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02 Apr 2014 15:49

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<三陸鉄道>20年連続赤字に 「あまちゃん」効果も限定的

毎日新聞 3月28日(金)17時37分配信

 三陸鉄道(本社・岩手県宮古市、望月正彦社長)は27日、盛岡市で取締役会を開き、経常損失2億2142万円(前年比8377万円増)となる2013年度決算見込みを了承した。20年連続で赤字となる見通し。東日本大震災後の復旧による運転本数増と価格高騰で、燃料費が収支を圧迫。赤字幅も前年より広がった。

【4月に全線復旧】三陸鉄道まとめページ

 昨年4月〜今年2月の乗客数も報告され、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」効果で前年同期比1.3倍の約46万7000人となった。一方、企業対象の「被災地フロントライン研修」の視察乗車が減少し、経常収入は前年比811万円減少の3億3553万円。燃料高騰と新採用による人件費増で経常費用は同7566万円増の5億5695万円となった。

 4月の全線運行再開を受け、14年度の乗客目標は83万1000人。東日本大震災の教訓を伝える「震災学習列車」を修学旅行に取り入れてもらえるよう営業活動を強化する。望月社長は「全線再開後も駅周辺に人が戻らず厳しい経営状況が続く。観光客誘致に力を入れたい」と話した。【安藤いく子】

最終更新:3月28日(金)18時54分

毎日新聞