薄い本のサイト「うすうす」

ごあいさつ

  • 2014年4月1日、ちゆ12歳はアイドルを卒業して、薄い本専門サイト「うすうす」に生まれ変わりました。
  • 今後は、お気に入りの同人誌についての感想とも紹介ともつかない駄文を、破れたコンドームのように垂れ流していきます。
  • 大変恐れ入りますが、同人誌にご理解いただけない方は閲覧をご遠慮ください。Sorry, this site is Hentai only.
  • スタイルの変更: デフォ灰色桃色せまめ一列ちゆ式
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クリムゾンの安らぎ

オリジナル

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エロ作家として知られるクリムゾン先生も若いころは、エロ同人を描きながら少年漫画家を目指しておられました。

その際、雪月花正大(せつげつかまさひろ)のペンネームで『マガジン』などに投稿しており、佳作の受賞時にはMMRイケダによるクリムゾン先生へのダメ出しという貴重なシチュエーションも存在します。

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個人的には、もしもクリムゾン姉の陵辱エロ同人を作るなら、攻めキャラにはイケダがふさわしいと思います(もしくはMMR全員による輪姦。たぶん1時間イクのを我慢したらマガジンで連載できるとかそういう展開。まあ、最近だったら、MOODYZのスタッフにだまされてAVに出演させられるクリ姉とかも良いと思いますけど)。

ともあれ、当時のエロ同人のあとがきには、「以前わたしはマガジングランプリを獲得してマガジンに担当がいましたが、最近になって私の担当者はジャンプの編集者にかわりました。そのうち赤マルジャンプなどに掲載されたら、読者アンケートのはがきを是非送ってください。これは本当におねがいします。(笑)」なんて記述もありました(2001年10月発行の『蝕み4』)。

で、この受賞作『安らぎの女神が残酷なおくりもの』を「できるだけ多くの人に読んでもらいたいです」ということで同人誌にして頒布したのが、『クリムゾンの安らぎ』になります。

しかし、その後もクリムゾン作品が赤マルジャンプに掲載されることはなく、「商業作家になるつもりはありません。商業作家は出版社や担当などとの連携がめんどうなので」という宣言も出て、結局、クリムゾン先生はWEBで週刊連載した少年漫画的なコミックスを自費出版するという『蒼い世界の中心で』の境地に至り、さらにそれに自腹マネーをブチ込んで(想像)テレビアニメ化してしまうという流れになります。


【註記】

昔は、サークル名はクリムゾン、作家名はカーマインという使い分けがあって、姉とか弟とかアナスタシア・シェスタコワとかもややこしいのですが、今回は適当に流しています。

いちおう公式設定としては、藤子不二雄先生のAとFのように、クリムゾン先生には姉と弟がいて、『公主陵辱』『翻弄する魔道士』は姉単独、『繰り返す悪夢』『蝕み』は弟単独の作品だという話です。

『繰り返す悪夢 三』のあとがきの記名などから、雪月花正大=弟と解釈する向きもあるのですが、『クリムゾンクロニクル』の記述(弟は02年春にエロ同人を引退)と03年のエロ同人『RUN』の記述(「こんなにマジメにネームを考えたのは、かつて投稿してたとき以来です」)などから、雪月花正大も姉弟の共同名義と解釈する方が整合性はあるかもしれません。

なお、『安らぎの女神が残酷なおくりもの』の一部設定は、『蒼い世界の中心で』のキラーの設定の原型になっています。

また、2ちゃんねる研究のzenhiteiさんが巨乳女子大生だと考えられているのと同じように、クリ姉は『BLACK CAT』のセフィリアのようにグラマラスかつスーパーモデル系のウルトラセクシー美女だというのが通説です。

クリムゾンカーテンのこと

邪馬台幻想記 etc

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初期のクリムゾン作品の表紙には、赤いカーテンが描かれているものが多く、これをご本人は「クリムゾンカーテン」と呼んでいます(『極楽鳥』の「久しぶりにクリムゾンカーテンが登場しました」などの記述)。

ご本人によると「これは女性器をイメージさせるようデザインされました」とのことです(『クリムゾンクロニクル』)。

つまり、女性器の暗喩を表紙に混ぜることでサブリミナル的な販促効果を狙ったものと考えられ、クリムゾン作品の成功は、こういった緻密な計算のもとに成り立っているわけです。

ただ、私も一度、『ネットランナー』の挿し絵でクリムゾンカーテンネタをやったことがあるのですが、「くやしい…! でも…感じちゃう!」とか「まるで成長していない」はだれにでも通じるのに、クリムゾンカーテンはまるで通じなくて悲しかった記憶があります(どや顔でクリムゾンカーテンを描いたら、真顔で「これ何が面白いの?」みたいな反応をされてくやしいビクンビクン)。

画像

このカーテンが女性器を! イメージさせるんですよ!!? エロいでしょう!!!!?????

なお、2014年3月31日現在、「クリムゾンカーテン」でググっても、関連する記述は1件くらいしか出てきません。ちなみに「雪月花正大」の検索結果も10件で、クリムゾン先生の圧倒的な知名度のわりに、クリムゾンカーテンとか雪月花正大とかはネット上では意外と知られていないらしいです。

こういう情報をネットワークコミュニティにインプットしていくのが私の責務であり喜びであると思っています。

白百合月報

マリア様がみてる

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とい天津さん(『サフィズムの舷窓』や『屋上の百合霊さん』のひと)による、マリみての新聞部姉妹の百合小説。

このカップリングは希少ですし、挿し絵イラストは小梅けいと先生ということもあって、良い本であることは言うまでもないのですが、ちょっと珍しい事情で印象に残る本でもあります。

というのも、本来はこのようなページなのですが……。

改訂版

これが最初の版(COMIC1☆3で頒布されたもの)では、印刷の手違いで、次のようになっていたのです。

初版

薄い本に印刷や製本のミスは付きものですが(普通の漫画なのに左綴じにしちゃったとか、両面コピーの段取りをミスってどうやっても正しいページ順に製本できなくなったのでバラバラのまま頒布されたコピー誌とか)、この「スミッコに極小の挿し絵があって、あとは真っ白のページ」はなかなかレアというか、変なインパクトがありました。


(この件についてはご本人のサイトのトップページに記載があります。約80名のうちのひとりは私なり)

(なお、このバージョンの頒布の際には、たぶんご本人と思われる売り子さんが問題点を非常に丁寧に説明しておられて、また、C76で改訂版が頒布される際には、前の版を持って行けばその頒価の分は値引きという措置がございましたことを、念のため書き添えさせていただきます)

(ちなみに、C76では外周向かいの「セ」ブロックという好配置だったため、いくら小説とはいえ小梅けいと表紙の安価な本の完売は早かったです。私はというと、その日は限定5部のとらいあんぐる!さんとかを優先して回ったので間に合うはずもなく、改訂版は普通にとらのあなで買いました)

きいちゃんにエッチな事をした

アイカツ!

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「おけおけおっけ~!」が口癖のきいちゃん。薄い本ではもちろん「おちおちおちんちん~!」と言う……という最新のサンプルがこの本になります。ちなみに、「らめらめらっめ~!」という発言もあります。

あと、別の本でも「フィニフィニフィニッシュ」「お股がゲリゲリゲリラ豪雨」などが確認されており、薄い本におけるきいちゃん語録は今後も率先して集めていく所存です。

「立原あゆみ 雑誌掲載作品データ」シリーズ

立原あゆみ作品

書影

かつて、少女漫画家として活躍していたころの立原あゆみ先生は、女性作家だと信じられていました

そんな時期からの雑誌掲載作品のデータ(マーガレット・セブンティーン・ぶ~け・女学生の友などの、何年何月号に何ページの読切が載っているといった情報)をまとめた労作が、この本です。

たとえば、『月刊ファニー』の1973年8月号には、まんが家インタビューのコーナーに「カワイイ(?)と自認している立原あゆみ先生」として登場して、「あたしの夢はアフリカの美しい空の下で、マサイ族の一番ハンサムな人と結婚することなの!!」と立原あゆみ先生が述べているといった情報がわかるようになっています。スゲエ。

メイキング・オブ・そんな血を引く戦士たち

そんな血を引く戦士たち

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川口大介先生の『そんな血を引く戦士たち』(富士見ファンタジア文庫)の後書きに、「先着若干名の方に、ここで書ききれなかった裏話を満載した<メイキング・オブ・そんな血を引く戦士たち>を差し上げます。この作品の御意見御感想ご指摘などと一緒に、希望の旨を明記して編集部気付で私宛に送ってください」とありました。

