- [PR]
国際
【海外事件簿】伝説の大物マフィア「白狼」を逮捕・保釈 台湾
台北を拠点とするマフィア組織「竹聯幇」でかつて幹部を務め、「白狼」の異名で知られた張安楽容疑者(65)が6月29日、中国での17年間の潜伏の末に自らの意志で帰台し、指名手配していた台湾当局に恐喝などの容疑で逮捕された。1984年に米国で台湾の外省系米国人作家が竹聨幇幹部らに殺害された事件では、背後に台湾の情報当局の意向があったと暴露したことでも知られており、現在も中台両方の闇社会で隠然たる力を持つとされ、台湾メディアも注目。台北松山空港は約千人の警察官で厳戒態勢がしかれた。(台北 吉村剛史)
空港騒然「まるでVIP」
6月29日午後2時、上海から台北松山空港に「白狼」の搭乗機が到着すると、一般人を徹底的に排除する警備ぶりに、地元報道陣も「まるで英雄かVIPだ」などともらした。
竹聯幇は四海幇、天道盟とともに台湾3大マフィア組織として知られ、四海幇と同様に外省系(中国籍)が中心。張容疑者は2007年に他界した竹聯幇の初代会長、陳啓禮の元側近で、中台両岸の闇社会でその名が知られている。
台湾各紙によると、張容疑者は、ヘロイン密売で1985年、米国で逮捕され、10年間の服役後に帰台したが、企業間紛争に介入したことなどで台北地検が恐喝や組織犯罪防止条例違反、有価証券偽造容疑を追及する構えを示したことから96年に中国に逃亡し、97年、指名手配された。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]