午前10時の開店と同時に一斉に店内に駆け込んでくる大勢の客。
消費税増税前、最後の週末となる今日、横浜市内の百貨店は多くの買い物客で賑わっていた。
春物の衣料品やじゅうたんなど、増税の影響が大きい高額の商品なども飛ぶように売れ、こちらの百貨店では、今日一日の売上高は去年より5割以上増加すると見込んでいる。
また、都内の家具店でも…いよいよ増税前、最後の週末です。
なかなかお値段の張る家具ですがこちらでは多くの方が真剣に購入を考えています。
こちらの店では、今月中に購入した商品については、配送が4月にずれ込んだ場合、3%の増税分は店側が負担。
客数は前の年に比べ3割も増えていると言う。
一方で生活必需品を売る店でも…こちらのドラッグストアでは増税間近の今日、トイレットペーパーなどの日用品を買い込む客が多く見られました。
都内のドラッグストアでは栄養ドリンクを箱買いする人やトイレットペーパーを大量に買う人の姿が。
担当者は商品の補充に追われ、レジの前には買い物客の列ができていた。
新年度を目前に大商いに沸く週末。
一方、店側は、すぐに訪れることになる販売の落ち込みへの対策も既に始めている。
横浜タカシマヤでは夏の風物詩、浴衣売り場を早くも開設。
さらに、例年3月に開催している人気の大九州展を4月に後ろ倒しし、大北海道展と合わせて客を呼び込む狙い。
また、家具店では4月以降も人気商品については価格を据え置き売り上げの減少を食い止めたい考え。
17年ぶりの消費税増税。
店側も客側も慌ただしい雰囲気の中新年度を迎えることになりそう。
48年ぶりに自由の身になりました。
このニュース、日本だけでなく世界でも驚きを持って報じられています。
後ほどの特集でもお伝えしますが、続いては政治家とカネにまつわる気になるこのニュースです。
みんなの党の渡辺喜美代表の8億円借り入れ問題で、資金を貸した化粧品大手、ディーエイチシーの会長がJNNの取材に応じ、選挙資金として貸したもので、個人的な借り入れとする渡辺氏の主張はおかしいと反論した。
この問題は、みんなの党の渡辺代表がディーエイチシーの吉田嘉明会長から2010年の参議院選挙と2012年の衆議院選挙の直前に合わせて8億円を借り入れ5億円あまりが返済されず借り入れとして残っているもの。
渡辺氏は、選挙資金や政治資金ではなく個人として借りたものとしているが、ディーエイチシーの吉田会長は、今日、JNNの取材に対し、渡辺氏の要請を受け、選挙資金として貸したものだと反論した。
吉田会長によると、2012年の衆院選の直前には渡辺氏から携帯メールで最終的には公認候補は60人くらいになりそうです、あと5億ほど必要になりますと、借り入れの要請があり、その2日後、実際に渡辺氏の個人口座に5億円を振り込んだとのこと。
また、吉田会長によると8億円の返済について、渡辺代表は当初、予定どおりに返済していたが、その後、徐々に滞っていたとのこと吉田会長は、政党の代表という立場にある人なので返済については心配していなかった、個人的に使ったとするならば何に使ったかをはっきりしてほしいとしている。
静岡市で味噌製造会社専務の一家4人が殺害された、いわゆる袴田事件でおととい、再審開始が決定し、48年ぶりに釈放された袴田巖さんは東京都内の病院に半年ほど長期入院する予定であることがわかった。
袴田巖さんはおととい、再審が決定して釈放され、現在、東京都内の病院に入院している。
姉、秀子さんによると巖さんは長年の拘置生活から拘禁反応があり、精神状態がよくないため担当医師との相談のもと半年ほど入院する予定だとのこと。
巖さんは徐々に会話が成り立つようになってきていて時々、部屋の中を歩き回る様子も見られるとのこと。
一方、この事件で無事だった味噌製造会社専務の長女が自宅で死亡してたことがわかった。
長女は事件後、現場近くの自宅で1人で暮らしていて、昨日の夕方、自宅で亡くなっているのを親族が発見したとのことで、警察によると、事件性はないと見られる。
今日は、この家に花を手向けに来る人の姿も見られ近所では、1週間ほど前まで長女の姿が確認されていた。
アメリカのオバマ大統領はロシアのプーチン大統領と28日、電話会談し、ウクライナ情勢を外交的に解決する道筋を探るため、米露外相会談を行うことで一致した。
