(テーマ音楽)皆さんの毎日の健康に役立てて頂きましょう。
「きょうの健康」です。
今日と明日は「抜け出そう!アルコール依存症」と題してお送り致します。
それでは早速今日お迎えしている専門家をご紹介致します。
国立病院機構久里浜医療センター院長樋口進さんです。
精神科医でアルコール依存症などの治療がご専門でございます。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願い致します。
アルコール依存症この言葉を耳にしますとお酒をたくさん召し上がる人の問題だなとまずこういうイメージですよね。
誤解の多い病気だと思います。
依存症というと意志が弱いとか社会の困り者というイメージなんですが実際は治療すれば回復できる病気なんです。
依存症というとたくさん飲まなければなれないようなイメージもありますが飲み方によっては少ない量でも依存症になる事もあります。
高齢者なんかにそういう例がよく見られます。
正しくアルコール依存症の知識を身につける事が大事ですね。
という事で今回お届けするのはこちらです。
それでは早速伺いますがまずアルコール依存症の患者の人数はどれぐらいなんですか?2003年に行われた成人に対する実態調査では…大変な数ですね。
アルコール依存症になる人の傾向ってありますか?従来は男性の中年の人という感じだったんですが最近になって女性や高齢者が増えてきまして全体の半分近くがこのような人で占められています。
お酒をよく飲む習慣がある人で「まさかアルコール依存症ではあるまい」と思ったり「ひょっとして」と疑う事があると思うんですが何か目安にできるようなものはありますか?チェックするためのスクリーニングテストがございます。
男性版と女性版とありますので使ってみましょう。
それではこちらにそのチェックシートを用意しましたがまずこちらブルーの男性版です。
最近6か月以内にこの項目に当てはまれば「はい」で当てはまらなければ「いいえ」と答えます。
「はい」「いいえ」で答えていくという事ですね。
上から項目を見ていきましょう。
「はい」「いいえ」で答えていきましょうね。
これで「はい」「いいえ」で答えましたがこれはどのように評価していくんでしょうか?まず1番のみ「いいえ」が1点です。
あとは2番から10番までは「はい」が1点です。
合計得点が正常は0点です。
それから要注意は1点から3点です。
1番のみ「いいえ」で全体の点数が1点の場合には正常というふうにします。
1番って何でしたっけ?という事は食事は規則的にはとれていないがほかの項目が全く当てはまらなければ正常と考えていい訳ですね。
一番大事なアルコール依存症の疑いが4点以上です。
こうして得点化して目安を立てるという事です。
さて男性版女性版があると教えて頂きましたので今度は女性版を見ます。
こちらです。
ピンク色ですね。
同じように上から項目を見ていきましょう。
最近6か月の間にこのような事があるかないかでお答え頂きますが…同じように「はい」「いいえ」で答えて得点化していきますがどう評価しましょうか?まず正常は0点です。
要注意は1点から2点ですが6番が「はい」で全体が1点の場合には正常と見ます。
6番は何でしたっけ?これに当てはまるがほかが全然当てはまらなければ正常でいいという事ですね。
一番大事なアルコール依存症の疑いが女性の場合は男性と違って3点以上です。
この場合はアルコール依存症の疑いがあるという事で要注意ですね。
男性版は先ほどブルーのもので見ましたし女性版は今ピンクのもので見ましたが男性版女性版と差があるのはどういう事なんですか?これは男性と女性でアルコール依存症の現れ方が違うので別々に作ってあります。
そうなんですね。
やはりそういった条件の違いがあるんですね。
こうした情報…チェックシートなんですが是非見てみたいと思われる人が大勢いらっしゃると思うんですね。
これは「きょうの健康」のホームページをご覧頂いてもチェックできますし久里浜医療センターのホームページにも載っておりますので是非参考にして下さい。
それでは今度はアルコール依存症の症状について伺います。
どういった事が代表的な症状になるんでしょうか?ここにもございますコントロールしてお酒を飲めない。
これが一番中心的な症状です。
具体的には飲む時間。
それから飲む状況。
状況?ちょっと分かりづらいですね。
例えば仕事をしている時に飲んでしまうようなそんな状況ですよね。
それから飲む量です。
コントロールができない状態が続くとどういうふうになっていくんですか?コントロールができない状態が続くと常に体にアルコールがあるような状態が続く。
つまり少量のお酒を数時間ごとに飲んでしまうような飲み方になるんです。
これを連続飲酒といいます。
通常は3日以上を連続飲酒といいますが場合によっては数か月続く事もあります。
四六時中アルコールが体の中に入っているというイメージですね。
この連続飲酒はほぼ全てのアルコール依存症の人に見られると思っていいと思います。
とても代表的な症状だと思います。
周りの人が「あの人ちょっとお酒の飲み方がおかしいんじゃないの」と気付くための何か兆候はどういう事がありますか?この連続飲酒を見てみますと…これは非常に多いです。
飲んでは寝てしまう。
起きたらまた飲んでいる。
そういう事ですね。
それから酒を小分けにして持ち歩く。
いつも携帯するという事ですか?そういう事です。
いつでも飲めるようにしている訳ですね。
仕事の合間に飲んだりする。
こういう飲み方をすると絶えずお酒の臭いがするという状況だと思います。