そこで僭越ながらファンレターをお送りしたところ、いただいたのがこの18ページのコピー本です(19年ほど前のことです。川口先生、その節は本当にありがとうございました。大事にしてます)。

ちなみに、表紙などのイラストを描いたのは川口大介先生の妹さんで、妹さんは先生のことを兄者と呼んでいるそうです。

川口先生の『鳥人戦隊ジェットマン』に対する思いや、富士見ファンタジア文庫の編集さんによる商業的な意味でのジェットマン否定論など、ファンアイテムとしてだけでなく、なにげに資料的価値も高い逸品です。裏表紙を見ると、川口先生直筆と思われる私が出したファンレターへのお返事が鉛筆で書き込まれいるのもうれしいです。

なお、薄い本関連の話題としては、川口先生は、ホモ同人のことを「やさい」、百合同人のことを「フルーツ」と呼んでおられ、ご本人もしくは妹さんがファンロード読者であると推測されます(当時、自分の周囲でリサーチした限、この言い回しを実際に使う人はなく、一部のファンロード読者以外にはほぼ通じませんでした)。

卒業写真原画集のこと(前)

卒業写真/卒業写真2

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『卒業写真』は、色々と不完全なゲームでした。初期ロットにはバグで攻略できないキャラがいますし、ゲームのストーリーやシステムは、発売直前にエロゲ雑誌に載っていた情報(パソパラやP天の95年7月号あたりの記事)と比べてもだいぶ違います。

なにより、プロローグに登場するなり「“ちゃん”付けはやめて下さい!!」とツンツンしてくるあゆみちゃんは、その後まったく出てこない謎の存在と化しております(開発が間に合わず、ヒロインが1人削除されたのです)。


ところで、『卒業写真2』に登場する古賀瑞穂というキャラは、『1』で幻になったあゆみちゃんと似ています。

河合あゆみ(河村あゆみ)

古賀瑞穂

これについて、原画の影崎由那さんが同人で出した『原画集』によると、「『河村あゆみ』の髪形変えただけのデザインです。原画上では出来上ってるのにゲーム上では登場しないなんて……製品版もらって初めて知ったわい。あーもったいない。と、いうわけで『2』では少し変えて再び出てきてもらったというつもりなんです。同じテニス部だしね」。

この記述からすると、古賀瑞穂は最初から「あゆみちゃんの復活」というコンセプトのキャラだったわけではなく、『2』のヒロインのうちの1人(テニス部のキャラ)を、影崎由那さんの意向であゆみちゃんに似せたようです。

実際、『1』の幻のイベントの原画を見る限りでは、失われたあゆみちゃんルートの内容は、『2』の古賀瑞穂ルートとはだいぶ別物だったと思われます(古賀瑞穂がちゃん付けされるのを嫌がるのは、キャラデザがあがってから生えてきた設定だという仮説が、私の脳内では有力です)。

……という感じで、謎の多い『卒業写真』について考える際に重要な参考資料になるのが、この『原画集』なのです(あとは2chに現れた、たぶん本物の自称制作者とか)。

(なお、ゲーム内では「河合」となっているあゆみちゃんが、『原画集』では一貫して「河村」と表記されている件は私を困らせます。このゲームはテキストの誤字も多く、説明書でも誕生日を間違えているなど、信じられるものはありません)

(パソパラ95年7月号などに、恵子やあゆみの『原画集』に存在しないエロシーンが載っている件も不可解です)

卒業写真原画集のこと(後)

卒業写真/卒業写真2

書影

『同級生2』の桜子ルートは、病気の少女の死でプレイヤーを感動させたあと、実は生きていてハッピーエンドという展開でした。

『卒業写真2』の螢子ルートは、明らかにそれを意識したものになっており、途中まで似たような展開なのですが、螢子は本当に死んでしまい、「俺は最近…螢子ちゃんとの思い出にひたることが多くなった…」と終わります(ほかのキャラのエンディングでは「卒業写真」が表示されるところで、螢子は人生の卒業写真(遺影)が表示されるのです)。


また、『卒業写真』の恵子と眞奈美は、二股をかけなければ攻略不可能という仕様でした。

どちらを攻略する場合でも、最初に恵子を口説いて中出ししてから、次に眞奈美ちゃんに手を出して、その現場を恵子に目撃される必要があります。

そうすると恵子が自殺未遂を起こして、運び込まれた病院で主人公の子を妊娠していることを知らされるので、そこから恵子を守ると誓えば「恵子エンド」。恵子を見捨てれば「眞奈美エンド」という仕様でした。

(このため、『攻略王』の「クリアできなかった悪夢を打ち消せ!! 卒業写真」という記事では、「悲しみのエンディング 藤井眞奈美編」「キミは鬼畜になれるか!? 仁科恵子編」という見出しになっています。ちなみに、ラスボスの恭子は「難易度青天井の高塚恭子編」


そんな感じで、『卒業写真』の「奇跡は起こらない」「性に奔放な態度がときに悲惨な結果を生む」といった点は、『同級生』的世界の「都合の良すぎる部分」のアンチテーゼと受け止めることもできて、特に「本当に死ぬ桜子」という螢子のコンセプトにはある種の情念を感じさせられます。

螢子ルートにはいくつかの分岐があり、螢子の死を看取った場合は、帰宅後に主人公がほたるを見つけて「ほたる……、服についてこんな所まで……」「儚いよな……まるで螢子ちゃんみたいだ」と、弱々しく光るほたるを見ながら泣くのですが、死に目にあえないまま螢子の死を知らされたルートだと、「ほたる……、服についてこんな所まで……、……死んでらぁ……」「クソクソクソクソクソクソ」と、ほたるの死骸を見て泣く場面になり、このゲームそういうとこ異様に凝っています(なお、どのルートでも螢子は絶対死にます)。

あと、螢子とエッチしてから一度も会いに行かず、最後まで螢子の死を知らずにエンディングを迎えた場合、本来ならボーナスCGが表示されるところで画面が真っ黒になるのは恐かったです(これは涼子の文通エンドと同種のバグである可能性があり、全ロットで再現する意図的な演出なのかは不明)。

そんなこんなで、この同人誌の『原画集』は、「『エンディングでは主人公は一生蛍子を供養する為坊さまになる』という私の意見は却下された」という影崎由那さんの証言も載っている重要な資料なのです。


(なお、『卒業写真』のバグのひどさは擁護不能ですが、根本的に『同級生』のようなシステムのゲームの開発そのものが困難なミッションであることは確かで、たとえば『えんじぇる☆ないと』だって、本当は全32種類のエンディングのはずなのにバグのため絶対に出せないエンディングがひとつあるのを、公式に「なんと全31種類ものエンディング!」と言い張ることで押し通すという力技で乗り切っています)

サークル:奇想D工房

書影

かつて奇想D工房さんが発表したネット小説『しのぶちゃんいじめ地獄』は傑作で、そのネタや筋立てをほぼ丸々パクったAVが発売されたほどでした(そのAV『集団いじめ学級』はけっこうな人気作になって続編がいくつも作られ、『爆弾リンチ』シリーズに続きました)。

それから、『しのぶちゃんいじめ地獄』の一部の要素(具体的に言うとケツジワ関連)は『苗取歌』にもたぶん影響しているのですが、さらにそのパロディである『涼取歌』sm19664078)に付いたコメントの一部を見た印象としては、どうやら昨今ではケツジワ関連を『苗取歌』のアイデアとして認識している層もあるらしいと思われ、我々の業界のケツジワ数えネタは『しのぶちゃんいじめ地獄』以降に広く用いられるようになったということは、もう少し我々の共通の認識になるべきだと思うのです。

それはともあれ、とにかく『しのぶちゃんいじめ地獄』の素晴らしさが一部方面に絶大な影響を与えたことは疑いようもなく、奇想D工房さんはいじめエロ界隈で最高の権威だと言っても過言ではない、すごいひとなのですよ。尊敬汁どぴゅー。

「SF少女エス子ちゃん」シリーズ

オリジナル

書影

書影

ご存じ、SF少女エス子ちゃん。1993年から、SF大会とかの時刊新聞に載っていたりする漫画です(最初はエフ子ちゃんの方が主役だった……とかは常識でしょうか)。

書影

コミケのカタログの下の方にある一言コーナー(ヴラボオQ)にいたこともあり、書影の『コミケカタログ編』は、そのC67~C73の総集編になっています。

そういえばSFについては当サイトではあまり書いていないのですが、一度ロバート・J・ソウヤーについて語りたいとかは思っております(ソウヤーの宗教ネタが大好きです。特にネアンデルタール三部作の終盤の大ネタは、ストーリーの本筋にいまいち絡まないのが残念ですがアイデアはメチャすごいと思います)。

まかでみ修正原画集+α

まかでみ WAっしょい!