電話会談でプーチン大統領は、事態を外交的に解決するというアメリカ側の提案について、国際社会がどのような手続を踏めば事態が安定化するか協議していく方針を伝えた。
これに対し、オバマ大統領は、ウクライナ周辺で展開するロシア軍の撤退とアメリカ側の提案への具体的な回答を書面で出すことを求めた。
そして両首脳は、事態打開に向け近々、米露外相会談を行うことで一致した。
またオバマ大統領はCBSテレビのインタビューで、ウクライナ国境近くで展開するロシア軍がウクライナ政府への脅威となっているとしてプーチン大統領に自制を求めた。
一方、国連のパン・ギムン事務総長は28日、ウクライナ情勢をめぐり、クリミア自治共和国の住民投票は法的有効性がないとした国連総会の決議を尊重する考えを明らかにした。
決議は国連加盟国193カ国中100カ国の賛成で採択されたもので、パン事務総長がクリミアの地位に関して間接的ながらも立場を示したのはこれが初めてとなるが、あくまでも仲介役に徹する姿勢を強調している。
おととしの11月以来、1年4カ月ぶりに再開される日本と北朝鮮の正式な政府間協議に出席するため、北朝鮮の代表団が北京に到着した。
明日再開される日朝政府間協議に臨むため北朝鮮のソン・イルホ国交正常化担当大使が今日午前、北京に到着した。
今夜には外務省の伊原アジア大洋州局長も交渉に臨むため北京入りする予定。
日朝政府間協議に関連し、安倍総理は昨日、拉致被害者家族の前で対話と圧力の基本姿勢で臨むと述べているが、北朝鮮側は、拉致問題は解決済みという立場を崩しておらず、協議では厳しい交渉が予想される。
一方、今月、モンゴルで初めて孫のキム・ウンギョンさんやひ孫と面会した横田滋さん、早紀江さん夫妻らが、面会後初めて東京の上野駅前で拉致問題の解決を訴える署名活動を行った。
横田さん夫妻らは、明日からの局長級協議について結果を残してほしいと話し、拉致問題に関心を持ってもらいたいと訴えた。
焼け跡から3人の遺体が見つかった。
今日午前0時半頃仙台市太白区の住宅から出火し、木造2階建ての住宅を全焼。
隣接する住宅など4棟の一部を焼いた。
この火事で、焼け跡から3人の遺体が見つかった。
警察によると、この家には70歳代の夫婦が暮らしており現在、連絡が取れなくなっているとのこと。
また、長男が同居していたという情報もあり、警察では遺体はこの3人と見て身元の確認を急いでいる。
アメリカのGM=ゼネラル・モーターズがエンジンを始動する点火スイッチの不具合を長年放置していた問題で、28日、新たに97万台を追加リコースすると発表した。
新たなリコール対象はシボレー・コバルトやシボレーHHRなど6つの車種で、来週、GMのメアリー・バーラCEOが特集です。
今週の出来事で最も皆さんが驚かれたニュースだと思います。
死刑判決を受け、えん罪を訴え続けてきた袴田巖さんに再審の道が開かれその日のうちに釈放されました。
それにしても今回の決定に至るまで、一体なぜ48年もの時間がかかったのでしょうか。
歴史的な決定から5時間。
袴田巖さんの姉、秀子さんは、早速、東京にいる弟のもとへ向かった。
お姉さんの秀子さんと再審弁護団の弁護士たちが今、袴田元被告に面会のために東京拘置所にやってきました。
一番最初にどんな言葉をおかけになりたいですか?再審開始になったよということを本人がわかっていても、わからなくても、言ってみようと思います。
そのわずか2時間後…今、袴田元被告が出てきました。
袴田巖さんは、48年ぶりに自由の身となった。
それで、よかったねと言って私は久しぶりに会って、久しぶりに手を握って、手を握るなんていうことは45年なかったんです。
48年ぶりです。
その事件が起きたのはビートルズの来日で日本が沸いた翌日のことだった。
1966年6月30日未明、静岡県清水市で、味噌製造会社の専務宅から出火し焼け跡から刃物でメッタ刺しにされた一家4人の遺体が見つかった。
事件から49日後、静岡県警は味噌製造会社の住み込み従業員だった袴田巖さんを強盗殺人と放火などの疑いで逮捕した。
このぐらいしかないで、あとは手紙ぐらいのもんだで。
青春時代の一番いい思い出。
ほかに知らないからね、ほかに何もやってないから。
袴田さんは日本フェザー級6位の経歴を持つ元プロボクサーだった。
当時の警察の内部資料にはボクサーに対する偏見があったことを示すこんな記述がある。
