フィギュアスケート世界選手権・女子フリーが29日、さいたまスーパーアリーナで行われ、ショートプログラムで歴代世界最高得点を叩きだした浅田真央が自己ベストを更新する合計216.69点で4年ぶり3度目の優勝を飾った。
浅田の快挙に対し、「銀盤の皇帝」と称されるロシアのプルシェンコからも祝福の声が寄せられた。プルシェンコはツイッターのアカウントで、「3度目の世界選手権優勝おめでとう、浅田真央。2つのトリプルアクセルはとても綺麗だった。君をとても誇りに思う。われわれのスポーツを新たなレベルにまで引き上げてくれてありがとう」と英語でつぶやいた。
ロシアのフィギュアスケート選手であるプルシェンコは、トリノ五輪の金メダリストであり、これまでに数々の大会で優勝してきた男子フィギュアスケートを代表する選手だ。ソチ五輪を最後に競技から引退したプルシェンコの選手生活は怪我(けが)に苦しみながらも、難易度の高い技にトライし続ける「挑戦の人生」だったと言えるだろう。
浅田に対するプルシェンコからのメッセージは中国でも大きな注目を集め、大手検索サイト百度の掲示板でもすぐに関連スレッドが立てられた。同スレッドを覗いてみると、プルシェンコがなぜ浅田にメッセージを送ったのかについて議論が行われていたのでコメントを抜粋して紹介しよう。
多くの中国人ネットユーザーは「プルシェンコは日本人選手が好きなんだなぁ」など、表面的な部分だけを捉えていたが、プルシェンコが浅田に祝福メッセージを送った理由は、浅田とプルシェンコの共通点を考えると理解できるはずだ。
すでに共通点を理解しているネットユーザーもおり、「2人ともジャンプの難度を追求し、決してあきらめない選手だ。互いに理解し励まし合える仲なのだろう」というコメントがあった。ミスを減らすことだけに注力し、難易度の高い技には挑戦しない選手が多いなか、プルシェンコは同じアスリートとして挑戦を続けてきた浅田を尊敬していたというのが真意ではないだろうか。
ジャンプの難易度を下げ、無難に演技をまとめるという選択肢を選ばず、あえて難易度の高いトリプルアクセルに挑戦し続ける浅田真央と、数多くの手術を行いながらもリンクに立ち続けてきたプルシェンコは、どちらも「勝利に対する執念」と「自らの美学」を持つ選手だ。そんなプルシェンコだからこそ、浅田の世界フィギュアの優勝は自分のことのようにうれしかったに違いない。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真提供:(C)Aleksandrs Kosarevs/123RF.COM)