モノやサービスを買う時にかかる消費税の税率が1日、5%から8%に上がった。政府は、今年度で約5兆円と見込む増税分を年金や医療、子育てなど社会保障分野に充てるとしている。増税ぎりぎりまで、消費者は「駆け込み」の買い物に走り、小売店は表示切り替えなどに追われた。

 増税は1997年4月以来、17年ぶり。89年に税率3%で導入されてから、2回目の税率引き上げとなる。2015年10月には税率を10%に上げることが法律で決まっている。安倍政権は増税後の景気動向を見極めて、年末までに最終判断する。

 安倍晋三首相は31日の国会答弁で「(増税は)世界に誇る社会保障制度を次世代に引き渡していくためだ。経済対策で影響を緩和し、(景気が)7月から成長軌道に戻れるよう全力を尽くしたい」と述べた。