これが剣道とか柔道だったら警察でも奨励しているでしょうから、そんなふうに書かなかったでしょうけど、ボクシングというんは、そういう目で見られてたの。
逮捕後は、1日平均12時間、長い日には17時間近くにも及ぶ厳しい取り調べが続いた。
そして逮捕から20日後、袴田さんは自供した。
ところが、裁判が始まると袴田さんは一転、容疑を否認した。
裁判は、自白以外に決定的な証拠がないまま進んだが、事件から1年2カ月、判決の間際になって新たな証拠が見つかった。
工場の味噌タンクの中から血がついた5点の衣類が見つかった。
真犯人が動き出した証拠です。
これでますます有利になった。
袴田さんは、新たな証拠の発見が自らの無実を証明してくれると信じた。
しかし、検察側はこれまでパジャマだとしていた袴田さんの犯行時の服装をこの5点の衣類に差し替えたのだ。
そして…68年9月11日、死刑が言い渡された。
神さま、僕は犯人ではありません。
巖さんは6人兄弟の末っ子。
3歳年上の秀子さんとは幼い頃から仲がよかったと言う。
うんとおとなしい子。
いたずら坊主じゃなくて、おとなしい聞き分けのいい子。
そんな巖さんの無実を家族は信じ続けた。
1つも疑ってないのよ、私たちは。
だけど世間では、みんな犯人と思ってたでしょ。
あの報道だもん。
今と違って、警察の報道そのまま極悪人みたいな報道したでしょ。
私たちは外にも出られなんだ。
死刑判決の後も、秀子さんは月に一回のペースで巖さんの面会に通った。
48年間で500回以上は訪れた計算になる。
しかし、80年に最高裁で上告が棄却され、死刑が確定してからは面会を拒まれたり、会えたとしても意思の疎通が難しくなっていったと言う。
会話は全然成り立たん。
ただ顔を見て、元気?と聞いたらおう元気だよとは言う。
その後は全然成り立たん。
帰りに元気でいなよというと、おーと言うだけ。
袴田さんが面会を拒絶していた99年にその姿を見かけたという人がいる。
当時、東京拘置所で服役していた大石正彦さんだ。
入浴のときは一応通路の方に出ますので、当然、話はできませんが顔は、有名な袴田さんだなということで見ましたが、ただ、新聞の写真で見てたのとはかなり見た目も異なっていて蝋人形のような、何か生き物なの?みたいな、ただただ人間には思えないような、生気がない。
何か声を発している場面とか?それも見たことないです。
ひたすらうつむき加減の印象が多いです。
下を見て、歩くときも下、待ってるときも下。
東京拘置所3階の独居房は3畳、布団、机、洗面所、トイレがあるだけで24時間看守が外から見られるようになっていると言う。
雑居だったら人と話ができるから。
1人のとき誰に話しするよ?事件発生から48年。
再審決定までに、なぜこれほど長い時間が費やされたのか。
ノンフィクション作家の高杉晋吾さんは、事件から13年後の1979年、袴田さんがえん罪だとする初めての検証記事を月刊雑誌に寄稿した。
5点の衣類が不自然な形で見つかったことなどに疑問を感じていたからだ。
何故にこんなに再審決定までに時間がかかったのかというふうに思いますか?いかにでっち上げようとする権力の強烈な意識ですね、検察の強烈な意識。
国家権力が彼を死刑にするというところまで、裁判まで上げてやってきてるわけですから。
これらは獄中の袴田さんが高杉さんに宛てた手紙。
これは何年ですか?昭和56年だ、ということは81年の頃じゃないですか、これ。
だから皆様方のご奮闘を獄壁を越えて私の耳に達します。
私はそのたびに出発点に立ったのだと確信いたします。
こういうものすごい前向きでしょ。
手紙には、生きる希望と身の潔白が幾度も記されていた。
しかし、長引く勾留生活により袴田さんの精神状態はさらに追い込まれていく。
なぜ、こんなに再審決定まで時間がかかったんだというふうに端的に思われますか?1度決めたら多少のことはあってもクロはクロだと、ひっくり返すと大変だからという司法官僚の、まさに組織を挙げた犯罪だと思いますね。
こう語るのは、保坂展人世田谷区長国会議員として死刑廃止や拘置所の待遇改善などに取り組んでいた2003年3月。
姉、秀子さんの強い要請もあり周囲との接触を拒んでいた袴田さんに面会した。
話しました?直接。
しましたです。
俺はすべてに勝利したんだ、もう無罪で勝ったんだって言うんですね。
