チュアブルソフトがロケット開発・打上げ輸送サービス事業に着手!
平成26年4月1日
チュアブルソフト宇宙サービス事業部
チュアブルソフトは、ロケット開発及び打上げ輸送サービス事業に着手いたします。
これは、同事業につき民間事業者の力を活用しつつ自律的な展開が望まれるとの認識が某所で示され、今後民間事業者による独自開発が更に活発化するものと考えられることから、機を逸することなく新事業に着手し、早期の技術獲得と国際競争力獲得を目指す為のものです。
国の競争参加資格(全省庁統一資格)「物品の製造」「役務の提供」のA等級獲得に向け、本日時点での実績と今後の展望について以下の通り発表致します。
試験機の制作
まずは小規模な試験から着手します。ロケット開発のノウハウを蓄積するべく、ペットボトルロケットの制作キットを購入です。
推進原理は宇宙へ向かうロケットと同じ。
驚きの3980円で購入
これがキット一式です(デデドン
さっそく中身を確認すると思っていたより部品数が少ないですが、ノズル部分がしっかりとしています。
小学生でも保護者と一緒に組み立てられる安心設計は見習わねばなりません。
使用するペットボトルは、炭酸飲料用の1.5リットルサイズのもの。これは、打上げに際して圧縮空気を利用するので、それに負けない強度が必要だからですね。3本を組み合わせてロケットの機体としていきます。
「なぜその素材を使うのか」を理解していかなければロケット開発はできません。
OLFAのカッターが光る
切断面を美しく、自分の爪よりも滑らかに
工作時には加工精度が重要ですが、それ以上に安全が重要です。慎重に慎重に…。
初めての切断と折曲げ加工を終え、A・B・Cの3本のペットボトルはこのような状態になりました。
Bはパッキンと噴射口を差し込んだだけ。
ペットボトル部以外の部品も慎重に制作。機体を安定させる羽根は両面テープとビニールテープで補強します。
厳しい打上げ環境に耐えられるよう、手を抜くわけにはいきません。
みんな大好き両面テープ
この灰色がカッコイイ
それでは完成したパーツを組み立てます。
Aにはノーズコーンを被せて固定。なお、Aは「ダミータンク」と呼ばれ、水や圧縮空気が入ることはありません。
オレンジ色のノーズコーンが目立つ
次に、BをAに差し込みます。Bは「エンジンタンク」と呼ばれ、ここに水と圧縮空気が入ります。
ズボッ!
Cのペットボトルに羽根を取り付けて、Bの下部に差し込みます。Cは「スカート」と呼ばれ、姿勢を安定させる役割を担います。
これでチュアブルソフト宇宙開発事業部によるペットボトルロケット試験機が完成しました。
加工・組立についての貴重なデータと経験が得られ、スタッフの成長も著しいものがあります。
本体が完成!
更に打上げ設備も制作します。発射時に打上げ担当者が安全距離を保てるように、かつ確実に発射されるように、極めてシンプルな構造となっています。素晴らしい商品です。
ここにBのノズルを差し込んで…
このリモコングリップを握るとワイヤーが引かれて発射!
水道の蛇口をホースと繋ぐジョイント部分の構造に似ていますね。
ここはこのペットボトルロケットキットを開発されたメーカーさん独自の強みと思われます。
技術者の皆様の確かな技に感動します。
代表者による検品(うっとり)
試験機の打上げ
いよいよ試験機打上げの日がやってきました。周囲に広く安全距離が取れる場所を射場にします。かなり離れたところでは別のグループがちょっと変わった紙飛行機を飛ばしたり凧揚げをしたりしており、大変のどかな射場です。
前方は150m以上の余裕があります
平日の午前中ですが、お散歩中のお年寄りやお子様連れのお母様が居られまして、大変注目されております。確実に打上げを成功させねばという気合が入ります。
射場の天候は晴れ。気温は摂氏4度。風はほぼ無風ながら、時折やや強めの追い風を感じるという状況です。前方を横切る人がしばらくおられないことを確認できれば、問題なく打上げを実施できそうです。
ノーズコーンは安全の為にフニャフニャ
続いて打上げ準備です。打上げ設備を念入りに点検し、緩みやガタがないか確認します。
二重三重のチェックにより、打上げ成功の確率を限りなく100%に近づけるのです。
わずかな緩みも見逃さない
エンジンタンクに水を入れたら、自転車用の空気入れを使って空気の送り込み(ポンピング)を行います。
代表者による必死のポンピング
エンジンタンク内の圧力を高くすればするほど水が勢い良く噴射され、その反作用が推進力となる訳ですから、限界ギリギリまで加圧すれば良いようにも思えますが、以下の問題があるのでできません。
・万が一エンジンタンクが破裂すると破片で怪我をするおそれがある
・そもそも人力ではそこまで加圧できない
では高圧に耐えられるようにエンジンタンクを丈夫にすれば良いのかというと、丈夫にすればするほど重くなり、余計な推進力が必要になります。加圧のためのコンプレッサーも買わなければなりません。この類の悩みはロケット開発に必ずつきまといます。
さあ、発射準備が整いました!
【CHUABLE LAUNCH SERVICES】のロゴもバッチリ
仕様ギリギリのポンピング(30回)による試験機の打上げを以下の通り実施しました。
発射から着地までの時間はおよそ5.2秒、発射台から落下点までの距離は、代表者の歩幅で93歩でした。
この様に、試験機であるにもかかわらず大変アバウトな計測になっていることが遺憾であります。
ここは理科の知識を総動員して計算することでアバウトさを補うこととします。
発射の瞬間。噴射の威力が分かる
まず、試験機の垂直方向の初速をy(m/s)、発射から落下までの時間をt(s)、重力加速度をg(m/s^2)とすると、以下の式が成り立ちます。
yt-0.5gt^2=0
これは
y=0.5gt
と解けますから、g=9.8(m/s^2)としt=5.2(s)を代入すると
y=25.48(m/s)
となります。
次に、試験機の水平方向の初速をx(m/s)とします。
画像から見るに大体60°の仰角での発射とし、ピタゴラスの定理から
x:y=1:ルート3
となります。ルート3を1.732とすると、
x=14.71(m/s)
となります。
減速なく水平方向に14.71(m/s)で5.2(s)進むと、その距離は76.492mとなり、計算上は80m近く飛んでいることになりますね。
さて、ここで代表者の歩幅を測ってみると一歩あたり80cmでした。ということは93歩だと74.4mとなり、その誤差は2.092m(2.7%)です。歩数計算も参考値としては十分なようです。
また、最高到達高度は33.124mと計算されました。
※弊社の解析レベルが18歳未満である為、空気抵抗その他の要素は考慮しておりません。
土が露出している所に落ちるとさすがに泥だらけ
おつかれさまでした
注入する水の量や発射時の仰角を最適化することで、飛距離100m以上が十分に可能な性能です。
今後の展望
試験機の打上げでは、以下の点について課題が見つかりました。
1)計測にはしかるべき機材の用意が必要である
2)発射直後、発射台で跳ね返った水が機体後部を直撃している。
3)発射装置から離れた後の水流が強烈なので、防護設備が必要である。
4)どうやったって射点の近くに子供が寄ってくる。
今回得られたノウハウ及び担当スタッフの技術的成長を元に、更なる高みを目指します。
打上げ輸送サービス事業に届くその日まで!
小型の固体燃料ロケット…?
どこかで見たような大型の液体燃料エンジン?
シュッ
宇宙サービス事業部
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