3 |
外食(日常的なものを除く) |
6,040 |
外食(日常的なものを除く) |
6,370 |
4 |
映画(テレビは除く) |
5,150 |
映画(テレビは除く) |
5,260 |
5 |
動物園、植物園、 水族館、博物館 |
4,800 |
音楽鑑賞 (CD、レコード、テープ、FMなど) |
5,150 |
6 |
音楽鑑賞 (CD、レコード、テープ、FMなど) |
4,700 |
動物園、植物園、 水族館、博物館 |
5,040 |
7 |
カラオケ |
4,680 |
ビデオの鑑賞 (レンタルを含む) |
5,010 |
8 |
ビデオの鑑賞 (レンタルを含む) |
4,550 |
カラオケ |
5,000 |
9 |
宝くじ |
4,440 |
宝くじ |
4,950 |
10 |
テレビゲーム (家庭での) |
4,290 |
テレビゲーム (家庭での) |
4,720 |
11 |
トランプ、オセロ、カルタ、花札など |
3,960 |
トランプ、オセロ、カルタ、花札など |
4,440 |
12 |
園芸、庭いじり |
3,720 |
園芸、庭いじり |
4,030 |
13 |
学習、調べもの |
3,450 |
ピクニック、ハイキング、野外散歩 |
3,690 |
14 |
ピクニック、ハイキング、野外散歩 |
3,380 |
音楽会、コンサートなど |
3,560 |
15 |
音楽会、コンサートなど |
3,270 |
バー、スナック、パブ、飲み屋 |
3,400 |
16 |
バー、スナック、パブ、飲み屋 |
3,160 |
学習、調べもの |
3,390 |
17 |
ゲームセンター・ゲームコーナー |
3,000 |
遊園地 |
3,160 |
18 |
写真の制作 |
2,950 |
写真の制作 |
3,120 |
19 |
催し物、博覧会 |
2,840 |
催し物、博覧会 |
3,070 |
20 |
遊園地 |
2,770 |
体操(器具をつかわないもの) |
2,950 |
注1:平成21年よりインターネット調査に移行
注2:「パソコン(ゲーム、趣味、通信など)」の参加人口は7780万人だが、インターネット調査の手法との関係を考慮して上位20位から除外した。
■平成22年度家計調査報告
平成23年5月、総務省は「平成22年家計調査報告(貯蓄・負債)」を発表しました。それによると平成22年平均の1世帯当たり貯蓄現在高は、二人以上の世帯では1657万円で、前年(1638万円)に比べ3.4%の増加となりました。勤労者世帯については1244万円で、前年(1203万円)に比べ3.4%の増加となりました。平成22年平均の1世帯当たり負債残高は、二人以上の世帯では489万円で、前年(479万円)に比べ2.1%の増加となりました。このうち勤労者世帯では、679万円で、前年(643万円)に比べ5.6%の増加でした(図1)。
【図1】貯蓄・負債現在高の推移(二人以上の世帯)

(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)

注:中央値とは、世帯を貯蓄現在高(負債現在高)の低い方から順番に並べたときに、全ての世帯の中央に位置する世帯の貯蓄現在高(負債現在高)をいう
※標準級間隔とは、柱状グラフにおいて各階級の相対度数を高さではなく面積で表すその基準となる間隔
貯蓄現在高階級別の世帯分布をみると、平均値(1657万円)を下回る世帯が約3分の2(67.2%)となっています。(図2)。 負債保有世帯における負債現在高階級別の世帯分布をみると、負債保有世帯の平均値(1223万円)を下回る世帯が約6割(59.0%)となっています
(図3)。
【図2】貯蓄現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯)

【図3】負債現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯)

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