その話でみんな戸惑うわけですけど、神の国の儀式があって袴田巖は勝ったんだ、日本国家に対して5億円の損害賠償を取ったと。
袴田さんは3年半ぶりに面会した姉の名前すらわからない状態になっていた。
この頃の袴田さんは、食事を拒絶し続けたり、独房内を一日中歩き回っていたと言う。
袴田さんを医療刑務所へ移送するよう保坂氏は法務省に再三要請したが、聞き入れられなかった。
そして2004年、東京高裁により抗告は棄却される。
再審の扉が開くと信じて弁護団が作成した声明文が読み上げられることはなかった。
10年前に再審開始でも全くおかしくなかったと思います。
だって、その他の矛盾点もたくさんあるわけですから。
だから何かこれ、裁判員制度だとか証拠の開示、あるいは技術が進んだからわかったんだというのは、これはちょっとおかしな議論だと思います。
半世紀近くに及ぶ袴田事件の裁判。
再審開始決定の決め手となったのが2011年に実施が決まった5点の衣類のDNA鑑定。
5点の衣類がねつ造であることを明らかにできるんではないかというふうに期待しています。
この5点の衣類にはA型、B型、AB型の3種類の血液が付着していることが確認されている。
そして、肌着のこの血は、犯行時、右肩にケガを負ったB型の袴田さんの血として犯人である決め手とされてきた。
この血が本当に袴田さんのものなのか?実は5点の衣類のDNA鑑定は2000年にも一度行われていた。
結果は鑑定不能だった。
しかし、ここ十数年間でDNA鑑定の技術は飛躍的に進歩した。
そう話すのは、数々の事件を担当してきた押田茂實氏だ。
DNAの鑑定というのは3つあるんですけど、DNAを抽出してDNAの元をとる、それを増やす。
それからそれを判定するとあるんです。
2000年当時の鑑定方法では古いものや汚れているものには対応できなかった。
しかし、2003年以降、STR法という方法が開発され古くて壊れたDNAが復元でき、ごくわずかな検体でも鑑定ができるようになったと言う。
そして今回の第2次再審請求審で検察と弁護団それぞれが推薦した学者によってDNA鑑定が実施された。
静岡地裁は、弁護側の右肩の血は袴田さんの血液ではないという鑑定結果を採用し、5点の衣類に証拠能力はないととした。
検察側は2000年当時と同様味噌などで汚れているため、鑑定結果に信用性はないと訴えたが、その意見ははねのけられた。
このDNA鑑定に加え今回、静岡地裁は、検察に証拠を開示するよう勧告。
今まで明らかにされなかったおよそ600点の捜査資料などの証拠が開示され再審決定へとつながった。
さらに静岡地裁は捜査機関に対し厳しい指摘も加えた。
5点の衣類はねつ造されたと考えるのが最も合理的で、必要と能力を有するのは捜査機関をおいてほかにない。
拘置をこれ以上継続することは耐えがたいほど正義に反する状況にあると言わざるを得ない。
ねつ造の疑いをかけられた静岡県警。
当時の捜査員を取材することができた。
完璧な捜査をしてあったよ。
そういう必要はないわね。
ねつ造の必要はない。
また、そういうことをやってません78歳になって拘置所の外へ出ることを許された袴田さん。
死刑囚として過ごした時間はあまりにも長い。
やっぱりちょっと普通の精神状態と違うですかね?もう全然違いますね。
釈放された袴田さんを見つめるのは元死刑囚の免田榮さん。
えん罪によって死刑判決を言い渡されたが無実を訴え続け、再審で無罪に。
実に34年を獄中で過ごした。
拘置所では毎日午前中、お迎えが来るのではないかと職員の足音に神経をとがらせたと言う。
いつ死刑が執行されるかわからない極度の緊張状態に長年さらされた袴田さん。
社会復帰に当たっては、精神状態が一番心配だと言う。
部屋が狭くなってしまって自分のことしか考えない。
それがもっとひどくなったら、自分のこともようわからんようなってきますからね。
とにかく実感が沸かないんですよね、外に出てもああ社会に帰ったなと思ったのは1年近くなってから。
袴田さんも自分を取り戻すには取材に当たったSBS静岡放送の増田記者に聞きます。
検察側は再審開始の決定について到底受け入れることはできないとしていて即時抗告する方針を崩していませんね?静岡地検は再審開始決定の1時間後、すぐに会見を開きまして、DNA鑑定やそのほかの争点についてもいまだ袴田さんが犯人だという主張は変わっていないと話して、とにかく今後のことは上級庁と協議していくと繰り返しました。