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『まかでみWAっしょい!』の放送から4年が経った2012年の冬に、アニメーターの石山寛さんが出した本です。

石山寛さんは第5話(ハプシエル回)の作監のひとりで、主にハプシエル関係の担当です(5話についてはハプシエルで画像検索した結果とか参照で)。

制作デスクの新宅さんの寄稿部分によると、石山寛さんは作監の経験が少ないながらも筋肉へのこだわりから抜擢されて、ベテランの磯野智さんがフォローしつつメインキャラを担当、筋肉関係は石山寛さんという感じの作監体制になったそうです。

なので、この原画集も鈴穂やタナロットはほとんど表紙だけで、中身はマッチョな男の絵がひたすら並んでいます。多くの原画に石山さんのコメントや裏話が付いていて、かなり面白いです。

ただ、「まかでみ5話のときは半パートの作監作業に2ヶ月半くらいはかかったと思うので、月収5万円あるか無いかみたいな…?」「アニメーターをやる前のアシスタント時代に貯めていた貯金が尽きたのも、ちょうどこの頃だったような気がします。ぎせいになったのだ…」「2009年の年末は月の食費が1万円も無い状態で」あたりの記述は、あっさりと書いてあるのですがほんとひどい話です(まかでみ当時は上京していた石山さんは、現在は富山のご実家で仕事をされているようです)。

DenAiぴゅあ

某ゲーム

書影

アニメの『ベストウィッシュ』の最後はひどかったです。

3年間もいっしょに旅をしてきたアイリスとデントが、カントー地方に着いたとたんに突然、武者修行だの釣り大会だのと、とってつけたような口実でサトシと別行動すると言い出し、それから4分も経たないうちにサクサクと2人とのお別れが完了するのです。

ゲームのリリースに合わせて新展開に入るためのキャラ入れ替えなのですが、まさかここまで作業的に別れるとは思いませんでした。10話前に『サトシとアイリスが絶交!? 別れの1本道!!』で再確認した強い絆とは何だったのでしょうか。

これはもう、実はアイリスとデントはデキており、2人きりで旅をするためにサトシと別れたと考えるのが間違いなく一番自然な解釈でしょう。少なくとも、私の中ではそういうことになっております(『デントとタケシ!』と『アイリスVSイブキ!』はカモフラですな)。

つまり、3人で旅をしているときからアイリスとデントは付き合っていて、サトシの目を盗んではイチャコラしていたのですよ。そういう想像をすると私は萌える。

で、『XY』でセレナが野宿に目覚めるエピソードが記憶に新しいように、ポケモンでは野宿が多いわけですが、寝袋の中でするのはデントがイヤがるわけですよ。なので、ポケセンに泊まった夜にアイリスがデントのベッドに潜り込んできて「サトシも別の部屋だし、ね?」と誘う……といったおはなしがこの薄い本に描かれており、私は大変気に入っております。

無限ハピネストーン増殖withoutひめチェン

ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ

書影

昭和的な魔法少女の設定、マジキチな脚本、アイドルを起用した凶悪な棒ボイス(慣れるとクセになる)……。リルぷりっは本当に良かったです☆ぷりっ!

さて、「オトナになるって金かかる」という主題歌の通り、このリルぷりっの薄い本は、一度ヤフオクで13500円で落札されたことがありました(この件はご本人のブログにも反応があります)。

もちろん、それは特異な事例なのですが、秋元康理論(「定価150円のじゃがりこ。私は1000円でも買うよ。本当に美味しいからね」理論)でいくなら、この同人誌に13500円の価値はあります。本当にエロいからね。

なお、この本に登場するロリコンの兄ちゃんは、リルぷりの3人に何でも好きなことをしていいと言われてレイラちゃんの顔舐めから入るのが良い趣味してると思います。


※昭和的な魔法少女……90年代の半ば過ぎには、「魔法少女物というジャンルが変身美少女戦士物といったものに取って代わられて久しい」と語られているように(『アニメージュ』96年8月号66頁)、『魔法少女リリカルなのは』や『魔法少女まどか☆マギカ』が「魔法少女」のアーキタイプとして想定しているものは主に『美少女セーラームーン』以降に形成されたイメージであり、リルぷりっに対して使う場合の「魔法少女」とは、そっち系よりも『魔法の天使クリィミーマミ』などを意識する感じになります(リルぷりっのアップルパイ屋にクリィミーマミのクレープ屋を幻視する思想)。

「YAT安心!宇宙旅行 EXTRA TOUR」シリーズ

YAT安心!宇宙旅行

書影

『YAT安心!宇宙旅行』の西川伸司さんが、2009年の冬コミから『YAT安心!宇宙旅行 EXTRA TOUR』という同人誌を出し始めました。

放送から10年以上経つ『YAT』の新作漫画(!)ということで、初恋は桂さんだった世代の方などにオススメです。

なお、書影はその『1』~『3』の総集編なのですが、『3』の漫画は別の本にも再録したので「3度目は気が引ける」ということで、この総集編には再録されていない点に注意が必要です。

ともあれ、『YAT』好きには興味深い情報が詰まっていて、タイトルは最初は『格安宇宙旅行団』だったとか、麗しのカオルちゃんではゴローの「俺はそんな男らしい社長が好きなんだ」というセリフからNHKチェックで「男らしい」が削られたとか、「NHKがあんなに視聴率にうるさい会社だとは思わなかった」とか、シリーズ構成の林民夫さんが「モニカはヤマモトと結婚する」と考えていたとか……。

現状ではちょっと入手方法が限られますが、もしも機会があったら『YAT』ファンなら是非にという読み物です。


【以下、SF少女ちゆ12歳ちゃんのYATトーク】

『YAT』の主人公は、オンボロ宇宙旅行会社「YAT」で働きながら、行方不明の父親を探しているという設定です。

格安の宇宙ツアーが成立する、恒星間航行が存在する世界。その背景を支えるのは、宇宙の各所に設置された「次元トンネル」と呼ばれるワームホール的な装置のネットワークです。

これを開発したのが主人公の父であり、15年前に彼が行方不明になったプロトタイプの事故は、同時に、宇宙会社「YAT」のはじまりでもあって……ということが物語終盤に明かされていきます。次元トンネルは、主人公の父親探し、社長の過去、ヒロインの出生、悪役側の手段と目的など、さまざまなルートで重要なポイントになっており、それらの数々の伏線が収束しつつ怒濤の勢いで大団円に向かっていく42話から49話の展開は、神がかっていました。

次元トンネルというSFが、宇宙旅行会社という基本設定の根幹でありつつ、ストーリーの柱にもなっているという点は、YATの大きな魅力のひとつになっていると思います(もしかしたら、桂さんの制服のスリットと同じくらいの魅力に)。


なお、『YAT』の世界では、宇宙船が自力でワープ航行を行うことは、燃費の問題などから次元トンネルが開発される以前の過去のものとされており、あえてそれを使うシャレコベック号は時代遅れに見られています。しかし、物語終盤に次元トンネルが使用不能になると、独力で恒星間航行ができるシャレコベック号が俄然輝き出すというのが、私はすごく好きです。やはりワープにはロマンがあります。

あと、『YAT』の終盤では、「15年前の事故」を中心に伏線が想像以上に組み上がっていたことを見せつけられたので、ついに詳細の明かされなかったノア星についても、おそらくは構想があって、ほとんど唯一の空白になっている桂さんとノア星に関するもろもろが「ノア星編」で描かれることによって『YAT』の物語は完結するのではないか……みたいな印象を持っていました。しかし、『EXTRA TOUR』掲載のスタッフ座談会によると、どうやら制作側にとってノア星というのは、竹取物語における月の設定のような感じで、具体的な構想はそれほど決まっていなかったみたいです。それだけ『YAT』がよくできていたということなのですが、この辺は少し、送り手側と受け手側に意識の差があるように感じました。

クリスタル・ヒーローの創生

超光戦士シャンゼリオン

書影

東大の特撮研究会が出した同人誌。萩野崇さん(暁役)、相澤一成さん(速水役)、東風平千香さん(エリ役)、白倉伸一郎さん(プロデューサー)に、放送終了の半年後くらいにインタビューした内容が掲載されています。『シャンゼリオンバイブル』や『シャンゼリオンという名の日々』に次いで、シャンゼリオン関連の資料としては重要なものと言えるかもしれません。

