中国人の逆襲でニコンがヤバい！！

深田萌絵勝率：ありませんパフォーマンス：ありません過去3ヶ月の予想記事を対象に勝敗と累積パフォーマンス（予想期間の始値と終値から算出）を表示しています

株にはリスクと堅実さを求める個人投資家

早稲田大学政治経済学卒。11歳でパナソニックの株への投資を開始。21歳で外貨と金への投資も始める。独立系リサーチハウスからバークレイズキャピタル証券投資銀行部門勤務を経て独立。現在は執筆業の傍ら米系ＩＴ企業の社長を兼務。

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日本株　予想期間（4月1日～4月30日）

始値（1,670円）→現在値（1,697円）

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中国人の逆襲でニコンがヤバい！！
3月25日（火）22時19分みんなの株式

■毎年恒例の不買運動でニコンがターゲットに■: 期間:１日 |１週 |１ヶ月

こんにちは深田です。

最近売り推奨しかしていないので、企業様からそろそろ嫌われ始めていると思います。別に売りが好きなわけでは無くて、アナリスト時代から思っていたのですが積極的に買える銘柄は実は少ないというだけの話です。それなのに、今日も売り推奨。

さて、本題のニコン。

中国にて３月１５日「消費者権利の日」を発端にニコンの不買運動が始まったようです。その頃からニコンの株価が急落しているので皆さん心配ですよね。

結論から言うと中国で不買運動が始まると、そこの株も不買運動だと思った方が無難です。

某知人が某欧米企業の中国子会社で雇われ社長をやっていましたが、月に何十億円も売上げていたのに中国で消費者権利の日を境に不買運動が始まった日から売上が『ゼロ』になり、一か月後に彼はクビになりました。無論、彼に罪はありません。

このような過去から学ぶと、ニコンがどのような事態になっているのかが何となく想像できます。

不買運動が始まる前のニコン株価は１８００円台だったのに、現在は１６００円台です。果たしていくらまで売り込まれるのが妥当なのでしょうか。

ここからは、すっごーく乱暴な計算をします。

ニコンは２４年期一兆円企業となりそのうちの１１．７％にあたる１，１８１億円が中国での売上です。中国の売上１２００億円弱が一年分丸ごと消えたなら８８００億円の売上となり、二年平均の粗利率３６％で３１６８億円の粗利益、この二年間の販間費平均は２８００億円なので、営業利益は３６８億円。支払利息１００億円引いて税引き前利益２６８億円くらいと予想されます。２４年度の税引き前利益が６２０億円なので不買運動が一年続くと５７％近い利益が吹っ飛ぶことになります。不買運動が一年続けば株価は１０００円台まで落ちてもおかしくないです。

まあ、大変！

でも、それは、不買運動が一年続いた時のワーストシナリオですね。

例えば、被害が６カ月で済んだなら６００億円程度の減収なので９４００億円の売上、粗利率３６％と仮定して３３８４億円の粗利益、そこから販間費平均２８００億円を引くと５８４億円の営業利益です。そこから支払利息１００億円払って、税引き前利益が４８０億円とすると２４年度の税引き前利益から３３％減となります。そうすると、株価は１４００円割れくらいとなります。

ということは、楽観的に見て、だいたいニコンの株価は１４００円割れくらいまでは押してくるなと想定して今は買わないことです。とはいっても、中国の不買運動は毎年攻撃対象が変わるのでニコン株価が１４００円を割って、仮に１２００円から１０００円台の間に入れば逆にリバウンド狙いで仕込んでもいいと思います。今年の秋ごろには中国人もニコン不買運動に飽きるでしょう。

注意事項は、五月の通期決算発表は３月末までの会計しか含まれないので、材料出尽くし感は８月の第一四半期の決算発表か１１月の中間決算発表くらいではないでしょうか。

とりあえず、５月にもフォロー分析を入れることにします。

※深田によるニコンの決算の試算は過去を基に大雑把にざっくり計算していて、未来の成長まで加味してません。ニコンの成長は力強いと思われる方には参考にならないと思います。５月のフォロー分析を深田が忘れている場合はブログに「忘れてない？」とコメントしてください。