原発輸出を可能にするトルコやアラブ首長国連邦(UAE)との原子力協定の国会採決について、民主党は1日の「次の内閣(NC)」で海江田万里代表に賛否を一任した。海江田氏は「今後の原発輸出について党内で議論する」と確約し、賛成すると決めた。だが、外務、防衛などの部門会議では賛否が拮抗(きっこう)しており、2日以降の採決で造反が出る可能性がある。

 民主党は与党時代、ベトナムなどへの原発輸出を推進した。桜井充政調会長はNC後の記者会見で「(原子力の)平和利用、安全利用には賛成だが、党内には原発輸出に否定的な意見がずいぶんある。消極的賛成だ」と強調した。

 2日に衆院外務委員会で、週内に衆院本会議で採決が予定されているが、複数の議員は「党内を賛成でまとめれば造反する」と明言している。この日のNCでも「2030年代の原発ゼロを目指す国が、原発を輸出していいのか」との意見が出た。

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