ボクサー崩れという言葉が象徴するように非常に偏見に基づいた捜査があってメディアもそれに乗ってしまったわけですよね。
そうですね、今回、当時の報道を見てみると容疑者H浮上など逮捕前から袴田さんを犯人視する捜査機関寄りの報道というのは数多く見られます。
ただ今、取材を自身もしているんですけれども、もし事件が起きた場合は、取材先、取材源というのは、捜査機関によるものがほとんどで今回袴田さんのことがありまして、今後もこれは心にとどめておかなければいけないなということを感じています。
実はさっきVTRの中に出てきた、今から10年前の再審弁護団が再審決定を確信して用意していた幻の声明文なんですね。
読み上げられることはなかったんですけど、今改めて、これに目を通してみると例えばここにねつ造された5点の着衣、こういう表現を使っていたり、まるで今回の裁判所の決定を読んでいるような感じなんですね。
少なくともこの10年間というのは一体、何だったんだろうかという思いがしますけれどもね。
それと一方で、死刑囚の再審裁判ではほとんどの実は事件が再審の末、無罪になっているんですけれども、唯一、名張の毒ぶどう酒事件があってこれがいったん裁判所が再審決定するんですけど、上級審が取り消しちゃうんですよね。
ですから奥西さんという死刑囚はいまだ獄中にいるということを忘れちゃいけないと思うんですが、とにかく袴田さんは今、自由の身になっているわけですから時間をかけて静かに心身の回復を図っていただきたいと思いますね。
ご苦労さまでした。
次は連続企画「東日本大震災から3年」です。
今回は1人の自閉症の青年とその家族を通して災害弱者と呼ばれる人々のその後を取材しました。
大震災は彼らにとって何だったのでしょうか。
もう降りるからCDをちゃんとしてくださいね。
小野寺凌君は重度の自閉症。
CDがケースにきちんと収まっていない気が済まない。
私が凌君の取材を始めたのはこの車の中からだった。
大変なのは、目的地に到着してからだった。
CDへの強いこだわりが周囲や彼自身の行動を縛る。
母親の明美さんは辛抱強く待つ。
せかせれば思わぬパニックにつながることがあるから。
30分後、凌君はやっと外に出た。
ぐるっと回って帰っていい?帰らない。
どこ行くの?帰ります。
じゃあ、ぐるっと回ったら帰ります物への強いこだわりを示し、落ち着きがない。
周りへの気配りが難しく人とのコミュニケーションが苦手。
自閉症はそんな先天性の障害。
本当におっとりして、のんびりで、育てやすい子でしたね全く変わりましたね。
実は、凌君を大きく変えてしまうきっかけがあった。
3年前の東日本大震災は、親子が暮らす宮城県の気仙沼市本吉町にも甚大な被害をもたらした。
凌君の家は津波の被害は免れたものの半壊状態になった。
しかし、親子は避難所に入ることをあきらめ壊れた自宅にとどまった。
凌君が大声を出すなどして迷惑をかけると心配したから。
電気も水道もない中、毛布にくるまり寒さに耐えた。
妙にテンションが上がってしまう。
笑ってても、突然暴れることがあるんですよ。
それが何なのかがわからないんです。
自分の気持ちを言葉で言い表せない分、つらいんだと思いますけどね。
震災発生から2カ月後の5月、凌君は100km離れた仙台の施設に入り支援学校に通うことになった。
母の苦渋の決断だった。
新年度に入り、彼は高等部の2年生になっていた。
凌君が本吉町の自宅にやっと戻ってこられたのは2カ月後の7月だった。
地元の支援学校で受け入れのメドが立ったため。
しかし、ようやく帰ってきた地元は彼の記憶にある地元ではなかった。
帰ってきて、それからだんだん…ペースが悪くなってきたんです。
何か変化が起きてきましたか?徐々にですけどね、自分の中では何が起きてきたのかもしれませんけど、徐々に起きてきて、一番ひどかったのが3年生になったときからですね。
震災後、凌君に現れた変化の1つは格段に強くなったこだわり。
プラスチックの容器の底の何かが気になる。
何が書いてあるの?プラスチック。
ポリプロピレン。
ポリプロピレンの文字だった。
そしてもう1つ、大きく変わったことがあった。
大震災で格段に強くなったこだわり。
もう1つ、凌君が大きく変わったことがある。