ちなみに、例の最終回について、相澤さんは「僕の解釈では、あれが現実の世界で、今までやってきたのが夢の世界でっていう。ある種バッドエンドというか」とコメント。

白倉さんによると、そもそも、闇法廷みたいな回のひとつとして、夢落ち物(まっとうなヒーローものをやって夢オチで終わる回)をやろうという案があったそうで、あと10話くらいで打ち切りと決まった際に、もう話をまとめるのは無理だと考えて、「だったら、終わらない終わり方もあるんじゃないかって話した時に、じゃあ、あれやろうかって。だから、初めやろうとした夢落ち物とはぜんぜん違うんですけど、そういう話をしていたので出てきた発想ではありますよね。『普通のヒーロー物を真面目にやっていたらこういう終わり方になるよね。でも、俺達はこういう終わり方はしないよ』って」という感じでした(最後の一文については『シャンゼリオンバイブル』での発言がもう少し詳しいです)。


あと、特に脈絡なくシャンゼリオン関連のマイ近況として。未来侵略外伝(mylist/18910661)というTRPG動画の各話タイトルが『GM! 私?』から『卓を終えて……』までシャンゼリオンネタになっているのですが、つい最近まで、その7回目の『ミスカ、参戦!』の元タイトルが『闇の騎士、出馬!』だと思い込んでいまして。よく考えたら『速水、燦然!』なんですよね。自分では『速水、燦然!』もかなり思い入れのあるエピソードのつもりだったのですが、『闇の騎士、出馬!』の脳内存在感に負けていたようで、なんかすごいショックでした。もう9話が好きだとか言えません……。

「露出少女異譚」シリーズ

オリジナル

書影

週刊少年マガジンで『えこといっしょ』や『だぶるじぇい』を連載した亜桜まる先生……に非常によく似た作風の同人作家・たまはがねさんの薄い本です。という感じでいいのでしょうか。

あの画風、あのキャラクター、あの雰囲気ほとんどそのままで女の子がエロいことをしますので、特にローティーンで『だぶるじぇい』に触れた世代の方がこの本を見たらたまらんのではないかと思います。


なお、このシリーズは出自としては、valssuさんの『露出少女遊戯』のスピンオフ的な位置付けになります。私的な印象だけで恐縮ですが、『露出少女遊戯』あたりから露出ものエロ同人の盛り上がりが増している気がしており、C83では露出系サークルを固めた露出島が形成される配置も試みられたのですが、特に日本ダンディさんとサークル4Hさんが並んでいるあたりに、幼女が挟まれたら死ぬレベルの血栓ができてしまって、それ以来コミケでは露出島は作られていません。

(あのころはサンクリの露出少女遊戯・露出少女異譚・露出少女学習帳が固まるようなアレもあって、コミケでもついに満を持しての露出島形成という気はしたのですが……。日本ダンディさんを完全な島中に置いた隣に、不意打ちのように本の新刊を出してきたサークル4Hさんというコンボが厳しかった印象ですが、一度やってみてあれだけの混雑になると、また状況が変わるまでは、露出島を再びというのは難しそうでしょうか)

モエりんのこと

テニスの王子様

書影

『テニスの王子様』には、『SWEAT&TEARS2』『RUSH&DREAM!』といった乙女ゲーが存在します。

プレイヤーは、青学の1年女子・赤月巴(モエりん)となって、テニプリの人気キャラたちと親しくなっていきます。

モエりん

なお、薄い本のモエりんが愛くるしいタヌキ顔でメチャ可愛かったりするのでときどき忘れそうになりますが、本物のモエりんはちょっと爬虫類入った許斐フェイスです。

(愛くるしいモエりんのイメージは、許斐的な立ち絵ではなく、試合シーンのデフォルメキャラの影響が大きいです)

さて、『RUSH&DREAM!』では、エンディングのある攻略対象は28名。跡部・手塚・不二といったあたりはもちろん、壇太一や氷帝の榊先生まで攻略可能です(榊先生は氷帝を1人以上攻略&友情ポイントを100以上累積した状態で朝焼けのラリーイベントを見ると攻略可能になる隠しキャラ)。

ただ、やはり攻略対象が28人では足りなくて、柳や日吉など攻略できないキャラも多く、また、発売時期的に比嘉や四天宝寺のキャラはそもそも未登場でした。

しかし、それから10年以上モエりんの薄い本は描かれ続けます。ゲームの新作も出ていないのに、幸村・柳・柳生・日吉・剣太郎・バネさん・木手・財前・千歳・金太郎などなど、攻略できなかったテニス戦士たちを落とし続け、新たな妄想イベントが描かれていくモエりんマジ乙女ゲー主人公の鑑。

プレステ的に不可能だった攻略後のエッチシーンもかなり補完されています。

個人的にはモエりんと金太郎のカップリングとかすごい好きです(甘えながらガン攻めのケモノ入ったショタな金ちゃんとのお姉ちゃん的な関係とか)。

桜乃ちゃんのこと

テニスの王子様

書影

当サイトの2006年の桜乃ちゃんの記事で書いたように、『テニスの王子様』の本編では、桜乃ちゃんの出番は異常に少ないです(連載3年目以降は、本当に数えるほどのコマ数しか出てきません)。

言葉の定義によっては、ヒロインというよりもモブキャラにカテゴライズされかねない勢いで、20.5巻で明かされたリョーマの好みのタイプはポニーテールの似合う子という設定も、リョーマが竜崎監督に惚れている伏線だったらどうしようとすら思いました。

とはいえ、やはり私の中では『テニスの王子様』のメインヒロインといえば、モエりんと桜乃ちゃんです。桜乃ちゃんは原作では常時行方不明だったので、桜乃ちゃんの成分は主に薄い本で補給しておりました。

なお、男女のカップリングのことを「ノーマルカップリング」といいますが、通常、自由な創作の場になると男×男を描く女性が非常に多く、男×女はマイノリティになります(テニプリや黒子では、ノーマルカップリングは全体の1割以下の少数派です)。人数比だけでいうとノーマルカップリングの方がアブノーマルなわけですから、あえてそれを描く層にはカワイイ女の子を描くのが大好きという方も多くて、つまりノーマルカップリング本に出てくる女の子はだいたいすごくカワイイわけで、要するに薄い本の桜乃ちゃんはかわいいです。

君はともだち。

テニスの王子様

書影

コミケの会場では、意外と歩きません。一度、歩数計を使ってみたことがあるのですが、10時から16時の約6時間で、1万2000歩ほどでした。普通のウォーキングなら90分程度の歩数です。

島中をチェックしながらチョコチョコと進む感じなので、立ちっぱなしで足が疲れる気はしますが、実際、距離としては歩いてないのですね。

と、何の話かというと、この本を買った04年の夏コミでは、テニスの王子様がホールの半分を占めていました。

配置図

この日の私は6時間かけてこのゾーンをひとめぐりしただけで、おおざっぱに考えると、90メートル未満の列を35ほど回ったとして、歩行距離は3キロ程度(時速500メートル)みたいな感じになります。(実際には、優先する学校やカップリング、昼前と昼過ぎの違いなど、そこまで単純ではありませんが)

ともあれ、2000以上のサークルから探すと、やはり特別お気に入りな本も出てくるわけで、私にとって、この本がそれになります。

なぜ気に入っているのかとかは理屈じゃないのでうまく説明できませんが、とにかく、この日、何千冊もの薄い本の中から厳選して買った中で一番のお気に入りなのだというデータコミケで語ってみました。プピーナ。

ウチらめっちゃ盛りカワキュート!