これに該当する人に会うと酒臭いなといつも感じてしまうんですね。
という事はこういう事を繰り返しておりますと飲む頻度ももちろん増えますし量もとにかく増えますね。
その結果何が起きてくるのか…。
常に体にアルコールがあるので脳の神経細胞が絶えずアルコールに触れている訳です。
そうすると脳の神経細胞は機能が変わってアルコールがある状態で普通に働くようになってきます。
こういう状態をちょっと難しい言葉で神経順応といいます。
アルコールがある方が正常だと感じてしまう?そうですね。
そういう状況からお酒が切れますと離脱症状というのが出てきます。
離脱症状も非常に代表的なアルコール依存症の症状だと思います。
離脱症状が出るのでそれを防ごうとまたお酒を飲んでしまうという事ですよね。
離脱症状はどんな項目がありますか?これは特に寝汗として出てきます。
それから激しい吐き気やおう吐下痢。
それからお酒を飲まないと眠れないし仮に飲んでも十分眠れないという睡眠障害。
それから小さな虫や動物が見えたりする幻覚症状に意識障害。
場合によってはてんかんの発作を起こす事もあります。
アルコール依存症になりますと周りに非常に影響が出ますよね。
このお話をお願い致します。
まず本人の健康問題がよく出てきます。
周りにいる家族それから更に広がって社会に悪い影響をする事がよく見られます。
ですからアルコール依存症の特徴的な症状を捉えてできるだけ早くに適切な対応をする事が大事だと思います。
お酒が切れない度を過ぎると健康面には悪かろうなというイメージはあるんですが具体的にどういった健康面への影響がありますか?WHOはアルコールは60以上もの病気やけがの原因になると言っています。
一番有名なのはアルコールを分解する臓器肝臓の肝機能障害。
それから飲み続けると初期は肝臓の細胞に脂肪がたまって脂肪肝という状況になります。
それから更に飲み続けると肝臓が硬くなって肝硬変になります。
それから…すい炎が長引くと慢性すい炎になるんですがそれから糖尿病になる事も随分あります。
それから食道がんのようながんですね。
それから不整脈や心不全のような心臓病ですね。
さまざまな影響が出てきますね。
更に脳にも線がありますね。
これは?脳に対する影響も大きいと思います。
これは脳のMRIの写真です。
こちらの方が19歳の健康な人でこちらの方が25歳のアルコール依存症の人です。
これを比べますと…。
19歳の方周りの白いのが頭蓋骨ですが頭蓋骨の中にびっしりと脳が詰まっていますね。
隙間がないというイメージですね。
こちらの方は頭蓋骨と脳の間に黒い隙間があります。
これ前頭葉なんですが…前の方ですね。
それから脳の中心部分側脳室といいますがこれも大きくなっている。
つまり脳が萎縮しているんです。
これは何が起こっているんですか?アルコールが脳の神経細胞を壊したりしますのでそれで体積が小さくなってきたりするんです。
こういう状態が続くと記憶障害が出てきたりします。
記憶障害は深刻ですよね。
アルコール依存症の社会面への影響は具体的にどんな事があるのかご説明頂きましょう。
まず暴言・暴力ですが家庭の中で起これば家庭内暴力それから虐待ですよね。
それから事件・事故飲酒運転ですね。
飲酒運転で検挙された人の60%がアルコール依存症の疑いがあるというデータもあるくらいで非常に密接に関係しています。
それから自殺ですが自分の置かれている状況を苦にしたり健康の問題を苦にしたりして自殺される人が非常に多いです。
社会への悪影響はこうした事がたくさん挙げられますがこの経済的な損失というのはどういう事ですか?経済的な損失というのはお酒の飲み過ぎで病気になってしまってその治療費とか労働力が下がってしまって生産性が下がる事。
それから事故とか事件とかそういうものにかかる費用ですね。
2008年のデータではこの費用が合わせて4兆1,483億円と推計されています。
今日もいろんなポイントがありました。
ではまとめです。
アルコール依存症は病気です。
治療しなければさまざまな健康問題とか家族周囲に影響を与えます。
チェックシートなどを使って早くに見つけて適切に対処していく事が大事だと思います。
チェックシートは「きょうの健康」のホームページなども是非ご活用下さい。
明日も是非ご覧下さい。
明日のお話もどうぞよろしくお願いします。
2014/03/15(土) 04:15〜04:30
NHK総合1・神戸
先どり きょうの健康「抜け出そう!アルコール依存症 どうなると依存症?」[解][字]
アルコール依存症は本人の健康だけでなく、家族、社会にも悪影響を及ぼす。依存症に陥っているかどうかの手がかりになる、男女別のチェック方法を紹介する。
詳細情報
番組内容
アルコール依存症は病気。主な症状として「飲む時間」「飲む状況」「飲む量」の3つをコントロールできなくなる。例えば3日〜数か月の間、酒を飲み続ける「連続飲酒」や、手や指の震えなどの「離脱症状」が特徴的な症状として現れる。本人の健康だけでなく、家族、社会にも悪影響を及ぼすため、症状をいち早く見極めて対処する必要がある。アルコール依存症に陥っているかどうかの手がかりになる、男女別のチェック方法を紹介。
出演者
【講師】国立病院機構久里浜医療センター 院長…樋口進,【キャスター】濱中博久
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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