テレビ壊されました。
なぜか激しく暴れるようになった。
これです、多分これもたたいたんだと思うんです。
たたいて壊した、こうガーン。
これも破りました。
完全に破りました。
どういう状況だったんですか?わかりません。
突然、私たちは上にいてそしてガッシャンみたいな音がしたの。
えっ、これを割った?と思って。
この映像は凌君が最も荒れた高等部3年のときのもの。
医師に見てもらおうと母親の依頼で撮影された。
髪を引っ張られているのは母親の明美さん。
震災後、大きく変わったのは凌君だけではない。
これは同じ本吉町の中学生。
彼も重い自閉症で夜通し暴れる日々が最近まで続いた。
本人も家族もヘトヘトになったと言う。
私はそういうふうに感じましたね。
専門の医師に映像を見てもらった。
これは学校だそうです。
なるほどね。
自閉症などの障害者を多く診てきた市川さんは彼らの不安の根本は、地震や津波が理解できないことにあると話す。
周りの人たちもそれなりに我慢しているのは直感的にわかりますから、彼らなりに、きっと自分も我慢しなきゃいけないと努力してくれていたんだと思うんですね。
それがどこまで努力したらいいか、もうわからない状況になってきてて、また一段と不安や、あるいは緊張ですね、これを高めてそれが怒りや、あるいはこだわりやいわゆるパニックと言われるような症状につながっていっているんだと思います。
阪神・淡路大震災の後に行われたこんな調査がある。
グラフは、兵庫県内の小中学校で心の不安など、配慮が必要と考えられた生徒の数を示している。
注目されるのは、震災発生から3年が経過しても不安を抱える子どもたちは減らないという事実。
去年10月、自閉症の講習会が岩手県盛岡市で開かれた。
会場には凌君の母親、小野寺明美さんの姿があった。
生きること一生懸命やっている子どもたち。
生きるために生きているというか、生きるために生活をしている子どもたち。
明美さんには息子の気持ちをもっとわかりたいという強い思いがあった。
息子が笑顔をなくしたときに、私は何だったんだろうって思ったときにもう1回何か言葉聞こえないかなって。
言葉は道具なんですね、人間にすれば。
でも、その道具を使うことができない人間にとって果たしてどうしたら、その心の中をわかってやれんのかなって。
そしてもう1つ、講習会への参加は、今進めている計画のためでもあった。
震災で心に傷を負った子どもたちが安らげる場所をつくりたい、そんな施設を立ち上げようという計画。
自閉症やダウン症などの障害児を持つ地域の母親たちが結束した。
ほぼ毎日、小野寺さん宅の2階に集まり資金の足しにと革細工に取り組んでいる。
震災以前と震災後では本当に全く、180度近く、子どもたちの様子が変わってしまったというご家庭が中には何軒かありますね。
その方たちが、もう早急に子どもたちが安らげる場所、それからすっかり無表情になってしまった子どもたちの笑顔を取り戻したいねっていうことで、じゃあ、みんなで頑張って施設をつくりましょうっていうことで。
母親たちは様々な人々や団体に支援を訴えた。
青果業を営む佐藤工さんは民生委員を務めてきた。
母親たちの訴えを聞くうちに施設の必要性を痛感した1人。
そして、施設建設のため、自宅の庭を提供することにした。
お母さんたちの情熱も大したもんだったんですか?そうですね、それに押されたというのはあるんじゃないですか。
家族は理解してくれたものですから。
凌君の一日は洗顔と歯磨きから始まる。
時々、動きが止まる。
着替えないと間に合いませんよ。
ご飯食べれない。
はい、1周しといで。
行ってきます、行ってらっしゃい、確認。
すべての部屋の確認は毎朝の日課。
これも強いこだわりの1つ。
おじいちゃんの部屋で別のこだわりが始まった。
嫌だ、嫌だ。
急いで、置いておくから。
朝、時計を見せられるのが何より苦手。
わかったから、いいから、お菓子あげるから。
お母さんします。
凌君は週5回、地元の生活介護施設に通っている。
車が迎えに来る場所へ急ぐのだが、ここでも、こだわりが発揮される。
戦争ですね。
いつもこんな感じで何とかギリギリ間に合わせるんですけど。
施設に着いても、部屋にはなかなか入れない。
その前に、こだわるべき問題が彼には山積している。
切ってください。
