サクランボの帽子かぶって幹部に訓示　山形・吉村知事

　吉村美栄子山形県知事は１日の幹部職員への訓示で「新年度は発信力を磨き、山形県の魅力や農産物を積極的にＰＲしよう」と呼び掛け、自らサクランボの形をした帽子をかぶり、情報発信の先頭に立つ覚悟を示した。
　吉村知事は、県産品を身に着けてＰＲに一役買う職員提案を紹介した後、「ここまでやるかどうか悩んだのだが…」と言いながら帽子をかぶり「皆さんも殻を脱いで発信してほしい」と語った。
　「県はこれまで発信不足だったと言わざるを得ない」と反省も口にし、５月の東北六魂祭（山形市）など大規模イベントが相次ぐ新年度を「発信元年」と強調。「恥ずかしい思いをしても発信しなければいけない」と力を込めた。
　突然のパフォーマンスに、約５００人の幹部は意表を突かれた様子。会場には笑い声が広がり、拍手まで起きた。
　訓示後の記者会見で、吉村知事は「山形は奥ゆかしい県民性だが、積極的な情報発信は故郷への愛着と誇りを持つことにつながる」と説明。「拍手された訓示は初めて。共感してもらえた」と手応えを示した。