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有名人に急増中…知っておきたい“突然死の予兆”

女性自身 3月31日(月)0時0分配信

 ある日突然、病気の治療中でもないのに、体調が急変して突然死に至る――。日本心臓財団ホームページ内では、突然死をこう定義している。

〈予期していない病死のことで、急死ともいう。発症から死亡までの時間が24時間以内という医学的定義がされている〉

 3月11日、女子レスリング55キロ級で五輪3連覇の吉田沙保里選手の父親、栄勝さん(享年61)が、三重県津市の伊勢自動車道上り線の社内で意識を失った姿で発見され、病院に運ばれたが帰らぬ人となった。原因は「くも膜下出血」。医師でジャーナリストの富家孝さんが解説する。

「くも膜下出血は、よく『突然、バットで頭を殴られたような頭痛に見舞われる』といわれています。しかし、発症するまでに“予兆”があるので、体調にわずかな異変を感じたら、早めに専門医の診断を受けましょう」

 ここ半年、吉田選手のお父さんの他に、小川陽子さん(中村獅童の母・享年73・急性心不全)、大滝詠一さん(享年・65・解離性大動脈瘤)、藤巻幸夫参議院議員(享年54。急性膵炎による出血性ショック)、安西マリアさん(享年60・心筋梗塞)らが、急死した。

それら突然死の「予兆」を、富家さんから教えてもらった。

【くも膜下出血の予兆】
「まれに「警告頭痛」と呼ばれる偏頭痛が現れることがある。このほか、頭がボーっとするなどのモヤモヤ感を覚えたり、物が二重に見えたりするなどの目の異常、めまいや吐き気をおぼえることがある。こうした症状はじきに治まるが安心するのは早い」(富家さん・以下同)

【脳梗塞の予兆】
「顔面麻痺や手や足のしびれ、ろれつが回らないなどの症状が出ても、数分〜数十分程度で消えてしまいます。短時間で症状がなくなるので、大丈夫だと思う人も多いのですが放っておくと危険」

【急性心筋梗塞の予兆】
「消化の悪いものを食べたわけでもないのに、脂汗が出るほどの『胃の痛み』に注意が必要です。みぞおちから胃の上部にかけて痛む場合、心筋梗塞を疑うべきです」

【急性心不全の予兆】
「急性心不全の兆候として胸に水がたまることで、咳とゼーゼーするような息苦しさが続きます。風邪をひいたと思い込まないことです」

【大動脈瘤破裂の予兆】
「大動脈瘤はコブが破裂するまで、ほとんどが無症状なので予兆がありません。ただし、高血圧は動脈硬化の原因になるだけでなく、血管が膨らみ、亀裂が入る要因にもなるので、高血圧の人は特に気をつけましょう。数年に1度はCTを受けることをお勧めします」

【急性膵炎の予兆】
「重篤化すると、血管から水分が血管外に流れ、循環する血液量が減少する。ショック状態と呼ばれる低血圧状態が引き起こされることで、体が極度にだるくなる」

 ネット上では医療情報があふれるが、その記述どおりに症状が出るとは限らない。素人考えで判断すると、取り返しのつかないことになる。「おかしい」と思ったら、勝手に判断しないで専門医に診てもらおう。

最終更新:3月31日(月)0時0分

女性自身

 

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