テニスの王子様

書影

前項と同じサークルさんの本で(←すごく気に入ってる)、こちらは四天宝寺のみんながプリクラを撮るだけで29ページの漫画になっております。

本来はありえない男9人でプリクラというシチュエーションを、無理なく成立させてしまうオネエ系の小春さんの存在は本当にすごいです。

そして、タッチペンでソフトクリームを描き始める金太郎に、白石があわてて「金ちゃんもう中学生やろそれはアカンで!!」「今はただのソフトクリームでもな 絶対にそのうち『う○こ』になる!! オレには見えるで」みたいな、こういう、みんなで仲良くワイワイやってる本がすごい好きです(四天宝寺はみんな仲良しなのが良いですね)。

あと、副部長の小石川さんがちゃんとみんなといっしょにフレームにおさまっているのが、なんかうれしいです(この本の中でも、やったことといえばお金出しただけですごい影薄いですけど)。

TIMELESS

タイムウォーカー零

書影

『タイムウォーカー零』は、1991年に週刊少年ジャンプに連載して、22週で終了した漫画です。

そして、連載当時は「まだ義務教育受けてました」という方が、大人になってから『タイムウォーカー零』本を作り始めたというのがこの薄い本のシリーズで、書影のものは2006年の夏コミの新刊になります。

特にホモとかでもない「通常進行時の『タイムウォーカー零』の1話分っぽいエピソードを15ページの漫画で描く」という、地味に常軌を逸したことをやっており、色々な意味でタイムウォーカーしています。

それにしても『タイムウォーカー零』の薄い本とは実に素晴らしく、こういった本があることはうれしいです。

ゆ~ちゅ~ぶ

Aチャンネル

書影

竹下けんじろう先生は、『釣り屋ナガレ』『レンアイガク』など、多数の代表作がある漫画家さんです。

個人的には特に『かるた』と『スポ×ちゃん!』が好きで、そういえば『かるた』について某誌のコラムで触れたときの挿し絵(下の画像)が、なぜか編集さんにはすごく好評でした。たぶん変態だったのだと思います。

画像

『スポ×ちゃん!』については、やはり先生のブログの終了時のエントリが印象に残るところです(「週刊少年誌の漫画の成否は、現在驚くほど早く判ります。1話目のアンケートの結果どころか、1話目の発売日のネットでの反応を見れば、その漫画が売れるか売れないか、ほぼ判ってしまう。月刊誌などでは連載開始から1年後に売れ出したということもありえますが、週刊少年誌ではたった1日で成否が下されます。なので『スポ×ちゃん!』も1話目の反応で、長くは描かせてもらえないことは判っていました」といったお話も貴重です)。

ともあれ、このAチャンネル本では、トオルンが眠っているるんちゃんのオデコにジャムを垂らして一心不乱にペロペロしつつ「るんちゃんるんちゃんるんちゃんるんちゃんるんちゃん」とハアハアする話が私は大好きです。

あと、フリートークのところで「自分の描いてる漫画に自分で興奮したりしないの?」という件について、「私は常にガッチンガッチンで描いています!」と言い切る竹下先生がカッコいいです。

ミリオンシャンペンおめでた!!

ミリオンシャンテンさだめだ!!

書影

(もずく→)等々力→さだめだ→日暮と移っていった北半球覇子さん。

あんまりといえばあんまりな移ろい方だったわけですが、それを華麗に補完するのがこの薄い本です。

この本では、等々力と覇子はツンデレカップルが意地の張り合いで離れたもので、覇子が本当に好きなのは等々力という思想で『さだめだ』の物語を再解釈しています。

具体的には、最終回の喫茶店の場面では結局、覇子と日暮は付き合わず、その後で等々力と会って……という内容になります。原作ラストの学生選手権の「今年も俺達だ」で覇子が本命大学側にいるのは日暮と付き合っているからではなく、等々力とヨリを戻したからという脳内補正が、あまりにも美しくキマっていることに感動しました。

この本の北半球覇子さんは異様にかわいいです。

なお、この本は2本立てで、鬼畜な番寺さんに暴力的にガンガン犯される等々力も実にしっくりきます。

美少女戦士の秘密

美少女戦士セーラームーン

書影

少年ガンガンに『輝竜戦鬼ナーガス』などを連載していた増田晴彦先生は、寄生虫(よりうむし)という名義でエロ漫画も描いておられます(公式サイト)。

さて、昔、「少年ゆういちろう」というサークルさんがあって、国天カズマさんや水無月愛勇さんが描いていたのですが、そこに増田晴彦先生も参加して、セラムンのエロパロを描いておられました。

ということで、その辺りの作品は初恋はディーナさんだった世代の方にオススメなのですが、増田晴彦先生の描いた『少年ゆういちろう』は何冊もあって、中古市場にも比較的多く出回っているとはいえ、いまから集めようとすると、(たぶん)ちょっと苦労しそうなのがネックでした。

しかし、なんと2011年になって、『少年ゆういちろう』掲載の増田晴彦作品を集めた総集編が刊行されたのです。

時期的には、『ナーガス』の連載中を含むころになり(93~95年ごろ)、レイちゃんがファイヤーソウルを撃つシーンに軽くサラマンドラバーン入ってるなど、基本的に原作に似せようとしていますけど『ナーガス』とかの面影もかなりあって、特に『少年ガンガン』の創刊時にローティーンくらいだった世代の方にはすごく良いのではないかと思います。

マグネティックドリーム

ウイングマン

書影

80年代前半に週刊少年ジャンプに連載していた『ウイングマン』の人気は根強く、特にマグネットプラス戦とスノープラス戦の二大エロバトルについては、うっかりすると、きのこたけのこ並みの論争になってしまうことがあるほどです(コウモリプラス戦でイエローを誘惑するピンクとかもエロいですよ?)。

そんな感じで、いまでも薄い本の新刊が作られることがある『ウイングマン』ですが、ROUND-HOUSEさんが昨年の夏コミで出したマグネットプラス本は、初恋はあおいさんだった世代の方に特にオススメ。とらのあなの通販ページのサークルコメントには「『アオイのおっぱいをおもいっきり触りたいッ!』 そんな断末魔の叫びを残した変態エロ怪人【マグネットプラス】の夢を叶えてみました」とあるように、あの衣装を着たむちむちのあおいさんにマグネットプラスさんがやりたい放題で実に素晴らしいです。

ウイングガールズとかセイギピンクとかドクターヴィムの衣装のデザインはいま見ても本当にいいと思います。

ジャンプ系エロの補完漫画とか

つきあってよ!五月ちゃん/アウターゾーン/BASTARD!!

書影

書影

書影

前項でウイングマンの話をしたのですが、そのように「子供のころに興奮した少年漫画のエロシーンを大人になってから補完する系」の同人誌は良いものです。

たとえば、『つきあってよ! 五月ちゃん』という漫画は、自分を倒した男と付き合うと公言している空手少女のお話だったのですが、これもROUND-HOUSEさんが、中年のハゲ親父に倒されてしまった五月ちゃんをねっぷり濃密に描く本を出しています。

それから、『アウターゾーン』の超能力をエロに悪用している少年の話でミザリーが服をビリビリにされた先の展開とか、『BASTARD!!』のヨーコさんがスライムにビクンビクンさせられるシーンにプラスアルファとか(バスタードの場合は作者本人の同人でやっているような気もしますが)、とにかくこういうのはもっと増えるといいのだ。

サムライBOYS

BASTARD!!

書影

スライムといえば、基本的には『ソーサリー』のカーレの下水道にいるような厄介なモンスターのイメージなのですが、わが国のスライム観は、『ドラクエ』の鳥山明デザインによるかわいい雑魚モンスターと、『BASTARD!!』でヨーコさんの服を溶かすエロモンスターに影響されているところが大きいです。

特に『BASTARD!!』のスライムの影響は多方面におよび、この本でも、ヨーコさんをマカパイン(魔戦将軍の糸を使う奴)に置き換えたマカパインスライムぜめがあり、「みえるぞ~みえてしまうぞ~」とマカパイン相手に大喜びのガラ様とか、このネタがなんかすごく好きでしたハイ。

なお、この本は『BASTARD!!』が季刊に移ってイケメン侍軍団が出てきて少ししたころに、当時星矢中心で活動していたサークルさんが出したもので、フリートークで「最近はすっかり驚くモブ達と化してしまった侍ですが…」と嘆いておられますが、その後の侍全滅展開とかを思うと、このころはまだ平和でした。

黒い兄弟

ロミオの青い空

書影

これは『ロミオ』放送当時のコピー誌で、ちょうどこの本を作っている最中にアルフレドが死んだため、フリートークが軽く阿鼻叫喚になっています。

(当時、アニメではアンジェレッタが生き残ったことなどから、アルフレドの生存はありえると考えられていました。実際、アルフレドの生死はともかく、アニメ終盤のストーリーが原作と別物だったことは確かです)

この本では、ロミオやニキータを天然でタラしこむアルフレドの姿に嫉妬したビアンカが「お兄ちゃんの両刀使いっっ!!」と叫んでダッシュするところがメチャかわいくて好きでした(本編で兄妹の再会からアルフレドが死ぬまでが短かったため、兄妹イチャイチャ分を同人から補給したかった私の中の何かに盛大にツボったらしいです)。

なお、このアニメのニキータというキャラは女です。ここでニキータという人名が可愛い少女と結びついたため、『ロミオ』以前の人間は奇天烈名前表のニキータを特に奇天烈に感じなかったりします(もちろん意味はわかるのですが)。