大きな下駄箱に並ぶ靴の糸くずがどうしても気になる。
段ボールで仕切られた空間が凌君の居場所。
視覚的な刺激を軽減するために、目移りしてしまいますと、こだわりの増強につながりますので。
凌君は字を書くのが好き。
強い筆圧。
まあるい優しさ。
彼の文字には不思議な味わいがある。
風呂では2歳年上の兄が手伝う。
お兄さん、いつも洗ってあげてるんですか?はい。
兄の健さんも自閉症。
弟より程度は軽いのだが、やはりコミュニケーションが苦手。
健さんは鉛筆画が得意だったが、震災以降は全く描かなくなったと言う。
母親の明美さんに凌君の部屋を案内してもらった。
これ、カレーの空き箱ですよね?それを辛口、甘口、辛口、甘口ですね彼のこだわり。
彼が小学校5年ぐらいです、東京に行ったときにもらったのでもうかれこれ大分なりますね。
宝物ですね。
これを、この間、全部これがベッドのところにあったんですね。
ティッシュとか、こういうの全部。
捨てたら怒るんです、全部わかるので。
震災後ひどいですね。
絶対にこういう捨てられないという、自分の肌に一度触れたものは、捨てられないという状況になっていますね。
いつも隣に寝ておられるわけですね?そうです、ここで寝てます。
去年10月、取材中にこんなエピソードがあった。
朝、着替えをしていたとき、凌君は突然、こんなことを口にした今日は10月7日、今日は雨。
母親の明美さんは日付と天気を思わず正したが後になって私たちは気になり、調べてみた。
すると、去年の4月1日は確かに月曜日。
宮城県は天気も晴れで凌君の言うとおりだった。
取材中は彼はよくカレンダーを見つめていた。
ティッシュもパンも入ってるんですけど、後で捨てます。
このカレンダーが1枚でもなくなると大変なんです。
だから誰も触れないんです。
日めくりのカレンダー、一切。
自閉症では特定の分野での優れた記憶力など、特殊な才能を持つ人がいる。
先月の取材のとき、凌君に改めて聞いてみた。
凌君、1月5日は何曜日?日曜日。
天気は?晴れ。
凌君の書く特徴的な文字ももしかすると彼の才能を示しているのかもしれない。
この日、凌君は久しぶりに筆を握った。
「ほっぷ」、母親たちが準備する施設の名前。
すごい顔になってるんだけど。
子どもたちの笑顔を取り戻しつつ、それは自分たちの考えているような施設じゃないと取り戻せないって思ったんですね。
大変です、親たちが、こんな何もわからない親たちが立ち上げるなんて、とんでもないって感じなんですけど。
障害があるために避難所に入ることをあきらめた親子。
まず救われるべきは彼らではないのか。
私はそんな思いを強くした。
この日、母親たちが準備してきた施設、ほっぷは開所式を迎えた。
凌君は母親と一緒に受付に立った。
ここでもこだわりを発揮する。
出席者たちのボタン。
元気ですか?元気です、直してください。
ここのボタンを閉めてください。
みんなに言ってました。
ワイシャツ、直してください。
到着した気仙沼市長にも…ここ直してください、申し訳ございません、ありがとうございます。
障害者福祉施設ほっぷは当面、放課後や休日の一時預かりから始めると言う。
震災から3年、不安をうまく表現できずにパニックを起こしてしまう人たちが実は少なからずいたことを知ってほしい。
取材に当たった「報道特集」の齋藤記者に聞きます。
震災では多くの方が避難生活を強いられたわけですけれども、小野寺さんの一家というのは避難所に行くこともできなかったということですね。
災害ではみんなが弱者になったわけですけれども、中でも障害者の方たち、ご家族も含めて、やはり弱者の中の弱者であったと思うんですね。
そんな彼らがほかの被災者にいろいろ配慮して、迷惑を考えて、避難所には入らなかった、実はこういうご家族が結構いらっしゃったようなんですね。
天災というのは今後も避けられない以上、そんな彼らに対する支援は今、防災対策が各自治体で見直されていますけれども、そういう視点はぜひ持ってもらいたいなと思います。
凌君がパニックを起こすようになったのは震災直後じゃなくて、1年たってからですよね。
彼、必死に我慢して我慢を重ねた結果、1年4カ月後にああいう映像にも現れたような状況になったわけですけれども、これは一般の人たちにも、実は被災者にも、特に子どもさんなんかには同じように心の重荷、そういうのがあったように思うんですね。
