アビスパとプロ契約 マレーシア国籍 タム トップ下で成長期待
J2アビスパ福岡にマレーシア国籍のMFタム・シイアンツン(18)が加入した。マレーシア国籍のJリーガーはJ1、J2のクラブでは初めて。「まずは試合に出ることを目標にしたい」と練習で他の選手たちに食らいついている。
日本生まれの日本育ち。東京・銀座でマレーシア料理店を営む両親のもとに生まれ、小学5年から本格的にサッカーを始めた。Jリーガーへの憧れを募らせたタムは、鳥栖のジュニアユースや水戸U-18(18歳以下)などに所属。中国・上海申花の練習生などを経て、今年1月から福岡の練習に参加していた。
「中国に残る選択肢もあったけど、生まれ育った日本でプロになりたかった」。アジア戦略の一環としてアジア系選手の発掘、育成に力を入れるアビスパで自身初のプロ契約を勝ち取った。
マレーシア国籍の選手はJ3琉球にいたが、3月末に同国のプロクラブに完全移籍。唯一のマレーシア人Jリーガーとなったタムは「パスで崩すプレーが得意」と話し、トップ下などで能力開花が期待される。「日本で頑張って、東南アジアでアビスパの知名度を高めたい。いつかは国の代表としてプレーしたい」と夢を膨らませた。 (向吉三郎)
=2014/04/02付 西日本スポーツ=