ちなみに、ニキータの声優は石津彩お姉さん(13年前のちゆニュース参照)でした。

桃色の汗は夏の匂い etc

輪るピングドラム

書影

書影

このサークルさんは、ピンドラの放送以来、晶馬くんと苹果ちゃんを中心にピンドラ本を大量に出し続けています。

たとえば、『桃色の汗は夏の匂い』の内容は、「晶馬くんがオナニーしてるとこを見たいんだけど」とゴリ押しされて結局断れず、ガン見されながらしごくことになる晶馬くん。

「勃たない……」

「がんばって晶馬くんのしょうまくん!!」

……という感じで、苹果ちゃんが幸せそうでなりよりです。

私はノーマルカップリングではどちらといえば非エロの方が好きなのですが、ここの晶馬くんと苹果ちゃんだと、どちらかといえばエロ本の方がお気に入り度が高いような気がします。ふしぎ。

エイラ「ツンツンメガネにチューしてデレデレメガネにしたいと思う」

ストライクウィッチーズ

書影

ここにあまり個人的な嗜好を書くのも何ですが、女の子や男の子がチューするシーンが好きです。

この本は、タイトル通りにエイラがペリーヌを組み敷いてキスするお話で、私は大変気に入っております。

ちゅっちゅしながら、

エイラ(どこまでが怒らないラインだろー…)

ペリーヌ(長いですわ長いですわっ)

というくだりが、はじめてのチュウという感じで非常に良いと思います。

意外と長くチューが続いて困惑してるけど突き放すこともできなくて結局されるがままになってるペリーヌさんかわいい。

サークル:オレムハX

書影

私の場合、男性向けエロについては特殊なシチュが入った本に偏りがちなのですが、このサークルさんについては、合意エッチの本もよく買っています。

動機の言語化はあまり好きではないのですが、しかし案外、いややはりというべきか、自分を掴むカギはそこにあるか(クロロ団長のモノマネ)ということで理由らしきものを挙げてみると、こういう絵柄が好み、ジャンル選択が好み、ノリが好み……という感じです(「こういう絵柄」とか「ノリ」とか全然言語化できてないですね)。

それから、私は女の子の下着姿が好きなのですが(脱いだ下着はどうでもよくて下着姿が好き)、一般には下着姿よりも全裸の方が需要があり、年齢制限のある商品ジャンルならばまだしも、エロ同人のように自由にできる環境では下着など数コマで脱げているのが普通です。

その点、オレムハXさんの本は、パンツをちゃんと履いた状態、ブラをちゃんと付けた状態(乳首が出ない状態)のコマが普通よりも多めなのが良いです。

(ブラを取ったあとのおっぱいの描写も多めですが、それはそれで私得です)

(なお、ピングドラムのりんごちゃんの本では「トリプルレースは好きくないんで描くのよしちゃった!」とのことで、私もトリプルレースはあまり好きくないんで良いと思います)

マドカズカン/アコバコ/柿崎ミサイルの異常な女如情

魔法先生ネギま!

書影

書影

書影

というわけで、オレムハXさんのネギま本三部作。

釘宮円・和泉亜子・柿崎美砂という、でこぴんロケット好き歓喜のすばらしい人選です。亜子はまだしも、チア部のピンの本は希少です(桜子についても、いちおうサイトに一枚絵とかは描かれています)。

ちなみに内容は、円がセルピコ先生に襲われる話、柿崎さんがコタローくんを襲う話、亜子がクウネルサンダースさんに痴漢される話という感じなのですが、亜子の痴漢話は1コマ目から「アナルってポコニャンとか似合いそうだよね」というセリフから始まります。そんな人生。

陽ノ下ノ光

ときめきメモリアル2

書影

陸上部のみんなに「やらせてください! ……とまでは言いませんので手コキだけでも」と拝み倒された光ちゃんが、今回だけだよと言いつつなんだかんだノリノリで色々やってくれる的なアレです。

私がこの本を気に入っている理由をここに書いて読んでいただくことにほとんど意味は見いだせないのですが、このサークルさんにしては珍しくキスシーンもあるし、下着のデザインとか好みだし、2012年10月にときメモ2の新刊とか嬉しいし、そのあたりがたまたま私のハートにときめきLOVEという感じです。

超プリズム大砲

プリティーリズム・オーロラドリーム

書影

次項で少し詳しく触れますが、『プリティーリズム・オーロラドリーム』は、薄い本のジャンルとしてはややマイナーでした。それでも、それなりに多くの薄い本が作られたのですが、MARs&かなめちゃんの人気が高く、せれのんは不遇でした。

という感じで、存在すること自体がギャラクティカ貴重な、かのんさんとヒビキの兄妹エロ漫画です。あと、とりあえず食べ物を与えるとおとなしくなるりずむちゃんもプリティーりずむです。

なお、このときのオレムハXさんのサイトでは、「自分としてはけしてあえてマイナーなジャンルを選んだというわけではなくて あいらちゃんやりずむちゃんやみおん様の本はいっぱいあるだろうから ここはかのんさんでいくのもいいかもしれんな! くらいの心意気だった」とのことで、確かに、作品の魅力からすれば、オーロラドリームの二次創作は不当に少なすぎるとは私も思います。

教科書には載らないプリリズの薄い本の歴史

プリティーリズムシリーズ

書影

プリティーリズムのアニメは、1年目『オーロラドリーム』、2年目『ディアマイフューチャー』、3年目『レインボーライブ』と、主役を変えながら続いています。

『オーロラドリーム』は2011年4月にスタートしており、その年の冬コミには、前項のオレムハXさんの本をはじめ、 MMM37番地さん、安全第一さん、Kaoriの日曜日さんといったサークルさんが薄い本を出しています。

ただ、このときのオレムハXさんのサイトに「ほんとプリティーリズム本は少なかったらしいですね 何故だ」とあるように、一般的な認識として、プリリズ本は少なかったです。

この日に出たプリリズ本を見ても、ふらいぱん大魔王さんの本の中には「それにしてもみんな本編見てないっぽいんですが」との記述があり、くおん堂さんの本の中には、プリリズ本を描くことを利根川に命じられたカイジが「俺はこの前の同人イベントでプリティーリズムの本は一冊も見かけていない。人気が無いのは明白!」とキレるネタすらあります(※ただし、ぷにケ24でパンダコアラ社さんが出した本など、これ以前の同人イベントでもプリリズ本は絶無ではありません)。

なお、この日の私の日記にも、「プリリズ本は思ったより多かった。ただ、百合中心に考えていたので、チンコでレッスンする系の本が多いのは意外だった」という感想があり、プリリズ本なら5冊も見かければ多いという認識だったようです。


さて、2年目の『ディアマイフューチャー』(2012年4月スタート)は、1年目よりも不評でした。

2年目の開始から半年が経った2012年秋のプリリズのオンリーイベントでも、参加した10サークルのうち、8サークルは放送中の『ディアマイフューチャー』ではなく、『オーロラドリーム』のキャラをサークルカットにしています。


しかし、3年目の『レインボーライブ』(2013年4月スタート)では、かなり状況が変わりました。

数字的にいうと、2012年秋・2013年春・2013年秋と、プリリズのオンリーイベントは常に参加10サークルだったのですが、2014年春に、突然29サークルに増えたのです。

しかも、それまでサークルカットの過半数は『オーロラドリーム』に占められていたのが、今回、29サークルのうち26サークルは『レインボーライブ』です。

(その辺の「理由」を後付けするのは不得手ですが、2クール目に盛り上がりのピークが来たこと、キャラデザが今風になったこと、べる様のプリズムダイブやホモ様の絶対アイドル☆愛・N・Gなどの受け入れられやすい大ネタがあったこと、2012年10月に始まった同系統の『アイカツ』が盛り上がって「アイカツが好きならプリリズも面白いよ」といった布教がしやすくなったこと……とかはあるかもしれません。特に『アイカツ』については、アイカツおじさんに対応する語としてプリリズヤクザが認知されるなど、色々と影響が大きいです)

The World of Prism

プリティーリズム・レインボーライブ

書影

『オーロラドリーム』の冬コミからずっとプリリズの同人活動を続けてきたMMM37番地さんが、2013年の夏、合同誌の原稿募集を広く呼びかけました。

当時、『レインボーライブ』のストーリーが盛り上がってきて、「Pixiv等の二次創作サイトでもジワジワと投稿が増えてきている」時期でした。そこで、かねてよりプリリズの二次創作を盛り上げていきたいと考えていたMMM37番地さんは、個人誌よりは気楽に参加しやすい合同誌の企画を立てたのだそうです。

編集後記によると、「元々は身内+αの20人程度を想定していました」とのことでしたが、『レインボーライブ』の人気は万人の想像を超えており、最終的に参加者77人という大企画になります。あえて厚さだけで表現するなら、ソードワールド完全版よりも分厚いです。

