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シリア難民 レバノンの受け入れ限界に4月3日 22時39分
内戦が続くシリアから隣国のレバノンに逃れた難民が100万人を超え、国連は、レバノンで社会への影響が深刻となり、受け入れ能力は限界に達していると警告しています。
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所によりますと、シリアから周辺国などに避難している難民の数は、262万人に上っています。このうち最も多くの難民が身を寄せる隣国のレバノンについて、国連は3日、難民の数が100万人を超えたと発表しました。
人口400万人余りのレバノンでは、国境付近での戦闘が激しくなった去年5月ごろから難民の数が急増し、1年間でおよそ3倍に膨れ上がっていて、5人に1人がシリア難民という事態になっています。
各地にできた難民キャンプでは、食料や医薬品などの支援物資が不足していて、テントすら支給されずに車や路上で寝起きしている人が増えているということです。
また、難民とレバノン人との間で仕事の奪い合いも起きていて、賃金の低下や失業が新たな問題となっています。
シリア難民の増加などによるレバノンでの去年1年間の経済的損失は、日本円でおよそ2600億円に上ると推定され、ことし末までに新たに17万人のレバノン人が貧困に陥るおそれがあると指摘されています。
このため国連では、レバノンで難民の受け入れはすでに限界に達し、社会に大きな混乱をもたらす危険があると警告して、国際社会の支援を呼びかけています。
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