4月1日から8%に上がる消費税。商品やサービスに新税率が適用されるのは原則1日午前0時以降だが、兵庫県内でも業務が日付をまたぐスーパーや外食で切り替えのタイミングにばらつきがある。1997年の前回増税時に比べて24時間営業やインターネット通販の店が増加。営業時間の区切りやシステムの変更時間が異なるためで、消費者の混乱を招く恐れもある。
国税庁によると、日付をまたいで営業する場合、税率5%が適用される今月31日分の売り上げを1日の何時まで計上するかは、事業者に委ねられている。
流通各社の対応は多様で、大手コンビニは、1日午前0時までに最初の商品がレジを通れば税率5%。兵庫県内に24時間営業の15店舗を構える大手スーパーマックスバリュは「商品が多いので、営業中に価格表示の変更はできない」とし、1日午前0時にいったん閉店し、値札を付け替えた後、午前9時に再開する。ダイエーや西友も閉店を挟み、開店から新価格となる。
通販大手のフェリシモ(神戸市中央区)は、インターネットで31日中に注文が完了すれば5%を適用。カタログを見て郵送で注文した人には、書類が4月に届いても、消印から3月中の注文と判断できれば5%価格にするなど柔軟に対応する。ネット通販で商品を扱うベルメゾンやニッセンも、31日までの注文完了分は5%を適用する。
外食業界は、営業時間の区切りによって異なる。新価格となる時間は日本マクドナルドが1日午前5時、牛丼チェーンではすき家が午前9時、吉野家が午前10時、松屋が午後3時。居酒屋やカラオケ店は1日未明の閉店まで5%の店が多い。
また、鉄道は多くが終電まで5%、1日始発から8%。高速道路は入り口の料金所を通った時間が31日か1日かで税率が分かれる。
タクシーは、大半が1日の最初の出庫時から新料金を適用。約230社が加盟する兵庫県タクシー協会によると、県内各社も1日に出庫した車から8%となり、31日から走り続ける車は日付が変わっても5%のままだ。同協会は「メーターの設定を変える必要があり、運行中は変更できない。運賃改定時と同じです」と説明する。
一方、携帯電話は、NTTドコモとKDDI(au)は31日に通話を始めても終了が1日なら8%。ソフトバンクは1日に始めた通話から8%になる。
▽消費税増税法 社会保障の安定財源を確保するため2012年8月に成立した法律。経済状況の好転を条件とし、現在5%の消費税率を今年4月1日に8%、15年10月1日に10%へ引き上げるとしている。
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