書影

というわけで、280ページを超える超大規模な合同誌。『レインボーライブ』の想定外の盛り上がりが形になった1冊ということで、なんかすごいです。作品の盛り上がりによって「薄い本が厚くなる」ということが具現化した例としても、これほど極端なものは珍しいです。

無限ファックエターナル

プリティーリズム・ディアマイフューチャー

書影

2013年6月のサンクリでは、ちょっと驚きました。というのも、プリティーリズムの本に列ができていたからです。

しかも、『オーロラドリーム』ならまだしも、ただでさえ不人気なのに放送が終了して旬も過ぎた『ディアマイフューチャー』の本に、人が集まっています(『レインボーライブ』の盛り上がりはもう少し後の話で、当時の私の感覚では、プリリズでサンクリの島中に列ができるというのは考えにくい状況でした)。

すわ何事かと思いましたが、見ると、『デビルマンG』の高遠るい先生の本でした。しかも、ゲストで『カオシックルーン』の山本賢治先生まで寄稿されています。

高遠るい先生曰く、「ディアマイフューチャーが好き過ぎて作ってしまいました。同人誌は2004年のぴちぴちピッチ以来です「こんなにヘンで、こんなに熱い作品がこの一年間あったんだ! という喜びをどうしても形に残したくて、まあ結局、こうして、エロマンガを描いたわけなのでした」

山本賢治先生曰く、「この本はたかとうるいという男の愛の結晶であると共に 彼の魂の叫びを凝集した物です 彼の激しい愛を感じ取って 今一度DMFという奇跡を皆様の胸に刻みつけられれば幸いです」とのことで、中身はほとんど漫画で70ページを超える、気合いの入った本です。

(なお、高遠先生のフリートークでは、「構成の妙で言えば、ビンス・マクマホンJr.まんまな欽太郎が登場して初めて、みあの『いちばーん!』はホーガンだったのか、と気づかされる伏線がロングパス過ぎてスゴイ! ああホントに好きなところを挙げていけばキリがないのです」といったことが熱く語られていて、これだけでも価値がある本です)

(まったくの余談ですが、私が好きな欽太郎関係の伏線といえば、司会者とか黒幕とかの声が千葉繁なのが単なる千葉一族だと見せかけておいて実は全員同一人物というネタで、普通なら声優で正体バレバレのところ、千葉繁だと伏線なのか声優の使い回しなのか分からないという、大きなお友達をターゲットにしたこうどなひっかけだったのでした(被害妄想))

そんなこんなで、たぶんこの世に数えるほどしか存在しない、ピュリティが満載のエロ同人です(しかもソミンちゃん大優遇)。個人的には、「な~にが幸せおすそわけ♪ だっ」と怒ったファンにりずむちゃんが輪姦されるシーンがあるのも、すごくうれしいです(そういうのが読みたかった)。

それから、ゲストの山本賢治先生は、「ディアマイフューチャー本が絶滅の危機だそうです。誰かが立ち上がらなければDMFは皆の記憶から永久に忘れ去られてしまいます。そう説得されて僕も愛するDMFの原稿を描く事にしました」ということで、みあちゃんがリョウガのようなマジキチスマイルをして、キラメキフューチャースターでポニーのアナルにフィストファックする漫画を描いており、もしもプリリズにまったく興味がなかったとしても山本賢治先生のファンなら必見の、かなりキてる逸品です。

そんなこんなで、ディアマイフューチャーも好きなのに周りの評判が悪くて……という方がこの本をご覧になると感動すると思います。

グレイトフムシンフォニア

プリティーリズム・ディアマイフューチャー

書影

シリーズ全体の始祖としてカリスマ的な人気を誇る『オーロラドリーム』と、3年目にして最も盛り上がった『レインボーライブ』に挟まれている『ディアマイフューチャー』に対する世間一般の認識は、あえてたとえるなら、『おジャ魔女どれみ』と『ふたりはプリキュア』に挟まれた『明日のナージャ』みたいな感じかもしれません。

そんなこんなで、絶滅の危機とも言われている『ディアマイフューチャー』本ですが、『ディアマイフューチャー』の足コキ本、それも幼女時代の社長攻めの欽太郎受けといったマニアックなものが、足コキ中心のサークルであるAFJさんのおかげでこの世に存在できております。

(なお、この項目の表題は、ディアマイフューチャー的な意味でコピー誌の『グレイトフムシンフォニア』の方にしているのですが、内容的にはオフセの『1000%コキしてみたい』の方がオススメかもしれません。「ココロ、充電!」と言いながら玉蹴りするりずむちゃんの笑顔とかがステキです)

恋愛エクスプロージョン etc

プリティーリズム・ディアマイフューチャー

書影

書影

書影

引き続き、DMF特集。プリズミーのれいなちゃんの本……というか、いつれい本です。

れいなちゃんは、22話のあいらといっちゃんのイチャイチャ姉弟デートをストーキングしきったあとの「ぽぺー」とか、30話の「コケー」とか、いっちゃんが絡んだときの壊れ方が好きです。がんばれいな!

ところで、いっちゃんは良いポジションにいる男で、あいらとのおねショタ、うるえるとの兄妹近親、ヨンファとのガチホモもイイと思います。個人的には、みあいつもかなりアリです(15話でみあちゃんが普通に男を誘うのはビビりました。「お礼にこれからドキワクなこと教えてあげる」とか、自然に名前呼びとか、あんなウザい男の言葉でも素直に褒めるとか、みあちゃんはあの回だけ魔性の女ですよ恐ろしい)。

ていうか、姉はトップアイドルで世話の焼けるドジっ娘おねえちゃん、妹は美少女双子で、イケメンのホモに会えば一目惚れされて、スマポを拾えば持ち主は現役JCアイドルで届けに行くとデートに誘われるいっちゃんはエロゲの主人公ですか。いっちゃんが本気になればプリズミーピュリティせれのん社長あたりは全員食える攻略できるんじゃないかと思います。

そんなこんなで、だれに寝取られたられいなちゃんのダメージがデカいかとか考えるのも楽しいです。がんばれいな!

MemoPero

プリティーリズム・ディアマイフューチャー

書影

(元)プリズミーのあやみちゃんの薄い本です。プリズミーでは最年少のあやみちゃん(本人は2001年12月生まれで、2001年2月の「ちゆ12歳」開設時には未誕生)ですが、表紙のようにむっちむちのエロボディに描かれており、「あやみさん10年後。。。ぜったいおっきいおっぱいでえっちなお姉さんになってると思います。。。」とのことでした。なるほど、メモメモです。

フリートークの「三期にも山田さん出て欲しいな…」という件は、いちおう叶ったのですよね(田中です)。

なお、この本の半分はかなめちゃんパートになっており、手を縛られたかなめちゃんがバナナを食べる話は私のツボです。


と、みあ・れいな・あやみと来て、かりんちゃんが表紙の本も並べたいところですが、それは持っていなくてギャラクティカごめん(かりんちゃんといえば、実写パートのソロCD争奪戦で、ドキワクもなにもないダントツトップを独走したガチっぷりでしたが、かりんちゃんソロの薄い本は、たぶん見かけた記憶がないような気がします)。

MarchenRose(メルヒェンローズ)

プリティーリズム・レインボーライブ

書影

2013年9月22日のプリリズオンリーの新刊です。タイミングとしては9月14日がプリズムダイブで、9月21日がべる様がバイオリンを出して引き。9月28日のアバンが夢幻プリズムフェニックスという感じで、べる様フィーバーの真っ最中となるオンリーでした。

なので、本が作られた時期としてはべる様が白くなる前ということになり、「※この話はべるさん浄化後妄想です」という但し書きが付いています。

内容はべるおとイチャイチャ本で、おとはちゃんがべる様にたくさんキスマークを付けてもらってメルヘンという感じです。

私はキスフェチなのでそういうのがすごく好きなのですが、ちょうどこの本が出た次に放送された本編で、べる様が「おと、愛してる」とおとはちゃんを抱いてちゅっちゅするという、私の中で何が本編で何が薄い本なのか境界がよくわからなくなってくる事態になり、当時は、そのままべる様がキス魔キャラになることを期待したものでした。

あと、ゲスト原稿のべる様の生理周期を完璧に把握して世話を焼こうとするおとはちゃんネタもすごくメルヘンだと思います。

あいらちゃんに抜いて貰う本

プリティーリズム・オーロラドリーム

書影

【※この項の文章は特に主観で歪んでおり、作品の批評としては色々とアレです(長いので読み飛ばし推奨)】


『オーロラドリーム』の物語は、もしもりずむちゃんが主人公でも成立したでしょう。

「プリティーリズム」の「りずむ」の名を冠する、アーケード版の初代主人公。2歳のときに失踪した母親を探すため、母親と同じプリズムスターを目指し、かつて母親が飛んだ伝説のジャンプ「オーロラライジング」を自分が飛ぶことで母親が帰ってくると信じて努力する少女。