ですから特に自閉症の人たちだけじゃなくて実は一般の人たちにもある種、共通したことだったんじゃないかと、そういうふうに思います。
小野寺さんのお母さんたちが同じ悩みを持つ人たちと動いて施設まで立ち上げた力というのを見ていて、とても心を動かされましたですけれどもね。
以上、特集でした。
続いてはスポーツです。
まずは選抜高校野球。
広島新庄×桐生第一の試合は大接戦となった。
激闘となった第2試合。
1点リードする広島新庄は勝利目前の8回。
ツーアウト3塁・1塁のピンチをしのぎ切れず同点に追いつかれる。
延長に入ってもピンチが続く広島新庄。
10回には…ライト・二角の好返球で桐生第一に勝ち越しを許さない。
そんな広島新庄は延長15回、ツーアウトながらランナー2塁とサヨナラのチャンス。
しかし、センターフライ。
昨日、開幕したプロ野球。
昨シーズン日本一に輝いた楽天は3年ぶりの開幕戦勝利で連覇へ向け、絶好のスタートを切りました。
いよいよプロ野球、開幕しまして昨日勝利で飾りましたけれども、いかがですか?今日の2試合目ですけれども、どんなふうに戦っていきたいですか?1−2でリードされて迎えた3回表、試合前に意気込みを語った先頭打者の嶋。
ライト前へはじき返し、チャンスメイク。
すると、牧田、岡島が連続ヒットで続き、嶋は同点のホームを踏む。
5回には銀次が逆転タイムリー。
さらに6回、ユーキリス。
期待の助っ人が待望のアーチ。
試合を決定づける来日1号で楽天が開幕2連勝。
楽天、田中選手の穴を埋めようとする選手1人1人の思いがこの好調につながっているのかもしれません。
その田中投手はオープン戦、最後の登板です。
田中将大はマーリンズ戦2番手で登板。
クリーンアップから始まる4回、先頭の4番をスライダー、続く5番をスプリット。
立ち上がりを三者連続三振に抑える。
7回には楽天の元同僚、マギーを見逃し三振。
田中はオープン戦自己最長の6回を投げ、無失点。
毎回の10三振を奪い、2勝目を挙げた。
10月19日に行われる、ちばアクアマリンマラソンのイベントに森田健作千葉県知事が参加。
抽選会ではランナー第1号を決めるなど、会場を盛り上げ、大会をPRした。
昨日、フィギュアスケートの世界選手権で金メダルを獲得した羽生結弦が一夜明け、ファンの前で喜びを語った。
今シーズン、グランプリファイナルオリンピックと合わせ3冠を達成。
これは12年前、ロシアのヤグディン以来、2人目の快挙。
1年半にわたってスポーツコーナーを担当していただいた佐藤渚さん、今日で「報道特集」卒業ですね。
はい、お世話になりました。
日本シリーズ第6戦を直前、生中継できたのが一番の思い出となりました。
3月31日からは朝の報道を担当することになりましてこの「報道特集」の思いというのをしっかり受け継いでニュースを読んでいきたいと思います。
来週から林みなほアナウンサーがスポーツを担当しますのでよろしくお願いします。
2014/03/29(土) 17:00〜18:20
MBS毎日放送
報道特集[字]【袴田事件▽震災と自閉症】
袴田事件の再審開始が決まった。釈放までの長い道のりとは?▽震災後、自閉症の子供たちに何が起きたか?家族の3年間の記録。
詳細情報
お知らせ
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番組内容
<袴田事件 釈放までの道>
裁判所が袴田事件の再審開始を決め、半世紀近く身柄拘束されていた袴田巌さんが釈放された。釈放までなぜこれほど長い時間がかかったのか?刑事裁判の問題点を探る。
<大震災 自閉症児と家族の3年>
気仙沼に住む小野寺凌君は重度の自閉症だ。大震災の後、それまでおっとりしていた凌君に大きな変化が現れた。激しく暴れるようになったのだ。悩む家族の3年間と、新たな一歩を取材。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
岡村仁美(TBSテレビアナウンサー)
佐藤渚(TBSテレビアナウンサー)
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – スポーツニュース
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