最後の大会では、ついにオーロラライジングの完成形「オーロラライジング・ファイナル」を飛び、家族を取り戻して大団円を迎えます。

りずむちゃんの物語は、目的である母親探しと手段であるプリズムショーが、キーである「オーロラライジング」を介して綺麗につながる美しい物語でした。


『オーロラドリーム』の物語は、もしもみおん様が主人公でも成立したでしょう。

若くして同世代のカリスマ的な地位にあり、少々醒めたところのある少女が、未熟だけど輝いている友人たちに出会って変わっていき(中略)、最後の大会では、ファイナリスト4人のうち3人がオーロラライジング使いという状況で、ただひとり、自分だけのオリジナルジャンプで優勝を目指します。

そして、みおん様以外の登場人物全員が捕らわれていたオーロラライジングの呪縛を超える「エターナル・ビッグバン」は、13年間停滞していたプリズムショーの世界を破壊して、新しい未来を切り開くジャンプ。その新世代のトップに駆けだして「私、生まれたっ」「ビューティフル・ワールド」と、この世に生まれてきた喜びを露わにするみおん様の姿でそのまま終わったとしても、素晴らしい物語だったでしょう。


『オーロラドリーム』の実際の主人公は、あいらちゃんでした。

本来ならばりずむちゃんが主人公でありそうなところ、もしかしたら、商品展開的な事情で決定した主人公だったのかもしれません。

あいらちゃんは幸せな家庭で育ち、りずむちゃんが母親を欲するような、埋めるべき欠落はありません。

あいらちゃんは競争が苦手なやさしい性格で、みおん様のように高みを目指すタイプでもありません。

もちろん、サマークイーンカップの敗退などでそれなりの動機付けは存在するのですが、あいらちゃんは誘われるままプリズムショーの世界に入って、半ば友達に付き合うような形でプリズムショーと関わっていく感じになります。

作劇マニアの視聴者ならば、あいらちゃんの主人公としての動機付けの弱さを欠点と指摘するかもしれません。

最後の大会でも、みおん様が一途に高みを目指し、りずむちゃんがすべてを賭けてオーロラライジングを飛ぼうとする中、あいらちゃんには、それほど強いモチベーションはありませんでした。

あいらちゃんの動機になったのは、所属する芸能プロの社長の涙です。

アットホームな会社ではありますが、あいらちゃんと社長のあいだにはそれほど深いエピソードはなく、本来、あいらちゃんにとって、社長に感情移入するような理由は乏しいです。それでも、過去の後悔から「私のためにオーロラライジングを飛んでほしい」と泣いてすがってくる社長を、あいらちゃんはやさしく抱きしめて、社長のためにオーロラライジングに挑戦することを決意します。

そして迎えた最後の大会。関西のライバル、昨年の優勝者、ラスボス候補といった面々が消えていき、作中で圧倒的に強キャラである主役3人組だけの頂上決戦となります。

この対決はすさまじく、「りずむちゃんのオーロラライジングすげえ! もうこれを超える演出は無理なんじゃないの?」「みおん様のエターナルビッグバンはもっとすげえ! もうこれを超える演出は無理なんじゃないの?」「あいらちゃんはもっとスゲぇぇえええ!!」という感じで、2人の最高のジャンプをさらに越える「オーロラライジング・ドリーム」を飛んだあいらちゃんの優勝で幕引きとなります。

りずむちゃんは自分の家族を求めて飛び、みおん様が自分の成長を求めて飛んだとすると、あいらちゃんは自分のためではなく、社長のため、友達のため、そして応援してくれる幼女たちのために飛びました。

このときのあいらちゃんは私欲なき無私の天使であり、その結果として発現した「オーロラライジング・ドリーム」は、その会場にいる全員でオーロラライジングを飛ぶという、個人競技の根底すら覆して、ただ純粋にみんなを幸せにしようという技でした。

作中では、みおん様が満点を叩き出したのに対して、あいらちゃんはあらかじめ想定された採点基準を上回る演技をしたという評価になります。

『オーロラドリーム』の物語は、りずむちゃんやみおん様が主人公だった方が、作劇としてのまとまりは良かったかもしれません。しかし、あいらちゃんを主人公にした結果、主人公の動機付けがどうのという話を超えた、採点不能の領域に達したと私は思うのです。


と、話がずいぶん脱線しましたが、つまり何が言いたいのかというとあいらちゃんは天使なわけでして、だからこそクラスメートに土下座して懇願されたあいらちゃんがエロいことを承諾してくれるのは非常によく理解できますし、あいらちゃんらしいシチュエーションだとも思えるのです。また、この本の中であいらちゃんが着用している妙にエロいチューブトップの衣装が、社長の涙を受け止めたピュアプレミアムウェディングカップのときのステージ衣装であることも、彼女の天使性を再認識させ続けます。

ゆえに、この『あいらちゃんに抜いて貰う本』は良いのです。Q.E.D. 証明終了。

比岸の檻

プリティーリズム・レインボーライブ

書影

りずむちゃんは『ディアマイフューチャー』で、自身の結婚をファンに報告しました。

18歳の現役アイドルが、実は、1年半前から同じ事務所のイケメン男性アイドルと籍を入れていましたとカミングアウトしたのです。

視聴者の視点なら、りずむちゃんが家庭を作るのを急いだ気持ちも、それを隠したくなかった気持ちも分かるのですが、作中世界のファンの視点で、これを祝福する心境を想像すると……。

もちろん、さしこさんの不祥事後の総選挙1位など、昨今のファンは、アイドルのプライベートにはウンコしないほどの偶像性を求めてはいないと思いますが、りずむちゃんのケースは、アイドルがステージの上からウンコを投げてくるようなものではないかと。

特に、カミングアウト後に、「みんなに幸せ、おすそわけ♪」と言ってハートを飛ばし出しまくるのは、ヒネた受け止め方をすると「お前らファンの貢いだカネでイケメンと幸せになる私の幸せそうな姿を見て、あなたも幸せな気分になってね」という話に思えます。


さて、『レインボーライブ』のヒロ様が掲げる「絶対アイドル☆愛・N・G。僕はみんなのものだから」を、私は、りずむちゃんのアンチテーゼと受け止めていました(失踪した母親探しという共通点を抜きにしても)。

もちろん、プライベートのヒロ様はバイであり、普通に女の子に惚れていますし(えらく自重していますが)、男に迫るときは人格が変わるヤンデレのホモでもあります(こちらはまるで自重しませんが)。

ただ、たとえプライベートでホモ的な意味で絶望して廃人状態になっているときだとしても、ステージに立つときは絶対アイドル☆愛・N・Gのヒロ様として笑顔を振りまくプロ意識の高さが、ヒロ様にはあります。

ただ、ヒロ様は初期位置が悪役サイドというか、途中で改心する役回りであることは明らかで、放送が進行していたときは、たぶん3クール目か4クール目で絶対アイドル☆愛・N・Gは作中で否定されるのではないかと、私は思っていました(ステージに立つ本人が幸せでなければ見ている人を幸せにすることはできないとか、なんかそういうので)。

実際には、ヒロ様の改心はエーデルローズの問題が中心で、絶対アイドル☆愛・N・Gにはほぼノータッチのまま最終回を迎えたのですが、放送中の私の感覚は、そんな感じでした。

りずむちゃんの結婚カミングアウトは自己満足すぎで(私はノーマルカップリング厨なので、結婚そのものは全然問題ないですよ)、ヒロ様がステージの上で絶対アイドル☆愛・N・Gを演じていることは支持できるという気持ちだったので、ヒロ様の改心については、なんか色々と気を揉んでしまったわけです。


さて、この薄い本は、昨年10月のCITY(SPARK8)のもので、時期としては、2クール目が終わったあたりになります。

内容は、作中世界のモブの視点からヒロ様をアイドルとして見るというもので、あとがきによると、「絶対アイドルヒロ様全肯定本を作ってみました。消費する側としては、ヒロ様の主張は理に適っているというか… まだヒロとコウジがまともに言い合いとかしてないので何とも言えませんが」とのことでした(※27話放送時点のコメント)。

私が一方的にシンパシーを感じているだけということも多々ありそうですが、こういう気持ちがすごくよくわかる気がしまして、私はこの薄い本が気に入っています。

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